経産省が警鐘を鳴らす「2025年の崖」っていったい何 ?

ZUU online / 2019年10月22日 17時10分

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(写真=Gorodenkoff / Shutterstock.com)

その年に予定されている大きな制度変更や、西暦や和暦の転換点などにコンピュータープログラムのシステム上に発生する問題のことを「○○年の崖」と呼ぶ。このところ、しばしば耳にするようになったのが「2025年の崖」である。どうやらこの言葉の発信元は経済産業省のようだが、いったい何を意味しているのだろうか。

■2025年までに大規模なシステム刷新が必要 ?

2018年9月7日、経済産業省は「デジタルトランスフォーメーション (DX) 」についてのレポートを公表した。DXとは、「IoTやクラウドなど新しいデジタル技術を活用して人々の生活をよりよい方向へと変化させ、競争上の優位性を確立する」ことを意味する。

例えば、シェアリングエコノミー。民泊や自転車・自動車のシェアライドなど、すでに日本の社会の一部にも浸透しつつあるが、「モノを所有する社会」から「必要な時にだけ利用する社会」へとシフトすることによって、産業構造自体が変容を遂げる可能性がある。それを支えるのがIoTなどのデジタル技術なのだ。

経済産業省のレポートは、DXを推進するうえで日本企業が解決すべき課題や、そのための対応策について言及したものだ。その中で特に注目したいのは、DX推進の目的を達成するために「2025年までにシステム刷新を集中的に推進する必要がある」と訴求していることである。国が民間企業の設備投資 (システム刷新) に関して具体的に注文をつけた格好だ。経済産業省は、多くの日本企業がいまだに旧態依然のシステムを踏襲しており、デジタル化においては日本が諸外国と比べて未熟であることを危惧しているのである。

■大手企業の8割以上がシステムに負の遺産を抱える

場当たり的なマイナーアップデートやカスタマイズを繰り返したせいで、既存システムの中身がブラックボックス化してしまっている企業は少なくない。そうなると、初期に開発を手掛けたエンジニアでも現状のシステムを容易に把握できなくなる。これが実情なのである。こうして老朽化や肥大化、複雑化、ブラックボックス化が進んでしまった既存システムは、「レガシーシステム」と呼ばれる。

しかも、多くの企業では事業部門ごとにシステムが構築された結果、その開発を手掛けた業者が異なっているケースもあるという。全社的に大幅刷新を行わない限り、部門の壁を越えた横断的なデータ活用も不可能だ。DXにおいて求められているのは、まさにそういったデータ活用である。経済産業省のレポートによると、8割以上の大企業でレガシーシステムが残っているという。

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