海外・外国人から見た日本のランキングあれこれ

2018年10月16日更新

近年、訪日外国人旅行客(インバウンド)が急増している影響もあり、テレビやネット記事で外国人の視点から日本を紹介するものを目にすることが増えてきました。そこで今回は、海外や外国人から見た日本に関するさまざまなランキングをいくつか紹介します。

日本の食文化についてのランキング

機会があったとしても食べたくない日本食

訪日経験や日本に興味がある、というアメリカ、イギリス、オーストラリアの各国100人ずつ、計300人を対象にした調査。

機会があったとしても食べたくない日本食ランキング
1位 鯨肉
2位 馬肉
3位 生け作り・踊り食いなど
4位 生卵
5位 うに
機会があったとしても食べたくない日本食の1位は鯨肉―。アメリカ、イギリス、オーストラリアの3カ国の人に「日本食についてのアンケート」(「マジカルトリップ」ライブラ・東京)を実施した結果だ。「見た目か信条か?」が大きな分かれ目のようで、慣れない見た目でも、食べてみたいと思うものはあるが、信条的に駄目なものはダメ、のようだ。
食文化の違いから捕鯨問題など鯨への拒否反応が報道されることも多いが、「賢く社会性のある高等動物であり、食べる対象ではない」というのがその理由。食べたくない日本食2位は馬肉、3位は生け作り、踊り食いなど「生きたままの海鮮」だ。馬についても「人間の友達であり、食べる対象ではない」、生け作りなどは「生きたままは残酷」というのが理由。4位は生卵、5位はうにだった。

「機会があれば試してみたい」日本食は…?

同調査では「機会があれば試してみたいもの」もたずねています。

「機会があれば試してみたい」日本食ランキング
1位 うに
2位 納豆
3位 馬肉
調査を実施したマジカルトリップは、「ウニや納豆など、見た目によって苦手意識を持たれている食べ物は、比較的挑戦してみたい、という候補にあがりやすかった。一方で、鯨肉や馬肉など、信条として無理、という感想の多い食べ物は、機会があったとしても食べない、という意見が多いのが特徴」と分析。

訪日外国人に人気の屋台グルメ・スイーツ

観光庁によると2017年「訪日外国人消費動向調査」では、訪日時に体験したこととして「日本の歴史・伝統文化体験」との回答が全体では24.8%。特に欧米圏の数値が高く、最も高いスペインでは67.1%となっており、日本の伝統や文化を満喫できる夏祭りの人気がうかがえます。8月中旬から9月にかけて各地で多くの夏祭りの開催が予定されている中、夏祭りには欠かせない屋台グルメについてLIVE JAPAN編集部が独自に調査をしました。外国人に人気の屋台グルメをご紹介します。
外国人に人気の屋台グルメランキング
1位たこ焼き
2位焼きそば
3位フライドポテト
第1位 たこ焼き
日本人にも人気のたこ焼きが圧倒的多数で1位に。チーズ入りなどアレンジしたものも人気のようです。
ソースとマヨネーズがたっぷりかかったたこ焼きは最高!タコの食感も好きです。
(フランス/20代女性)
とても美味しいし、匂いも良い、値段も安いと思う。やみつきになる味です。
(カナダ/30代男性)
外国人に人気の屋台スイーツ
1位チョコバナナ
2位ベビーカステラ
第1位 チョコバナナ
カラフルでフォトジェニックなチョコバナナは8割以上が食べたことがあると回答。バナナとチョコレートの組み合わせは万国共通のようです。
しっかりとチョコレートがコーティングされていて、お腹を満たしてくれるから大好き。どこで食べても味に外れがない。(アメリカ/20代男性)
チョコレートとバナナは最高の組み合わせ!カラフルでかわいいのが魅力的。
(カザフスタン/10代女性)

訪日韓国人の買い物ランキング

訪日韓国人の買い物ランキング
1位菓子類
2位その他食料品・飲料・酒・たばこ
3位医薬品・健康グッズ・トイレタリー
8割以上の人が買っているという菓子類は、「満足した購入商品」でも1位という結果です。買い物場所1位が「空港の免税店」 64.7%というのも珍しいのですが、そこで買える菓子類が人気ということ。
満足した購入商品の菓子類のうち、1位は「チョコレート」、2位「スポンジ生地菓子」となっています。「ロイズの生チョコ」や「白い恋人」、「東京ばな奈」が根強い人気だそうです。

外国人に人気の日本のレストラン

外国人に人気の日本のレストラン
1位 ヤキニクバル 韓の台所 カドチカ店(東京都)
2位 鍋ぞう 新宿東口店(東京都)
3位 ハンバーグ&ステーキ専門店 听 梅小路店(京都府)
4位 和洋小料理 さくら茶屋(岐阜県)
5位 ニーノ(奈良県)

