王道スポーツから変わり種まで…人気部活漫画特集

2018年5月16日更新

設定を作りやすいからでしょうか、昔から部活動を舞台にした人気漫画が数多く生まれています。近年でもその傾向は変わらず、中には実写映画化やドラマ化、舞台化や企業とのコラボなど、コミックスの枠を超えて展開される作品もあります。今回は、学校の部活動を舞台に描かれている人気漫画をピックアップしてみました。

弱虫ペダル

コミックス累計2000万部突破の大人気ロードレース漫画

作者渡辺航
出版社秋田書店
単行本1~56巻
発売2008年7月~
千葉県にある総北高校に通う小野田坂道はちょっと気弱でアニメが大好きな高校一年生。坂道は高校に入ったらアニメ研究部に入部しようとしていたが、中学自転車界で名を馳せた今泉俊輔や、関西の自転車大会で賞を総なめにした鳴子章吉との出会いによって、自転車競技部に入部することになる。
自転車競技部では激しいトレーニングや事件が待ち受けていたが、金城、田所、巻島といった個性的な先輩や、沢山の仲間に支えられて数々の試練を乗り越えていく坂道。
そうした日々の中で坂道の自転車選手としての才能が目覚め始める・・・!!

テレビアニメは第4期に突入『弱虫ペダル GLORY LINE』

2018年5月現在、テレビ東京系などで放送中です。

舞台はこれまで12シリーズを上演

舞台『弱虫ペダル』は、気鋭の演出家・西田シャトナーが、独自に生み出した表現技法“パズルライドシステム”を駆使し、舞台化不可能と言われていたロードレースという自転車競技を臨場感溢れる表現で舞台化させた人気作。

“2.5次元舞台”の中でも屈指の人気シリーズ

ハンドルバーのみでロードバイクを表現するという斬新な演出に、公演前には、「舞台でロードレースは再現不可能では?」との声も多く聞かれたが、役者陣の作品に対する熱量、臨場感溢れるレース展開が評判を呼び、公演を重ねるにつれ人気はうなぎのぼり。
また、キャラクターの“再現率”の高さも魅力の一つだ。そのクオリティの高さから、廣瀬智紀や鈴木拡樹など、出演俳優がブレイクするきっかけを作ったともいえるのがこの舞台だ。ほかにも「ミュージカル『テニスの王子様』」(以下、テニミュ)の越前リョーマ役で知られる小越勇輝など、人気若手俳優が多数出演し、チケットは入手困難を極めている。

2016年にBSスカパー!で実写ドラマ化

監督は「半沢直樹」「下町ロケット」などの演出を担当した棚澤孝義が務める。
主人公・小野田坂道役を演じる小越勇輝をはじめとする舞台キャストが数多くドラマに起用されたほか、舞台版にはいなかった新メンバーや女性陣も加わり、ドラマではさらなるパワーアップが期待される。
監督の棚澤は「漫画の原作を大事にしつつ、友情を丁寧に描いていきました。そして髪のカラーリングやそれぞれのロードバイクにもこだわりました。今泉が乗っている青色の『SCOTT』は世界中探しても他にはない特注品です。坂道くんが最初に乗っていたママチャリもイチから作ったものなんです」と作品への愛を熱弁。

17年には続編「Season2」も放送

続編『弱虫ペダルSeason2』が前後編の2部作として製作され、前編は17年8月から、後編は同年11月から放送されました。

イベントなどのさまざまなコラボを展開

SUBARUとコラボCM

同社は昨年に引き続き、テレビ東京ほかで放送中の自転車ロードレースにかける高校生たちを描いたアニメ「弱虫ペダル」とレヴォーグのコラボレーションを決定。主人公の小野田坂道たちが自転車ロードレースに出場し、完走を果たすというオリジナルCMを制作した。
CM内には、小野田坂道たちが乗り込むチームカーとしてレヴォーグが登場。レヴォーグは、走行音やエクステリアなど細部にまでこだわられている。

スポーツ自転車フェスティバル「CYCLE MODE international」

「CYCLE MODE international」とのコラボは2015年から始まり、16年、17年と続いています。

本コラボでは、渡辺先生によるサイン会、会場でしか手に入らないチャリティサコッシュなどの限定グッズの販売も行われます。さらに今年は、『弱虫ペダル』のテレビアニメ第3期シリーズ『弱虫ペダル NEW GENERATION』の放送開始を記念して、声優の山下大輝さん(小野田坂道役)、福島潤さん(鳴子章吉役)によるトークショーの開催が決定。

眼鏡市場ではコラボメガネを発売

眼鏡市場では、2017年1月に『弱虫ペダル NEW GENERATION』とコラボして、アニメのキャラクターをモチーフにしたオリジナルメガネフレームを発売。そして、今年1月には第二弾となるコラボメガネを発売しています。

第二弾となる今回は「弱虫ペダル GLORY LINE」に登場する主要キャラクターを中心に全8モデルを製作しています。前作以上にデザインにこだわり、キャラクターの特徴をフレームデザインに落とし込んでいます。

ハイキュー!!

