JC・JK流行語から彼女たちのトレンドを探る!

2018年7月18日更新

いつの時代も新しさを求めるJC(女子中学生)とJK(女子高生)の間で2018年上半期に流行ったモノや流行語についての調査結果が最近発表されました。それをもとに、彼女たちJC・JKの言葉やトレンドを探っていきます。

2018年上半期のJC・JK流行ランキング

6月末から7月初めにかけて、今年の上半期における「JC・JK流行ランキング」が2つ発表されました。

Nom de plume発表の「2018年上半期流行ったモノランキング」

N.D.Promotionが運営するガールズメディア「Nom de plume(ノンデプルーム)」は2018年7月5日、現役女子中高生の読者240名に聞いた「2018年上半期の流行ランキング」を発表した。
Nom de plume(ノンデプルーム)は、モデル事務所N.D.Promotionが運営するティーン向けメディア。同事務所にはmimmam、紗蘭、莉子らの原宿系モデルが所属している。2018年6月20日に、読者である中学1年生から高校3年生までの女子生徒240名を対象に、2018年上半期に流行ったドラマ・テレビ番組・女優・俳優・アーティスト・言葉・モノ・コト・アプリなどを聞いた。

AMF発表の「2018年上半期のJC・JK流行語大賞」

女子大生社長の椎木里佳を中心に、女子中高生向けのマーケティング支援などを手がける株式会社AMF(本社:東京都港区、代表取締役:椎木里佳)は2018年6月29日(金)、トレンドのリサーチが得意な”JCJK調査隊(*)”の精鋭メンバーの選考結果をもとに、「2018年上半期のJC・JK流行語大賞」を、「ヒト・モノ・アプリ・コトバ」の4部門に分けて発表いたします。
(*)「JCJK調査隊」について
女子大生社長・椎木里佳が運営する、“世界に日本のJKのかわいい文化”を発信する約100名の女子中高生マーケティングチーム。市場調査や、企業の商品開発サポートなどを行っています。主な活動は、クライアント企業との座談会やアンケート調査など、JCJK調査隊としてのメディア出演もあります。

2018年上半期「JC・JK流行語」

まずは言葉部門。いわゆる「JC・JK用語」の流行を見ていきましょう。

Nom de plumeの「流行っている言葉」

1位:卍(まんじ)

言葉の意味として、「調子に乗っている」「仲間との絆」「特に意味はない」があげられています。その他に「。」「!」のように文末に付けることが多いようです。
また、“卍”が使われている言葉で「マジ卍」という言葉もあります。

2位:あげみ、あげみざわ

テンションが上がる状態の「あげ(アゲアゲ)」の活用形とされているようです。

3位:やばみ、やばたにえん

どちらも「やばい」の派生型。「やばみ」は、近年流行っていた「おいしみ」「つらみ」「わかりみ」のような語尾に「み」をつけるパターン。「やばたにえん」は「やばい」とお茶漬けなどでおなじみの「永谷園(ながたにえん)」が合体した言葉とされています。

2・3位の言葉はYouTuber「kemio」発

人気Youtuber“kemio"発!「あげみ」「あげみざわ」「やばたにえん」など独特のkemioワードにハマる女子が続出!

4位:そだねー

平昌五輪の女子カーリング日本代表「LS北見」の選手たちが試合中に使っていた言葉で、チームの快進撃とともに一気にブレイク。意味は「そうだね」。

5位:ひょっこりはん

お笑い芸人・ひょっこりはんが繰り出すショートコントの中で、音楽に合わせてさまざまな場所から「はい、ひょっこりはん」の掛け声とともに、顔を「ひょっこり」出すというのが元ネタとなっています。

同率5位の「Tik Tok、TikToker」については後述

AMFの「コトバ部門」

1位:あげみざわ

気分の高まりを意味する「あげ」→「あげみ」→「あげみざわ」と進化を遂げた最新形の「あげ」。「テスト終わった~あげみざわ~」など、テンションが上がった時や嬉しいことが起きた時に使用します。

2位:あざまる水産

「ありがとうございます」→「あざっす」→「あざす」→「あざまる」→「あざまる水産」、と進化した「ありがとう」の最新版。企業名(商品名)×言葉は今年のトレンド!