※飲食店名をクリックすると、トリップアドバイザーのページに飛びます。

世界最大の旅行サイトトリップアドバイザーは、2017年4月〜2018年3月の1年間にトリップアドバイザー上に投稿された外国語の口コミの評価、投稿数などをもとに、「外国人に人気の日本のレストラン2018」を発表しました。
1位は、海外旅行客が好きな渋谷にある焼肉店。店員の接客の良さと、肉の品質、部位の豊富さで人気。店内のメニューも英語で書かれており、海外旅行客が安心出来る環境なのが分かります。

日本の観光に関するランキング

外国人が宿泊する日本の都道府県ランキング

都道府県別外国人延べ宿泊者数ランキング(単位:人泊)
施設所在地延べ宿泊者数前年比
1位 東京都 19,775,890 +9.5%
2位 大阪府 11,672,040 +16.6%
3位 北海道 7,702,470 +17.5%
4位 京都府 5,556,380 +20.7%
5位 沖縄県 4,623,800 +19.8%

※都道府県名をクリックすると、観光情報サイトに飛びます。

観光庁の「宿泊旅行統計調査 平成29年1月~12月」から読み取れる、都道府県別にみた外国人旅行者の実態をチェックしてみました。
日本にやってきた旅行者が泊まるのは、断トツ東京だというのは、誰にでも想像できることでしょう。でも2位が大阪、3位が北海道というのはちょっと意外ではないでしょうか。
大阪はUSJやグルメが好評で、昨年は、中国、韓国、台湾、香港、タイを中心とした旅行者が泊まっていました。北海道はスキーリゾートとしての人気が高く、中国、台湾、韓国、香港、タイと、順位は違えど、多くのアジア系旅行者を迎えました。
4位は京都、5位は沖縄となっています。

欧米外国人の宿泊比率が飛び抜けている「広島」

外国人延べ宿泊者数構成比をみてみると、どこの都道府県もアジア勢が占める割合が高いなか、広島だけ違います。欧州が14%、アメリカが13%、オーストラリアが9%と合計36%になり、非常に目立っています。平和の象徴としての広島、幻想的な宮島の欧米人気の高さがここに現れました。

秋に宿泊者が多い都道府県は…

紅葉が美しくなる今の季節、秋の宿泊者数ついて見てみましょう。上と同じ観光庁「宿泊旅行統計調査」の2017年9月から11月に宿泊した人数を取り上げている記事によると、外国人が秋に宿泊する都道府県のベスト5の顔ぶれは上の表とほぼ変わらず、唯一、5位の沖縄県に替わり千葉県がランクインしています。

1位 東京都 2,501,530人
2位 大阪府 1,665,520人
3位 北海道 1,104,050人
4位 京都府 767,970人
5位 千葉県 719,930人

そのほか、この記事では日本人と外国人のランキングの違いについても掘り下げていて、興味深いものになっています。

訪日外国人があまり宿泊していない都道府県ランキング

都道府県別外国人延べ宿泊者数ランキング(単位:人泊)
施設所在地延べ宿泊者数前年比
ワースト1位 島根県 47,860 -17.9%
ワースト2位 福井県 61,160 +12.5%
ワースト3位 高知県 75,410 +0.0%
ワースト4位 徳島県 102,810 +48.0%
ワースト5位 秋田県 104,660 +56.3%

※都道府県名をクリックすると、観光情報サイトに飛びます。

ワースト3県は交通アクセスが課題?

客室の稼働率をみると、島根は58.2%、福井41.2%と高知は47.2%なので、部屋が足りないわけではありません。
いずれも今のところ新幹線が通っていない都道府県になります。また福井には定期便が発着する空港がありません。島根の出雲縁結び空港と高知竜馬空港は、現在国際線の定期便がありません。

外国人に人気の日本の観光スポット

世界最大の旅行サイト「TripAdvisor®(トリップアドバイザー)」の日本版は、投稿された外国語の口コミ評価をもとに「外国人に人気の日本の観光スポット 2018」を発表。定番の観光名所と言われる神社仏閣やお城から、日本人には馴染みがないニッチなスポットまでが選ばれたユニークなランキングとなった。
外国人に人気の日本の観光スポットランキング
1位 伏見稲荷大社(京都府)
2位 広島平和記念資料館(広島県)
3位 宮島(広島県)
4位 東大寺(奈良県)
5位 新宿御苑(東京都)

※観光スポット名をクリックすると、各公式ページに飛びます。

本年で10回目となる当ランキングでは、『伏見稲荷大社』(京都府京都市)が5年連続で1位に選ばれました。2018年6月現在、これまでに伏見稲荷大社に寄せられた口コミ数は20000件を超え、なんとそのうち7割近くが外国語の口コミです。英語、スペイン語、イタリア語、中国語、フランス語、ポルトガル語など、25言語以上で口コミが寄せられており、世界中の旅行者が訪れる日本を代表する観光名所となったことが伺えます。

