外貨建て資産のパフォーマンス評価について-より良い投資選択をする方法-

ZUU online / 2019年8月26日 18時50分

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外貨建て資産のパフォーマンス評価について-より良い投資選択をする方法-(画像=PIXTA)

■要旨

日本では長期にわたり金利低下傾向が続き、ここ数年はほぼゼロ金利となり、株価も不安定であり、国内証券市場ではプラスの利回りの確保が困難になってきている。そこで外貨建て資産への投資で、何とかプラスのリターンを獲得しようと個人投資家も含め、年金基金や生命保険会社など、各投資家が相当な努力をしている。

そこで、外貨建て資産のパフォーマンス実績評価や今後の投資方針策定等にとって、必要不可欠なリターンの把握の仕方について、参考となる方法について紹介してみたい。

■外貨建て資産のリターンとは何か

まず、投資については取るリスクが大きいほど期待できるリターンも高くなる可能性が高いという前提で話を進めたい。実際は大きなリスクを取ったからといって必ずしもリターンが高くなるわけではないが、リスクを取らないとリターンを得ることができないという前提は合理的であろう。投資リターンは以下のような簡単な式で表現できる。

〇投資リターン = リスクフリーレート + リスクプレミアム ーー(1)式

この式ではリスクフリーレートは国債利回りや短期預金金利で、リスクプレミアムは「将来のインフレリスクやキャッシュフローの不確実性等のリスク」に見合うリターンとする。従って、ある投資対象資産に対する投資家の要求する期待リターンの大きさの違いは、それぞれの投資家が期待もしくは評価するリスクプレミアムの大きさの違いとなる。

一方で、外貨建て資産への投資リターン(円建)は一般的に以下のように表現されることが多いのではないだろうか。(数値は現実と大きく異なるが分かりやすさを優先)

〇米国株式の外貨リターンが12%、円高で為替差益が4%の場合
  米国株式リターン8%(円建)= 米国株式リターン12%(外貨建)
                +為替リターン▲4%

この式は、米国株式の外貨建てリターンと為替のリターンに分解する式であり、上記(1)式とは異なり、リスクプレミアムが明示されていない。もし、米国のリスクフリーレートが3%(実際はもっと低いが、分かりやすさを優先)だとすると以下のような式になる。こうすると、リスクプレミアムが明示的に表示される。繰り返しになるが、本稿では、「期待リターンの大きさはリスクプレミアムで決まる」という考え方をベースに話を進めていきたい。

米国株式リターン8%(円建) = 米国リスクフリーレート3%(外貨建)
               +米国株式リスクプレミアム9%(外貨建)
          +為替リターン▲4%

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