「マー活」って何!? 今「激辛」は麻辣がポイント

2018年9月11日更新

30年ほど前に起きた激辛ブームでは、唐辛子のピリピリするような辛さが好まれました。そして今、また激辛ブームが起きています。今回のブームでは、「舌がしびれる」辛さが話題に。「マー活」とも言われる最新の激辛ブームの概要と、しびれる辛さを気軽に試せる激辛商品をご紹介します。

「マー活」って何? “激辛”をめぐる最近のムーブメント

今年の夏は激辛ブーム! かつての流行との違いは?

今年の夏、スーパーにもコンビニにも辛さやしびれをうたっている商品が多く並んでいたのをご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。どうやらこのムーブメントは、以前の激辛ブームとは違うようですが…。

現在の激辛ブームは舌がしびれる味覚がポイント

ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員である有木真理さんによると、「今、唐辛子とは一味違った辛さが魅力の“シビレる”味覚に注目が集まっています。その代表が山椒、花椒です。山椒の方は、日本料理の鰻を中心に、上品な風味として使われてきた調味料ですが、昨今、四川の調味料である花椒を豪快に使った激辛料理が人気急上昇中です。四川では“マー”と呼ばれている花椒。このシビレ系の刺激を求めて、花椒の入った料理を食べ歩く“マー活”ブームが到来しています」とのこと。

さらに「食品市場全体で刺激の強さがウケている」

湖池屋広報課の小幡和哉氏は、「刺激の強いものに食品市場全体が大きく反応している。炭酸飲料の強炭酸が売れていたり、アルコール度数9%の缶チューハイも人気」と分析する。より刺激の強いもの、辛いものを求める消費者が、カラムーチョに手を伸ばしている、というのである。

今年の夏が暑すぎたので激辛が流行った?

もうひとつは、今年ならではの理由だ。あまりの暑さでどこへ行っても冷房が効きすぎており、むしろ「寒い」と感じる“冷房クライシス”な職場が増えたためではないかという。
冷房で冷えたカラダを温めたい、そんなニーズからホットなカップ麺が売れたと見る。

他にもストレス過多なので刺激を求めて激辛グルメがウケているなど、専門家の分析もさまざまです。「どうして今、激辛がブームになったのか」という問いの答えはわからないものの、去年くらいから現れた「マー活」という言葉とともに激辛の食べ物が大流行していることは間違いありません。

今はどんな激辛グルメがウケている?

20~59歳男女の激辛グルメに関してのアンケート結果は?

ホットペッパーグルメ外食総研は、全国の20~59歳の男女1032名に「激辛グルメ」に関するアンケート調査を実施。性別、年代ごとに人気がある激辛メニューや、“辛み”についてご紹介します。

辛い料理人気第1位は麻婆豆腐!

好きな辛い料理ランキングトップ10(辛い料理が好きな人/n=703、複数回答)

1位:麻婆豆腐(572票)
2位:カレー(528票)
3位:担々麺(470票)
4位:キムチ鍋(451票)
5位:エビチリ(409票)
6位:豚キムチ炒め(403票)
7位:マーボーナス(326票)
8位:激辛ラーメン(269票)
9位:スンドゥブチゲ(249票)
10位:トムヤムクン(154票)

好きな辛み1位は唐辛子 山椒と花椒も半数以上が「好き」

好きな辛みランキング(辛い料理が好きな人/n=703、複数回答)

1位:唐辛子(77.4%)
2位:ガーリック(69.3%)
3位:わさび(67.6%)
4位:コショウ(66.4%)
5位:ショウガ(57.6%)
6位:からし、マスタード(56.3%)
7位:山椒、花椒(51.4%)
辛い料理が好きな人(「好き」「どちらかといえば好き」と回答した人)に好きな辛みを聞いたところ、1位は「唐辛子(72.4%)」で、男女とも多くの年代で1位を獲得しました。
「麻婆豆腐」で使われる花椒を含む「山椒、花椒」を選んだ人は51.4%で、特に30代前半の男性と50代前半の女性から“シビレ系”の人気が高い結果となっています。
また、この1年で2割弱の人が「山椒・花椒を食べる機会が増えた」と答えています。「麻婆豆腐」人気で専門店も登場するなか、「花椒」自体の知名度も上がってきているようです。

「マー活」とはいったいどんなもの?

舌や唇がしびれる料理を好んで食べること

流行しているという「マー活」ですが、まだ新しい言葉なので正しい定義はないようです。「山椒をたっぷり使った、舌や唇がビリビリとシビれる料理を好んで積極的に食べること」と伝えている記事もあれば、「麻婆豆腐を食べ歩く活動のこと」と説明する記事も。とにかく、香辛料の山椒や花椒のしびれる辛さを求めて食べるというアクション全般を「マー活」というようですね。

ぐるなび登録の飲食店も「しびれ」「花椒」登録が増加中

ぐるなびに登録する飲食店では「しびれ」をメニューに登録する店舗数はここ1年で2倍、「花椒」をメニューに登録する店舗数はここ1年で2.2倍にもなっています。「マー活」「しび活」といった造語も生まれ、麻婆豆腐などしびれ料理を堪能する活動が注目されたり、食品メーカーでもしびれを取り入れた商品が続々と発売されています。また国内産の山椒の収穫量、出荷量が年々増加していることも後押ししています。

こちらの記事では、山椒や花椒の特徴として舌がしびれるような刺激だけでなく、さわやかな香りも挙げています。

山椒と花椒ってどう違うの?