訪日タイ人が行きたい人気スポット

続いてはピンポイントな調査、訪日タイ人に絞ったランキングを紹介。タイ人向け訪日旅行情報サイト「Chill Chill Japan」を共同運営するアジア・インタラクション・サポートによる調査の結果です。

訪日タイ人の人気観光スポットランキング
1位 富士山(山梨県・静岡県)
2位 白川郷(岐阜県)
3位 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪府)
4位 東京ディズニーリゾート(千葉県)
5位 河口湖(山梨県)

※観光スポット名をクリックすると、各公式ページに飛びます。

結果は、世界遺産やテーマパークが上位にランクイン。調査では全47都道府県、約230市町村・地名、364カ所のスポット名が挙がったといい、タイ人の人気観光地は「予想以上に幅広い」とまとめています。

タイ人の人気観光地に触れたところで、ついでに(?)ヨーロッパ各国の観光客が好む観光地を(ランキング形式ではないですが)紹介していきます。

イギリス人観光客がよく訪れる都市はダントツで東京

都市としては、京都などに比べ、「六本木や新宿などの近代的なビル群と浅草などの伝統文化との共存融合」である東京が断トツ支持されていて、高級紙やガイドブックでも注目の旅行地として1位、2位にランクインしています。
地方では、ビーチリゾート好きなイギリス人の中で沖縄の認知度が高まりつつあるそうですが、スキー目的で北海道のニセコや、スノーモンキーが見られる長野などにも人気が集まってきているようです。

フランス人観光客は東映太秦映画村や伊賀流忍者博物館に関心

もともと「東京と京都以外では、広島、宮島、箱根、高野山、高山、白川郷、金沢の認知度が高い」のですが、「富士山、阿蘇山、釧路湿原といったパノラマ風景や、囲炉裏のある民宿、静かな温泉宿での団欒、朝市、生鮮市場なども評価が高い」そうです。
テーマパークの中では、「フランス人が日本に対して持っている日本らしいイメージを表している東映太秦映画村や伊賀流忍者博物館」が関心を集めているとのこと。
意外なのは、「日本に行ってハイキングを楽しみたいと考えるフランス人旅行者も増えてきている」ことです。

ドイツ人観光客の流行は「長野~金沢~高山~京都ルート」

定番以外では、「長野(地獄谷野猿公苑)~金沢~高山~京都ルート」や「九州・沖縄、北海道などを追加したツアー」が人気となっているようです。
沖縄や北海道以外では、「自然好きのドイツ人が好むハイキングやサイクリングに関して言えば、九州の屋久島や阿蘇、和歌山の熊野古道や瀬戸内のしまなみ海道の知名度も上がってきている」ということで、ドイツ人も訪日旅行をアクティビティで楽しむ方向に進んでいるようです。

イタリア人観光客には奈良も人気

東京、京都のほか、奈良も人気。ユネスコ世界遺産の「東大寺の大仏」や「奈良公園の鹿」などが目的のようです。また、「原爆ドームは平和の象徴としてイタリア人が訪れたい場所」となっているとのこと。
その他の地方では、「富士山」の登山、沖縄の「ダイビングや釣り」「ゴルフやスパ」といったアクティビティにも関心が集まってきています。

スペイン人観光客は岐阜県高山市を好む

スペイン人はよく国内を移動するのですが、「東京~箱根(日光)~ 京都~(広島)」といったゴールデンルート以外で、岐阜県高山市によく訪れているそうです。
2015年には「訪日スペイン人旅行者の約2割以上が同市で宿泊」しているとのこと。高山市といえば、江戸時代から続く古い町並みと北アルプスの組み合わせが魅力ですね。
高山市は、インバウンド対策に力を入れているところで、ホームページはなんと12か国語分用意しています。もちろんスペイン語のページもあります。そんな地道な取り組みも、大切なおもてなしですね。

「世界で最も魅力的な都市」東京が3年連続“首位”

魅力的な世界の大都市ランキング(米国を除く)
1位 東京
2位 京都
3位 メルボルン(オーストラリア)
4位 ウィーン(オーストリア)
5位 ハンブルク(ドイツ)

2位は京都 圏外から大阪が12位へ

米有力旅行誌「コンデナスト・トラベラー」は9日、2018年の魅力的な世界の大都市上位20位のランキング(米国を除く)を発表した。東京が3年連続の首位で、京都が前年の3位から2位に上昇した。前年圏外の大阪が12位に入り、1カ国で最も多い3都市が選ばれた。
大阪は「日本で最高の美食都市の一つ」と紹介した。

