SG会田アンダースロー(グローバル)ハードデータの動きで金融政策の方向性を見極める姿勢は続くだろう

ZUU online / 2019年8月13日 11時55分

■ユーロ圏(ECB)

●金融緩和策・政策金利(7月末時点:預金ファシリティ金利:-0.40%、リファイナンス金利:+0.00%、限界貸出金利:+0.25%)

予想:9月に預金金利の引き下げに踏み切るだろう。

7月の政策会合では、金利ガイダンスに下方バイアスが復活し、9月に追加緩和が実施されるというハト派的なメッセージが送られた。だが新しい政策パッケージの詳細は、まだ不明確だ。重要なことに、ECBは該当委員会に対し、フォワードガイダンス、(政策金利の)階層化、量的緩和(QE)で選択肢を検討することを課している。市場は当初、これで追加QEが確実になったと読み取ったが、ドラギ総裁は労働市場や信用伸び率が順調に推移していると強調して、(QEの)決定は依然として経済指標しだいだと示している。ただ、ドラギ総裁の発言は今年後半の景気見通しに対しさほど自信が無く、不確実性の長期化でショックの発生に等しい効果が既に実現したと示しているが、現在の製造業の減速が広がった場合には財政政策から対応することが必要だと強調する一方で、ドイツやイタリアの景気が弱いことは特異なショックだとみられ、国の政策で処理すべきだとした。

ECBは9月利下げ(預金金利引下げ)はより大幅(20bp)で階層化(テクニカルな詳細はまだ不明確だが)を伴い、MRO金利引下げや追加QEの可能性も高くなったとみられるが、9月に踏み切ることはメインシナリオではない。基本シナリオでは、今年は経済指標が底固くQEは回避されると見込んでいるが、そうでなければ、中銀預金金利がマイナス0.8%、MRO金利がマイナス0.1%にそれぞれ引下げ、月額400億ユーロのQEの実施が早く実現する可能性があるだろう。また、「2021年よりも早く(ECBの)利上げが実施されることは無い」と見込んでおり、ECBは今サイクルでの利上げ機会を逸することになるだろう。

■日本(日銀)

●誘導目標(7月末時点:長期金利(10年JGB)利回りを0.0%を中心に±0.2pp内で誘導)

予想:長期金利の誘導目標の引き上げが、安倍首相が自民党総裁任期満了を控えてデフレ完全脱却を宣言するとみられる2021年半ばになるだろうが、年末までフォワードガイダンスが長期化されるのがメインシナリオだ

7月の金融政策決定会合では4月の決定会合で新たに追加した2020年春ごろまで現状の緩和政策維持するとのフォワードガイダンスを維持した。また、日銀は、「海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいもとで、先行き、「物価安定の目標」に向けたモメンタムが損なわれる惧れが高まる場合には、躊躇なく、追加的な金融緩和措置を講じる」という方針を新たに追加した。

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