「第2の『スラムダンク』」と評される人気バレーボール“スポ根”漫画

作者古舘春一
出版社集英社
単行本1~31巻
発売2012年6月~
バレー経験が浅い上に162センチとバレー選手としては小柄ながら、それを補うスピードと反射神経と情熱を持った主人公・日向(ひなた)。優れた才能と技術を有しながらもチームプレイを嫌う影山(かげやま)の2人を中心に、高校バレー部の奮闘を描いた青春ストーリー。

シリーズ累計2800万部超 アニメ化も

『ハイキュー!!』は、バレーボールに懸ける高校生たちの熱い青春ドラマが人気を博し、TVアニメ化や演劇化もされている次世代王道スポーツ漫画。シリーズ累計発行部数は2800万部を超える人気作品。

舞台版の最新作が現在上演中

人気漫画を原作としたハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"はじまりの巨人"が28日より、東京・日本青年館ホールにて開幕。
舞台版は、2015年秋の初演以降、2016年春に再演"頂の景色"、2016年秋に"烏野、復活"、2017年春に"勝者と敗者"、2017年秋に"進化の夏"を上演。
"はじまりの巨人"は、4月28日(土)~5月6日(日)まで日本青年館ホールにて上演。その後、兵庫、福岡、宮城、大阪、東京凱旋公演が上演される。

18年秋のシリーズ6作品目“最強の場所(チーム)”も発表済

今回2018年10月の新作公演の詳細が発表された!
シリーズ6作品目となるサブタイトルは “最強の場所(チーム)〞。“場所”と書いて“チーム”と読むこのタイトルには、すでに発表されている通り、この公演をもって卒業する烏野高校の全キャスト、初演時から座長としてチームを、作品を、牽引している須賀健太にとってこれ以上ないほどのサブタイトルではないだろうか。

日本記念日協会が8月19日を「ハイキュー!!の日」に認定

人気コミック・アニメの『ハイキュー!!』。昨日の“8月19日”が“は・い・きゅー”と読めることから、日本記念日協会から「ハイキューの日」と正式認定されたと発表

芸能人が『ハイキュー!!』コスを披露

谷地仁花に扮した生駒里奈と烏野高校バレー部OBでコーチの烏養繋心(うかい けいしん)風のオリエンタルラジオ・中田敦彦の姿も公開、「コスのレベル高っ!!!! あだっちぃーの潔子さん美人すぎる。生駒ちゃんのやっちゃん可愛え、中田署長の烏養コーチ面白くて好き」とフォロワーを歓喜させた。

ダイヤのA

2006年から続く人気“高校野球”漫画

作者寺嶋裕二
出版社講談社
単行本第1部:全47巻/第2部:1~11巻
発売2006年9月~
もう一度、あのミットに投げ込みたい……。名キャッチャー・御幸一也との出会いが、少年の人生を一変させる。沢村栄純15歳。己の力を試すため、仲間に別れを告げ、野球名門校・青道の扉を叩く。そこには己のすべてをかけた誇り高き球児たちがいた! 感動と興奮の高校野球漫画!

出版社の漫画賞を受賞 アニメや舞台などを展開

寺嶋裕二原作の『ダイヤのA』は、2006年に連載がスタートした。主人公の沢村栄純が、野球名門校でエースとして甲子園出場を目指すストーリーで人気を博し、2007年には小学館漫画賞少年向け部門を、2010年には講談社漫画賞少年部門を受賞。漫画のほか、テレビアニメ、舞台などに展開されている。

舞台はこれまで5シリーズが上演

2015年から舞台『ダイヤのA The LIVE』が始まり、野球大好きなキャストの熱い演技もあり舞台もとても人気のあるシリーズ。
主人公・沢村栄純が、野球の名門校である青道高甲子園出場を 目指して奮闘する姿を描いた作品ですが、今回はついに甲子園出場かけた西東京地区大会決勝戦が開幕します。 1幕では青道、 稲実それぞの過去や試合前夜が描かれ、2幕ではテンポよくかつリアティのある試合の様子が描かれます。

映像研には手を出すな!

3人の女子高生がアニメの自主制作に挑む話題作

作者大童澄瞳
出版社小学館
単行本1~2巻
発売2017年1月~
『映像研には手を出すな!』は背景・設定の浅草みどり、読者モデルも務める美形でありながらアニメーターに憧れる水崎ツバメ、プロデューサー気質の金森さやかという女子高生3人を主軸に話が展開。3人が巡らせていく想像の世界にワクワクさせられ、どんどんページが進む。

なお、第3巻は6月12日に発売予定となっています。

クリエーターの間でも話題の作品

本作は連載当初から好評を博し、第1巻発売の前後でもTwitterにて、みずしな孝之(『いとしのムーコ』など)、つくしあきひと(『メイド・イン・アビス』など)、丸山薫(『事件記者トトコ!』など)といったマンガ家から、短編『月夜の晩に』の監督でも知られるアニメーター・柳沼和良まで言及が相次いだことでも話題に

芸能界で作品にはまった人も

Q:最近おすすめの漫画は?