訪日外国人に人気の体験・ツアー

こちらもトリップアドバイザーが発表したランキング。

外国人に人気の日本の体験・ツアー ランキング
1位 マリカー(東京都)
2位 アキバフクロウ(東京都)
3位 ユカズ ジャパニーズ クッキング(東京都)
4位 英語通訳案内 まちタクシー(京都府)
5位 Kimono Tea Ceremony Maikoya Osaka(大阪府)

※体験・ツアー名をクリックすると、各公式ページに飛びます。

マリカーは国際免許で日本の公道をゴーカート車両で走るツアー。アクションカメラやレンタルコスプレなどのオプションが用意されている。アキバフクロウは秋葉原にあるカフェで、フクロウたちがいる部屋で癒しの時間を過ごすというもの。
そのほかは、クッキングやサイクリング、茶道体験など、日本の文化や街並みを五感で体験しようというアクティビティだ。

「マリカー」は裁判で任天堂に負けるも控訴して営業継続

任天堂に対する知的財産権侵害などで、東京地方裁判所より損害賠償金支払いおよび不正競争行為の差し止めを命じられていた、公道カートレンタルサービス「マリカー」ですが、判決が言い渡された9月27日以降も、これまで通り営業は継続していることが分かりました。

そのほかのランキングなど

日本のパスポートは“世界最強”

パスポートの「強さ」ランキング
1位 日本 190カ国・地域
2位 シンガポール 189カ国・地域
3位 フランス 188カ国・地域
ドイツ
韓国
市民権などのコンサルティング企業である英国のヘンリーアンドパートナーズが、ビザなしで渡航できる国や地域の数を比較したパスポートの世界ランキングを発表しました。この発表によると、日本が190カ国で世界単独首位となっています。
4位はデンマーク、フィンランド、イタリア、スペイン、スウェーデンの187カ国となっています。最下位はアフガニスタンとイラクの30カ国。

日本人は世界で一番「貴重品を隠さない」

総合旅行サイト「エクスペディア・ジャパン」が今年行ったホテルに関するアンケートでは、日本人独特の結果が出たとか。中でも、「ホテルでの貴重品の管理」について他国と大きく異なる特性が垣間見えたようです。

ホテルで貴重品をハウスキーパーから隠す国ランキング

第1位 アメリカ 50%
第2位 スペイン 41%
第3位 メキシコ 36%
第4位 フランス 26%
第5位 インド 24%
第6位 シンガポール 24%
第7位 香港 23%
第8位 韓国 20%
第9位 ブラジル 16%
第10位 日本 9%
アメリカ人は半数の人が「隠す」と回答した一方で、日本人は1割にも満たない9%が「隠す」と回答し、世界でもっともホテルで「貴重品を隠さない」結果となりました。日本国内は他国に比べると犯罪が少なく、安心・安全な環境が整っていることため、警戒心が薄いことが見て取れます。

「ドアノブサイン」も世界で一番使用しない

ホテルの部屋内のドアノブに下げてある、ドアノブサイン(Don not disturb 起こさないでください)はホテルスタッフにあなたの部屋に入室出来るかどうかを知らせるものです。
このドアノブサインによりホテルスタッフに入室可否を知らせるかを聞いたところ、「ドアノブサインを使う」と回答した日本人は14%。こちらも、世界でもっとも低い割合になりました。もっとも多く使うのは、アメリカ人、次がインド人、そしてブラジル人。国土の広さと、プライバシーを守る気持ちは比例するのかもしれません。

これらのほか、同アンケートでは“ 世界一「大手チェーンホテル」好き”“世界一、ホテルの「レストラン・バー」「プール」「子連れ家族向けの設備」に興味がない”“世界一「ホテルのシャワー室に髪の毛が落ちていること」が許せない”といった日本人の特性が明らかにされています。

外国人が日本のコンビニでよく買うもの6選

日本在住の外国人も、頻繁に利用しているコンビニ。日本に遊びに来たことのある友人たちからは「何でもあって本当に便利。そして24時間営業っていうのも羨ましい!」との声もよく聞きます。そんな外国人のみなさんが、コンビニでよく購入するアイテムとは?
東京在住のブラジル、フランス、スイス、マレーシア、デンマークの男女に尋ねてみました
外国人が日本のコンビニでよく買うもの6選
朝バナナとせっけん
メロンパン
おにぎりとサンドイッチ
炭酸飲料
日本酒
ストッキング
メロンパン
「ふわっとした生地は、ブリオッシュのよう。朝食用によく購入しています。母国のブリオッシュよりも、コンビニのメロンパンの方がおいしいかも。チョコチップ入りのものも好きです」(フランス/男性・30代)