ブラジル経済の見通し-4-6月期は景気後退を回避も低調。先行きも緩やかな成長が継続。

ZUU online / 2019年9月4日 20時20分

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ブラジル経済の見通し-4-6月期は景気後退を回避も低調。先行きも緩やかな成長が継続。(画像=PIXTA)

■要旨

ブラジルの2019年4-6月期の実質GDP成長率は前期比0.4%増(季節調整値)と、2四半期ぶりのプラス成長に転じ、景気後退(2四半期連続のマイナス成長)を回避した。需要項目別では、内需は減速が明確となった1-3月期から持ち直しの兆しも見られるが依然として低調である。外需も輸出が落ち込み、寄与度が2四半期連続のマイナスとなった。

先行きのブラジル経済は、最重要課題である年金改革について、2019年内に法案成立の見込みが立ち、中長期的に成長率を押上げることが期待される。しかし、短期的には緩慢な成長が続くだろう。内需は緊縮的な財政政策を採用する公的部門や、世界経済の減速によって景況感が悪化している企業部門にはあまり期待できない。景気刺激策や金融緩和によって民間消費が拡大していくが、内需全体では力強さを欠くだろう。外需も世界経済の減速によって輸出が振るわず、期待できないであろう。

■経済概況

●(経済概況)  4-6月期の実質GDPは、景気後退を回避も、低調

8月29日、IBGE(ブラジル地理統計院)は、2019年4-6月期のGDP統計を公表した。4-6月期の実質GDP成長率は前期比0.4%増(季節調整済系列、以下同様)と、前期の同0.1%減から2四半期ぶりのプラス成長に転じ、景気後退(2四半期連続のマイナス成長)を回避した。

需要項目別に見ると、内需は、総固定資本形成が3四半期ぶりにプラス成長となるなど、減速が明確となった1-3月期から持ち直しの兆しも見られるが、GDPの約3分の2を占める民間消費の伸びが鈍く、全体としては依然として低調である。外需も世界経済の減速を背景に、輸出が2四半期連続のマイナス成長となり、純輸出の寄与度も2四半期連続のマイナスとなった。

GDPの約3分の2を占める民間消費は前期比0.3%増と、成長率は前期から横ばいであった。10四半期連続のプラス成長となったが、力強さを欠いている。4-6月期は実質賃金の伸び悩みや生活必需品の価格上昇、これらに伴う消費者景況感の悪化が消費に水を差したと見られる。

雇用環境については、失業率が高止まりしている。就業者数は過去最高水準に達しており、19年3月からは2015年~16年の景気後退以降初めて民間正規雇用者が前年比で増加するなど好材料も見られるが、就業者数増加の約半数が、相対的に賃金水準の低い自営業者であるため、全体では実質賃金の伸びが鈍化した。また、インフレ率(IPCA , 前年比、以下同様)は、3月から5月にかけてインフレ目標の中央値(4.25%)を上回った結果、4-6月期のインフレ率は1-3月期を上回った。天候不順による飲食料品の価格上昇や原油価格上昇に伴う住居費(電気・ガス代等)、交通費(ガソリン価格等)の上昇がインフレ率を押上げた。

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