3位:ないたー

これも「けみお」発信のワード。悲しい時に使用する訳ではなく、どんなシチュエーションで使用可能だそう。「好きすぎてないたー」など。

4位:クセがスゴい

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芸人・千鳥のノブのネタ「クセがスゴい」が出自。そのまま言うよりも、ノブの言い方を真似して抑揚をつける場合が多いよう。

5位:いい波のってんね

動画アプリ「Tik Tok」でブームとなった曲『イイ波のってん☆NIGHT』のフレーズ「いい波のってんね~!」から評判に。同曲のダンス動画や口パク動画はSNS上で多数投稿されている。

ちなみに『イイ波のってん☆NIGHT』は、セクシー系4人組ユニット・ファッキングラビッツが歌う曲で、ユーロビート調の早いリズムで「パラパラ」のような振付けになっています。

LINEが制作したリアルなJK用語動画

LINEがリアルな女子高生の1日にこだわって制作した動画「ワンチャンワンドキ!JK用語でJKの1日を再現してみた」が公開されています。動画内には38語ものJK用語が含まれているとか。

JK語検定(実用女子高生語能力検定)

「にしあぷ」というWebサイトでは、「JK語検定(実用女子高生語能力検定)」という、現在のJK語を理解しながら習得するにはもってこいの検定が実施中です。資格には、0~39点「つらたん」から90~100点「1級(最&高)」まで5つの級があります。この機会に皆さんも検定を受けてみては!?

2018年上半期「JC・JKに流行っているコト・モノ」

Nom de plumeの「流行っていること」

1位:Tik Tok

「Tik Tok」は動画共有アプリのこと。音楽に合わせて口パク動画やダンス動画を15秒間撮影し、投稿することができます。

特徴はリップシンクです。リップシンクとは、既存の歌に合わせて“口パク”などのパフォーマンスをするコンテンツのこと。もともと、リップシンクアプリ「musical.ly」があり、「Tik Tok」を運営するBytedance社がmusical.ly社を買収しました。そのため、これらのサービスの基本的な仕組みは似ています。
――「Tik Tok」で利用者が動画をつくる際にはまず音楽を選ぶことからも、「音楽ありきで、口パクやダンスなどのパフォーマンスをするアプリ」なんですね。(※音楽なしで動画作成も可)。
「Tik Tok」は10代の所有者が一番多く、それに20代が続いています。また、10~20代では男女ともに人気がありますね。

2位 韓国

女子高生を中心に、いま「第3次韓流ブーム」が起きています。韓国のアイドルにあこがれ、コスメやファッションに夢中になり、現地まで赴く高校生もいるほどの流行です。
今のブームを支える若い世代は、韓国カルチャーを純粋に楽しんでいる。これまで、日韓関係が揺れるたびに韓流ファンの心を揺さぶってきたような葛藤は、そこにはない。女子中高生たちによるマーケティングチーム『JCJK調査隊』を率いる、『AMF』社長の椎木里佳さんは、こう話す。
「竹島問題のことも知らない子が多いですね。良くも悪くも歴史も政治も知らないので、韓国に対して悪いイメージがない。日韓で、若い人同士、インスタで仲よくなったりしているくらいです」

3位 インスタ映え

スマホのカメラで写真に撮ってインスタグラムにアップすると、ハートがいっぱいつきそうな景色や物のことで、溢れんばかりにフルーツが盛り付けられたパフェやコバルトブルーの海など、食べ物も観光地も猫も杓子も、今若者に人気のあるものは大抵「インスタ映え」している。そして今も昔も流行の発信源と呼ばれる中高生は、さすがのマーケティングセンスでもって、文化祭の模擬店の運営にさえ、この「インスタ映え」をぬかりなく取り入れているのだ。

