特集2017年3月20日更新

動物の赤ちゃんたち&動物愛護に取り組む人々

3月20日は動物愛護デー。また、全国各地、そして全世界の動物園で、新しい生命の誕生の季節でもあります。

愛おしい!世界各地の動物の赤ちゃんたち

アドベンチャーワールド(和歌山県)

パンダの繁殖でおなじみの和歌山のアドベンチャーワールド。昨年9月、ジャイアントパンダの赤ちゃん「結浜(ゆいひん)」が生まれました。

ジャイアントパンダの赤ちゃん

 お父さんの「永明(えいめい)」とお母さんの「良浜(らうひん)」の間に生まれた結浜。美しく、自然豊かな和歌山県・白浜に生まれ、世界中に広がるパンダファミリーとともに、過去から受け継がれる大切なものを次世代へとつなぎ、価値観・文化・言語・種を超えたさまざまな存在を結び、持続可能な笑顔溢れる未来を創ってほしいという願いを込めて、公募の中から名前が選ばれた。

結浜の様子はアドベンチャーワールドの公式サイトやTwitterで定期的に報告されています。

アドベンチャーワールドでは、この他にも様々な動物の赤ちゃんが誕生しています。

アルパカの赤ちゃん

シマウマの赤ちゃん

キングペンギンの赤ちゃん

エンペラーペンギンの赤ちゃん

マーラの赤ちゃん

ウサギの赤ちゃん

こども動物自然公園(埼玉県)

シカ「プーズー」の赤ちゃん

 プーズーは、チリ南部やアルゼンチンの一部に分布する南米原産の偶蹄目シカ科の動物。温帯降雨林や二次林、伐採後地などの竹林や下草の茂った林に生息しており、体長80cm、体高30~40cm、体重9~10kgととても小さく、「世界最小のシカ」と呼ばれている。
プーズーを国内で飼育・展示しているのはこども動物自然公園のみで、今回は日本で初の繁殖となる。

羽村市動物公園(東京都)

シロテテナガザルの赤ちゃん

母親は「おかゆ」、父親は「キンキン」です。
おかゆは飼育員に育てられたため、ちゃんと子育てをしてくれるかという不安がありましたが、飼育員の心配をよそに、しっかり赤ちゃんを抱っこし、おっぱいをあげ、お母さんとしての役割を立派に果たしてくれています。

旭山動物園(北海道)

ユキヒョウの赤ちゃん

どんどん成長していますが、お母さんと並ぶとやっぱりまだ子ども。威嚇している姿も、どこか「キュン」としちゃう愛らしさがありますねぇ。もちろん全然違うんですけど、太い尻尾に大きな手足を見ていると「ふわふわの大きなネコじゃないか!」と言っちゃいそうになります(実際、ユキヒョウの毛は固いんですけどね)。もうじゅう館にあるユキヒョウ舎では、ユキヒョウを下から眺められる作りになっているので、リヒトが真上に寝転がっている時はその真下から観察できちゃいます。柵の間からはみ出ている毛も間近に見られます!

シロテテナガザルの赤ちゃん

基本的にニホンザルやチンパンジーは群れで、オランウータンは母親が子育てをします。シロテテナガザルも母親が子どもの面倒をみて、野生下でオスが子どもを運ぶことはないそうですが、今回生まれた赤ちゃんのお父さん、テルテルは時々赤ちゃんを抱いているんです!これはちょっと珍しい行動とのこと。
シロテテナガザル一家にとって2頭目の子ども。お母さんのモンローは2年前にこだまを出産していて、今回の赤ちゃんはこだまの弟となります。

アムールトラの赤ちゃん

生まれたのは2016年4月8日。「ソーン」(オス)と「ナージャ」(メス)と名付けられた2頭はすくすく成長し、一般公開が始まったときは約50cmだった体長も、現在は約1m(9/15時点)。すでに「赤ちゃん」というにはちょっと大きめ……。

多摩動物公園(東京都)

キリンの赤ちゃん

 多摩動物公園で1月31日にメスのキリン1頭が誕生しました。同園では5頭連続でオスが誕生しており、久しぶりのメスの赤ちゃんとなります。
 赤ちゃんは母親のユーカリと父親のジルから文字を取って「ユルリ」と名付けられました。ユルリはユーカリにとっては第4子ですが、ジルにとっては初めての子。ジルがユルリを気にする様子もみられるそうです。

チーターの赤ちゃん

多摩動物公園では、チーターの三つ子の赤ちゃんも誕生しています。

さらに、海外の動物園でも新しい命が誕生しています。

アメリカ・コロンバス動物園

シロクマの双子の赤ちゃん

 お母さんのオーロラと、生後3カ月の双子の赤ちゃんたち。双子ちゃん、頭をスリスリし合って仲良く寝転んだり、片方のお尻にもう1匹が頭を乗せて枕替わりにしたりと、とても仲睦まじい様子です。オーロラはそんな子どもたちの近くで優しく見守っています。

オーストラリア・オーストラリアン・レプタイル・パーク

ウォンバットの赤ちゃん

突然ひとりぼっちになってしまったジョージの面倒を献身的にみているのは、動物園のゼネラル・マネージャー、ティム・フォークナー(Tim Faulkner)さん。
お腹がすいたらミルクをあげ、優しく抱きしめ、一緒に駆け回って遊ぶフォークナーさんは、ジョージにとっての家族! ちっちゃな手足を懸命に伸ばして足にまとわりつく仕草や、なでられているときの恍惚とした表情から、すっかりリラックスしていることが見て取れます。

