SG会田アンダースロー(クイック)グローバル景気の持ち直しの遅れを理由に日銀はフォワードガイダンスを延長するだろう

ZUU online / 2019年9月30日 12時55分

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SG会田アンダースロー(クイック)グローバル景気の持ち直しの遅れを理由に日銀はフォワードガイダンスを延長するだろう(画像=PIXTA)

シンカー:グローバルに景気の持ち直しは遅れており、生産活動への下押しが続いている。経済産業省は生産の判断を「このところ弱含み」へ、前月の「一進一退」から下方修正している。日銀は、9月の決定会合で、「このところ、海外経済の減速の動きが続き、その下振れリスクが高まりつつあるとみられるもとで、日本銀行は物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる惧れについて、より注意が必要な情勢になりつつあると判断している。こうした情勢にあることを念頭に置きながら、日本銀行としては、経済・物価動向を改めて点検していく考えである。」ことを示し、グローバルな景気・ マーケットの先行きに警戒感を強めている。展望レポートでは、10月の消費税率引き上げの影響はまだ見極められず、内需に対する判断が著しく弱くなる可能性は小さいため、日銀が10月の金融政策決定会合で追加金融緩和に踏み切るのは、それまでに加速度的な円高や生産の底割れのリスクとなるような輸出の落ち込みがみられた場合だろう。実際には、生産の予測指数を見ても、グローバルにセンチメントが弱い状況は続くが、経済データが総崩れになるリスクは高くないと考えられる。設備投資関連のデータもまだ堅調だ。日銀は、1日前のFOMCでの政策とマーケットの動きを確認し、10月末の決定会合での展望レポートの改訂による先行きリスクの高まりの指摘とともに、フォワードガイダンスを、現在の2020年春頃から、夏の東京オリンピック後の一時的な景気下押し圧力の不確実性への備えを含めた表現である2020年度末まで長期化するとみられる。グローバルに景気・マーケットの不透明感が強く、各国の中央銀行の利下げへの動きが円の先高観につながるリスクがある中で、実態経済は堅調ではあるが、物価安定の目標に向けたモメンタムの勢いがそがれるリスクが高まり、目標の達成により時間がかかることを、フォワードガイダンスの長期化の理由にするとみられる。グローバルな景気持ち直しのシナリオを維持しながら、企業活動の拡大と財政政策の緩和を通した金融緩和効果の自律的な拡大が、2%の物価目標の達成へのモメンタムを強くするまで、フォワードガイダンスの下、日銀は追加金融緩和のオプションを温存しながら、辛抱強く現行の金融緩和の枠組みを維持しようとするだろう。

8月の鉱工業生産指数は前月比?1.2%となった。

7月に同+1.3%と、誤差修正後の経済産業省予測指数の同?0.3%を上回る強い結果となった反動があらわれた。

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