AMFの「モノ部門」

1位:チーズドッグ

韓国発のインスタ映えフード「チーズドッグ」が1位に。チーズドッグと言ってもワッフル生地を使ったアレでは無く、チーズを使ったアメリカンドッグなのだそうです。特に新大久保の「アリラン・ホットドッグ」が人気で、チーズを伸ばす写真を友達やカップルで撮り合うのが人気。

2位:Gong cha(ゴンチャ)

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Gong cha(ゴンチャ)は、2006年に台湾で誕生した台湾茶の専門店。現在は、アジアを中心に世界1400店舗を展開する世界最大級のティーブランドです。
Gong chaは漢字で「貢茶」。これは、古来中国では、希少だった最高品質のお茶を時の皇帝に献上するしきたりがあり、それを貢ぐ茶「貢茶(ゴンチャ)」と呼ばれていたことに由来します。
日本へは2015年9月に初上陸し原宿表参道店(上写真)をオープン。その後、首都圏を中心に複数の店舗を展開し、若い女性を中心に多くのファンでにぎわっています。
ゴンチャは、高品質の台湾ティーを好みに合わせてカスタマイズし、作ってもらえるのが特徴。

3位:ストロベリーベリーマッチフラペチーノ

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過去にも何種類か販売されていたイチゴのフラペチーノは、ファンから長年愛されている人気メニューのひとつ。そうしたファンの期待を上回る新作を!との思いで開発された「#ストロベリーベリーマッチフラペチーノ」はすべてのパーツにイチゴを使い、本物のイチゴ以上にイチゴ感がすごい!と話題の一品です。

4位:オオカミくんには騙されない(Abema TV)

この番組は、本気で恋をしたい女子高生たちが、イケメン男子とデートを繰り返しながら恋に落ちて行くまでを追いかける恋愛リアリティーショーです。しかし、イケメン男子の中には、嘘をついたり、好きでもないのにちょっかいを出したりと女子高生たちの恋を邪魔する“オオカミくん”が最低でも1人混ざっている。女子高生たちは、そんな“オオカミくん”の誘惑や嘘に騙されず、真実の恋を見つけることができるのか…?
これまでに3シーズンを放送した、『オオカミくんには騙されない❤』シリーズは「女子中高生500人が選ぶ、好きな恋愛リアリティーショー」1位、「2017年ティーンが選ぶトレンドランキング【コト編】」10位に選ばれるなど、ティーンに絶大な支持を得ている。前シーズンの『真冬のオオカミくんには騙されない❤』では最終回で158.5万視聴を獲得するなど、「AbemaTV」歴代1位の視聴数を誇る大人気シリーズ。

5位:ウエストポーチ

5位には、おしゃれなファッションアイテムに変貌を遂げた「ウエストポーチ」がランクインした。
今ドキの着こなし方は、高めの位置で斜めにかけること。ラフなジャージートップスとロングジャケットでちょっとモードに取り入れるとより雰囲気が出てきます。ポーチ自体は大きめよりも、コンパクトな小さめサイズがベスト!

なお、ウエストポーチはNom de plume発表の「流行っていること」でも6位に入っていて、かなりキテいるアイテムと言えそうです。

過去のJC・JK流行語を振り返る

AMFの「JC・JK流行語大賞2017」では…

上でも紹介したAMFが半年ほど前に発表した「JC・JK流行語大賞2017」の「コトバ部門」を見ると…
1位:〇〇み
2位:熱盛
3位:彼女感
4位:まじ卍
5位:ンゴ
という結果でした。

〇〇み

〇〇み=やばみ、きもみなど、ネガティブな言葉の語尾に「み」をつけることで文章が柔らかくなる。

熱盛

2位の「熱盛」は、ニュース番組の放送事故からTwitterで話題になった言葉です。多くの女子中高生が、放送を真似して、会話の途中で「熱盛!」と言ったり、「熱盛と出てしまいました失礼いたしました」と返したりする会話を楽しみました。