A:「映像研には手を出すな!」。

あさひなぐ

薙刀(なぎなた)部にかける女子高生たちの青春を描く

作者こざき亜衣
出版社小学館
単行本1~26巻
発売2011年4月~
元美術部で運動音痴の主人公・東島旭が二ツ坂高校に入学するが、1つ先輩の宮路真春に憧れ“なぎなた部”入部を決意する。ところが「練習は楽で運動神経がなくても大丈夫」という誘い文句とは真逆で稽古は過酷そのもの。そして訪れた3年生にとっての最後のインターハイ予選。順調に勝ち進む二ツ坂だったが決勝戦で圧倒的強さの前に敗れてしまう。厳しいしごき、地獄の夏合宿、挑んだ秋の大会、ばらばらになる仲間……、本作ではなぎなたに全てをかける女子高生たちの熱く感動的な青春がみずみずしく描かれている。

舞台化・映画化が連携 キャスト・主演に乃木坂46メンバー

乃木坂46の齋藤飛鳥主演で舞台化、西野七瀬主演で映画化されることが決定。製作にあたる東宝の関係者は、「(同社の歴史上初となる)舞台部門と映画部門が連携する大型企画として期待を寄せている」と話した。
今回、舞台版で主人公の旭を演じる齋藤は、「舞台経験が少ないので今のところ不安です。でも、生駒(里奈)ちゃんや若月(佑美)など個々で舞台に出ているメンバーも多いので、先輩たちに力を借りつつ頑張りたいです。精一杯演じられたらと思います」とコメント。映画版で同じ旭役に挑む西野も「着々と薙刀の稽古を受けております。めっちゃ難しいけど、新しいことを始めるってすごいうれしいなぁと思いながら裸足で頑張っています(笑)。原作のファンの方に怒られないように、主人公の旭ちゃんになりたいと思います」と笑顔で意気込みを語った。

映画版は興行通信ランキングで初登場2位を記録

乃木坂46ファンのみならず、日本映画を好む映画ファンにも支持され、封切り後の興行通信ランキングでは初登場2位を記録し、全国に“あさひなぐ”旋風を巻き起こした。

「ぴあ映画初日満足度ランキング」で1位を獲得

第1位は、薙刀(なぎなた)に打ち込む高校生たちの青春を描いたこざき亜衣の人気コミックを、乃木坂46の西野七瀬主演で実写化した『あさひなぐ』。
観客コメント
1位『あさひなぐ』92.5点
「薙刀の事を詳しく知らなかったのでルールなど興味深くて楽しかった。みんなカッコよくて、私もやってみたいと思った」(16歳・女性)
「薙刀のシーンの迫力がすごかった。予想をひっくり返す展開があったり、成長の過程が見えて、自分はあまり青春していないので、映画を通じて青春できた!」(15歳・男性)
「ひとりひとりが懸命に努力する姿に感動! 私も辛くても部活を頑張ろうと思った」(16歳・女性)

学園ベビーシッターズ

学園内に設けられた「ベビーシッター部」で繰り広げられる物語

作者時計野はり
出版社白泉社
単行本1~17巻
発売2010年4月~
両親を飛行機事故で亡くした竜一&虎太郎兄弟。
そんな二人を引き取ったのが、同じ飛行機事故で息子夫婦を亡くした森ノ宮学園の理事長だった。
でもその条件は、学園内に設けられた保育ルームで竜一がベビーシッターをすること!
お母さん先生のために学園内に設けられた保育ルーム。
竜一はそこの人手不足を補うためにつくられた「ベビーシッター部」の部員第一号となり・・・!?

今年テレビアニメ化

テレビアニメ化され、2018年1月~3月に放送されていました。

優しいお兄ちゃん竜一と、弟虎太郎との愛にほっこりする作品。各話、基本的には家族愛をテーマとしたエピソードが描かれる。
地元や親元を離れた人にとっては、そんな兄弟の愛情あふれるやり取りがキラキラとまぶし過ぎて、ホームシックを感じてしまうかもしれない。それでも、家族がどれだけ自分を愛してくれているかが身に染みるとともに、成長する子供たちの姿に自分も負けていられないと、気持ちを奮い立たせることができる。特に新入生、新入社員の人は、新たな環境でもめげずに頑張る鹿島兄弟に感情移入してしまうはず。

キャラクターが「かわいすぎ」と心打たれる人続出