中国・重慶動物園

双子のジャイアントパンダの赤ちゃん

双子のジャイアントパンダの赤ちゃんは2016年7月11日生まれで、現在オスの赤ちゃんの体重は13.7キログラム、メスの赤ちゃんの体重は13キログラムにまで成長した。

アメリカ・ブランクパーク動物園

サイの赤ちゃん

そのレアな瞬間は、アメリカアイオワ州にあるブランクパーク動物園で撮影された動画「Baby Rhino Discovers Snow」で確認できる。イカつい体はしているものの、まだトレードマークの角すら生えていない赤ちゃんサイ。戦車のようなサイ本来の迫力には一歩足りない感じだ。それだけでも十分胸キュンなのだが……
そんな赤ちゃんサイが雪を発見! ナニコレ!? スベルー!! 冷たいー! と初めて見る雪にテンションMAX。しまいには、「ゴロゴローッ!」と雪の上を転がり回る。未知との遭遇に夢中で我を忘れているご様子だ。キュン死してまうやろォォォオオオ!

アメリカ・ミルウォーキー郡動物園

シベリアトラの赤ちゃん

米ウィスコンシン州にあるミルウォーキー郡動物園は10月5日、3匹のシベリアトラ(別名:アムールトラ)の赤ちゃんが9月14日に誕生したことを発表し、その3匹のかわいい姿が話題を呼んでいる。

アメリカ・ズーロジカル・ワイルドライフ・ファウンデーション

ライオンの赤ちゃんと1匹のカワウソ

一心不乱に遊んでいるのはライオンの赤ちゃん。百獣の王とは思えない無防備さは、すでに悶絶レベルの可愛さである。その周りを興味津々の様子でうろついているのは一匹のカワウソ。
赤ちゃんライオンはカワウソの誘いに乗るように追いかけるが、かなり体格差があるだけに警戒気味のカワウソ。
とはいえ、そんなカワウソを捕えようと追いかける赤ちゃんライオンとのやり取りは悶絶必至の愛らしさだ。

ロンドン動物園

オオアリクイの赤ちゃん

母親のインカが子育てを放棄してしまったことから、英ロンドン動物園を運営するロンドン動物学協会のスタッフは、ビーニーが成長して親と生活できるようになるまで面倒を見ることになった。
それまでは飼育スタッフの与えた大きなテディベアがビーニーの母親代わりとなっていて、ビーニーは、いつもこのぬいぐるみに抱きついて眠るという。

ここからは、動物を保護・愛護するための活動をしている団体やその運動、また動物愛護を支援するグッズ、サービスなどを紹介します。

動物を守ろう!保護・愛護運動

ミルクボランティア

熊本市動物愛護センターは、自分で食事や排せつができない赤ちゃんねこのお世話をする「ミルクボランティア」を募り、全国に先駆けて、ねこの殺処分ゼロを実現。そのようすを取材した書籍『赤ちゃんネコのすくいかた』(集英社 みらい文庫)が反響を呼んでいる。

日本初のペット向け心療内科

中桐由貴さん(以下、中桐):もともと、一般的な西洋医学の動物病院の勤務医でした。そこで出会ったのが、薬だけでは治らないペットたち。一瞬治ったけど再発を繰り返し症状が慢性化して毎日のように通院してくる子、健康診断で異常はないのに元気がない子、そして薬に頼りきりの子、そんな子たちが多いなと感じました。
そんな、「薬では治らない」つまり、メンタルが原因の病気を治す場所を作ろうと思ったのがきっかけです。

ペットとの生活をサポートする福利厚生施策

 この施策は、社員の飼っているペットを登録することで、指定の動物病院・ドッグサロン3施設(いずれも都内)を通常より安く利用できるというもの。対象になるペットは犬と猫で、現在は社員犬2匹と社員猫1匹が登録されています。

保護猫シェルター付ゲストハウス「ねこ蔵ホステル」

 動物愛護センターより救出した猫たちを一時保護する施設であり、里親がみつかるまでの間、猫たちの居場所となります。シェルターの運営費は、ゲストハウスの宿泊費や飲食店の売上の中から捻出し、保護猫活動を継続的に取り組める仕組みづくりと、猫もゲストも幸せになれる宿泊施設を目的としております。

「保護犬」と出会えるペットショップ

従来の子犬・子猫の販売に加え、動物愛護センターやNPO法人の保護団体などと提携。現在は店舗のみならず、規定の譲渡条件を設けた上での譲渡活動も行っています。
2013年3月からスタートした譲渡活動で幸せを掴んだ保護犬は、これまでにおよそ700頭にものぼるのだとか(2016年10月現在)。

ワンコとお散歩活動量計

タニタは愛犬家に向けて、歩いた歩数が動物愛護活動への寄付につながる「ワンコとお散歩活動量計」を、数量限定でタニタオンラインショップで発売。その予約受付を始めた。会員制の健康管理サービス「からだカルテ」と連動した寄付活動で、活動量計本体の売上金の一部と、活動量計を身に着けて歩いた歩数が寄付金に換算され、犬猫の殺処分ゼロを目指す活動「Project Zero」(クリステル・ヴィ・アンサンブル)に寄付される。

新しい命が誕生する一方で、失われていく命もあります。それが例えば、天寿を全うした末であれば良いのですが、それがかなえられる動物はほんの僅かです。ただ、少しでも多くの動物が幸せな人生を歩いてくれればいいなと思います。