彼女感

3位の「彼女感」は、ご飯を食べていたり、テーマパークで手を繋いでいたりと、まるで彼氏が撮ったかのようなプライベート感溢れる視点で撮影された写真や動画等を指す言葉です。読者モデルなどがSNSでそのような写真を投稿したことをきっかけに、自撮りならぬ“他撮り”が女子中高生の間でブームとなりました。

ンゴ

ンゴとは2ちゃんねるの実況版のひとつで「なんJ」(なんでも実況)で頻繁に使われていたスラング「ンゴ」です。元ネタは野球実況などで打たれた際に使われることが多く、特に「ドミンゴ」選手が打たれた際には頻繁に「ドミンゴwww」などと書き込まれ一種の煽りとして使われておりました。それが、汎用性の高さからか、いつの間にかそういった場合で無くとも使われるようになり「○○ンゴ」と言うかたちに形態を変えていったようです。

GIRLS'TREND研究所の「2017年の流行に関する意識調査」では…

フリュー株式会社が運営するGIRLS'TREND(ガールズトレンド)研究所による「2017年の流行に関する意識調査」の「言葉部門」を見ると…
1位:卍(マンジ)、マジ卍
2位:それな
3位:ワンチャン
4位:〇〇み
5位:35億
という結果でした。
なお、この調査は女子高生と女子大生が対象です。

それな

LINEのスタンプでよく見る! が筆者の第一印象。意味としては、『そうだね』『たしかに』『その通り』というような賛同や肯定として使われています。

ワンチャン

シンプルに『ワンチャンス』の略かと思いきや、イマドキの使い方としては、『チャンスはある』『可能性はあるかも』『もしかしたら』の意味で幅広く用いられているようです。

あーね/しんどい/まじで?マ?

『あーね』は『あー、なるほどね』や『あー、そうだね』を意味すると言われています。相槌を略した言葉のようですね。まじで?や、マ?も同じように多用される相槌です。 しんどいは「疲れた、大変って意味でしょ」と思いきや、ちょっと違うニュアンスとしても使われているようです。「△△先輩、かっこよすぎてしんどい!」など、好きすぎて苦しい! やイケメンすぎてやばい! とテンションが上がりすぎたときにも使うようです。

『めざましテレビ』の「女子高生流行語大賞2016」では…

さらに時をさかのぼって、2016年のJK流行語を振り返ってみましょう。
フジテレビの朝の情報番組『めざましテレビ』で16年11月30日に放送された「女子高生流行語大賞2016」を見ると…
1位:卍(まんじ)
2位:よき
3位:〇〇まる
4位:アモーレ
5位:はげる
という結果でした。

卍(まんじ)

18年上半期でも1位に君臨する「卍(まんじ)」は2年前にも1位だったんですね。ただ、当時の意味は今とは少し違っていたようです。

卍(まんじ)=やんちゃな人に対して使う言葉。また、写真を撮るポーズと掛け声、テンションが上がったときなどにも使用可能。

現在は万能感のある「卍」ですが、かつては少し限定的だったようで。

よき

よき=よいという意味。古典の授業の影響で流行り、テンポよく2回重ねて使うのが主流らしい。

〇〇まる

◯◯まる=語尾につけることで、柔らかい印象をつけられるそう。例は「おけまる~」など(意味:了解)。

はげる

はげる=毛が抜けそうなほど、うれしいという意味。

ちなみに2013年は…

今回、過去のJC・JK流行語を探していたら2013年の記事も発見しました。
当時のAmebaユーザーの女子中高生を対象にした調査で、結果は…

1位:「倍返しだ」(115票)
2位:「今でしょ」 (76票)
3位:「あーね」(56票)
   「激おこぷんぷん丸」(56票)
5位:「それな」(47票)
6位:「じぇじぇじぇ」(46票)
7位:「梨汁ブシャー」(32票)
8位:「おつ」(26票)

…というふうに、当時放送されていたドラマの影響を受けた言葉など、約5年前の時代を感じさせるとともに、すでにかなりの懐かしさを覚える言葉が並んでいました。