SG会田アンダースロー(グローバル)追加緩和に踏み切る前に財政政策に期待しているセントラルバンカー

ZUU online / 2019年10月24日 14時40分

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SG会田アンダースロー(グローバル)追加緩和に踏み切る前に財政政策に期待しているセントラルバンカー(画像=PIXTA)

シンカー:マーケットでは景気後退懸念が続くなか、中央銀行が更なる追加緩和に踏み切るとの期待が依然として高い。ただ、中央銀行関係者からは金融政策の限界と財政政策の重要性を唱える声が続いている。金融政策の限界が意識される中、注目は財政政策にシフトしているようだが、政局では依然として先行き不透明感が強い。中央銀行関係者の間では、マーケットの期待に応えるだけの追加緩和は避けたいようであるが、同時に政局の不透明感が景気後退を招く前に「予防的」な金融緩和策は実施し、景気拡大モメンタムを維持したいようだ。ただ、財政拡大などほかの策を使う前に、副作用などマイナス面がより強くなる可能性がる追加的な金融緩和に踏み切ることには躊躇しているようだ。政局の不透明感が和らぐ兆候を見せ始めていることから、今後、各国政府は再度、財政拡大など景気刺激策の実施向けて動くかが注目だろう。政治の世界が再度硬直し、財政拡大に向けての動きが鈍化したり、実施した財政政策の景気刺激効果が限定的だと、中央銀行は更なる金融緩和に躊躇なく踏み切るだろう。中央銀行の様子見姿勢は足許では続くだろうが、景気減速気味の状態が続くと、追加緩和の可能性は一気に高まる可能性があると考える。

■金融政策見通しの変要

来週の理事会で政策の変更は無いとみているが、9 月に階層化を導入した後に金利が上昇している理由が議論されると見込んでいる。また、各理事が、マイナス金利から除外される準備預金の階層を決定する乗数を調整する代わりに、市場見込みが修正された結果としてのイールドカーブ上昇を受入れる可能性がある。また、米国が 2020年後半にリセッション入りする可能性があり、その場合、ECB は 2020 年 6 月に追加利下げ(20bp)を実施し、同時に APP(資産買入プログラム)を月 額 400 億ユーロ前後に増額するだろう。この時点で、新しい資産買入れプログラム や、住宅ローンを(使途の)対象にする TLTRO、及びイールドカーブ・コントロールも議論 される可能性があると考える。。

10月の日銀金融政策決定会合ではマイナス金利を含む現緩和政策の現状維持されるだろう。ただ、日銀は、9月の決定会合で、世界経済の景気減速懸念が強まるなか、海外経済の動向が国内の経済・物価動向に悪影響を与えないか警戒感を強めている。日銀の見通しに対して、グローバルに景気の持ち直しは遅れており、生産活動への下押しが続いていることも事実だ。10月の展望レポートで海外経済の持ち直しの大幅な遅れを指摘し、その遅れを理由にフォワードガイダンスを長期化するだろう。ただ、フォーワードガイダンスの長期化を除いて追加金融緩和には踏み込まないと考える。また、グローバルに景気の持ち直しが遅れていることは、マイナス金利政策の深堀りなどの副作用が懸念されるものでリスクをとるより、大胆にフォワードガイダンスを長期化し、輸出と生産の回復を阻害するような円の先高観が生まれないようにするだろう。フォワードガイダンスを、現在の2020年春頃から、夏の東京オリンピック後の一時的な景気下押し圧力の不確実性への備えを含めた表現である2021年春頃まで長期化するとみられる。

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