SG会田アンダースロー(ワインドアップ) 日本経済見通し四半期アップデート:ポリシーミックスでリフレの力が強くなるだろう(成長・物価見通し)

ZUU online / 2019年9月10日 12時25分

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SG会田アンダースロー(ワインドアップ) 日本経済見通し四半期アップデート:ポリシーミックスでリフレの力が強くなるだろう(成長・物価見通し)(画像=PIXTA)

■要約

  • 2020年の消費税率引き上げの影響による景気下押し圧力を底にして、2021年に向けて実質GDP成長率は+1%程度の潜在成長率を上回っていくだろう。更なる拡張的な財政政策と、国内のファンダメンタルが堅調なことで、引き上げの負の影響は前回と比較して限定されるだろう。安倍首相は、消費税率引き上げを過去のものとし、2021年の自民党総裁の任期末までの限られた時間において、デフレ完全脱却を含めた重視する政策の推進に集中していくことになるだろう。
  • 外需から内需主導の自立的な成長の形に進化しつつある。労働需給の逼迫が賃金上昇を加速させ、消費のしっかりとした回復が続くだろう。生産性向上の必要性、IT新技術の応用、都市再生関連、研究開発、利益率維持のための売上高拡大に向けて、設備投資が拡大するだろう。
  • 需要超過と賃金上昇を背景に物価は1%超へ緩やかに上昇幅を拡大するが、2%の日銀の物価目標達成はかなり先の2022年頃となろう。
  • 日銀は政府との合意で決定された2%の物価目標を堅持し、フォワードガイダンスで早期出口論を封印して、現行の金融緩和の枠組みを維持するだろう。メインシナリオではないが、必要になれば躊躇なく追加金融緩和に踏み切るだろう。長期金利誘導目標引き上げは、安倍首相が自民党総裁任の任期末を控えてデフレ完全脱却を宣言するとみられる2021年半ばとなろう。
  • アベノミクスは国民に信任されている。構造改革を推進させつつ、安倍首相の自民党総裁の任期末までは生産性の向上への投資拡大とデフレ完全脱却を目指し、財政政策は緩和的になるだろう。景気拡大の実感が生まれ、内閣支持率は高水準を維持し、政治は安定を続けるだろう。
  • 企業活動の回復で企業貯蓄率も再低下していく中で、財政政策も緩和し、マネーが循環・拡大する力であるネットの資金需要が復活し、それを間接的にマネタイズする金融政策の効果も強くなり、ポリシーミックスとして、リフレの力が強くなるだろう。
  • アベノミクスの最大の成果である長期金利を上回る名目GDPの拡大が、円安を含め、デフレ完全脱却に向けたリフレの力を引き続き促進するだろう。リフレによる財政再建は成功しつつあり、政府債務残高のGDP比率はトレンドとして低下していくだろう。

■コンセンサスと比較-実質GDP成長率はコンセンサスを若干上回る予想

  • 失業率の低下による賃金・内需の拡大と物価上昇の力をコンセンサスより強くみている。需要超過幅の拡大を背景に物価上昇率は1%超へ緩やかに拡大し、デフレからインフレへの変化が意識されるだろう。企業活動の回復で企業貯蓄率が正常なマイナスに転じ、総需要を破壊する力が消滅し、2%程度の失業率で、2%の物価目標は2022年に達成可能であると考える。
  • 日銀の長期金利の誘導目標引き上げの開始は、安倍首相が自民党総裁の任期末を控えてデフレ完全脱却を宣言するとみられる2021年半ばとなるだろう。日銀は政府との合意で決定された2%の物価目標を堅持し、フォワードガイダンスで早期出口論を封印して、現行の金融緩和の枠組みを維持するだろう。企業活動の回復で企業貯蓄率も再低下していく中で、財政政策も緩和し、マネーが循環・拡大する力であるネットの資金需要が復活し、それを間接的にマネタイズする金融政策の効果も強くなり、ポリシーミックスとして、リフレの力が強くなるだろう。

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