山椒は日本で古くから親しまれている香辛料

新芽、若葉、つぼみ、果実など幅広く利用されています。ウナギのかば焼きなどを食べるときにかける粉の山椒は、熟してはぜた果実の皮の部分を粉にしたもの。山椒の辛み成分は「サンショオール」といい、舌をしびれさせる作用があるそうです。
サンショオールには内臓器官の働きを活発にしたり、代謝を良くする作用、発汗作用、冷えの改善などの効果があるとも言われているそうです。

花椒は爽やかな香りと舌のしびれるような刺激的な辛さ

麻婆豆腐の「麻(マー)」は、中国で山椒や花椒のしびれるような辛さを指す言葉として使われています。山椒とは近い関係にある種で、同じものとして扱われることもあるそうです。花椒は「かしょう」「ホアジャオ」「ホワジャオ」などと読み、中国山椒やチャイニーズペッパーと呼ばれることもあるのだとか。

余談ですが、「マー活」のほかに「麻辣(マーラー)ブーム」と伝える記事もあります。「麻(マー)」は先ほど書いたしびれる辛さのことで、「辣(ラー)」は唐辛子の辛さのこと。ラー油の“ラー”はこの「辣(ラー)」だそうですよ。

激辛グルメ商品増加中! 激辛イベントも

この夏「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」が売れた

猛暑の今夏にカップ麺カテゴリーをけん引

セブン&アイ・ホールディングス広報センターの北澤晴奈さんに聞いた話の内容を伝える記事によると…

北澤さんに聞いて、おもしろいなと感じたのは「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」が2割増しの売れ行きで、夏のカップ麺カテゴリーを牽引しました」という話だ。
「蒙古タンメン中本」といえば、ラーメン好きなら誰もが知っている有名店。そのカップ麺(セブンのオリジナル商品)なのだから、すでにファンがついている定番だ。

この記事が挙げている「売れた理由」はふたつ。ひとつは汗をかくために辛いものが食べたくなるということと、もうひとつは前述のとおり、あまりに暑すぎて冷房で冷えた身体を温めるためにホットなカップ麺が売れたということのようです。

食品名にENDって…?「ペヤング 激辛やきそばEND」

口に入れてすぐは辛くないが、次の瞬間から…

ひとくち目。口に入れた瞬間は辛くありません。しかし、次の瞬間、猛烈な辛さが襲ってきました。舌が絶え間なくピリピリしてきます。ピリピリというよりはビリビリという方が的確かも知れません。
辛さを紛らわせるために水を飲んでいるのに、水を飲むと舌に痛い”という刺激が走ります。辛くないものを口に入れたら良いかと考え、ご飯を口の中に入れてみました。全く効き目がありません。舌に当たるものはすべてが刺激となります。

この記事の筆者は「頑張って食べていると、強烈な辛さのあとにほんのりと甘みを感じる」とその不思議な感覚を伝えています。また、これから食べる人に向けて「ソースは最初から全部絡めずに少しずつ絡めて」という経験者ならではのアドバイスも書かれていました。

「明星 中華三昧タテ型 重慶飯店 麻婆麺」

唐辛子の辛みと花椒のしびれ、香味野菜

今回の新商品「明星 中華三昧タテ型 重慶飯店 麻婆麺」は、横浜中華街、四川料理の老舗「重慶飯店」監修のもと、同店の人気メニュー“麻婆豆腐”をカップ麺にアレンジしました。花椒(ホワジャオ)が効いた麻辣(マーラー)の刺激がクセになる味わいです。
●スープ:ポークエキスに味噌、香味野菜(ガーリック、ジンジャー)を加えたとろみのあるベースに、唐辛子の辛味と花椒のしびれを効かせた麻婆味です。別添オイルの華やかな花椒の香りでお店の麻婆豆腐の特徴を再現しました。

9月17日から全国で新発売されます。

一平ちゃんに「麻辣味」9月10日から新発売

流行りの「麻辣味」を一平ちゃんらしくアレンジ

今回の新商品「明星 一平ちゃん夜店の焼そば 麻辣味」は、ビリビリしびれる花椒の刺激と唐辛子の旨辛さがクセになる、特製とうがらしマヨ付の醤油味焼そばです。
昨今、ただ辛いだけではなく、「花椒」を使ったしびれる辛さが注目を集め人気となっています。
中華料理の味付けの一種で、舌がしびれる独特の味と香りの「花椒」と「唐辛子」の辛味を効かせた味わいの「麻辣味」を、一平ちゃんらしくアレンジしました。

マーボー麺をバーミヤンや自宅で食べて「マー活」

バーミヤンとスーパーカップのコラボ

2018年9月3日(月)よりバーミヤン監修のカップめん「スーパーカップ1.5倍 バーミヤン監修 刺激のコク旨麻婆麺」を販売し、2018年9月6日(木)からは全国のバーミヤンでも「刺激のコク旨マーボー麺」をご提供いたします。

花椒と豆板醤でしびれる辛さの中に旨味

バーミヤンで大人気の麻婆豆腐をアレンジした本商品は、ピリッとした辛さの花椒と豆板醤により、しびれる辛さの中に奥行きのある旨味を感じていただけます。赤い見た目が食欲をそそる麻婆スープを麺にからめてお召し上がりいただくと、花椒の爽やかな香りが口の中で広がり、後を引く味わいとなっております。

「カラムーチョチップス やみつきペッパー味」

辛味スナックの代表的ブランド「カラムーチョ」から新発売となる「カラムーチョチップス やみつきペッパー味」。9月10日より九州を除く全国で販売されています。

昨今の辛味市場では、“花椒”を使用したシビれ料理や“唐辛子”のきいた激辛料理など“スパイス”が注目を集めています。日本の辛味スナックのパイオニアとして、唐辛子にとどまらず幅広い辛味をお届けしたいと考え、今回はスパイスの代表格である“ペッパー”を使用したカラムーチョの開発に取り組みました。

実は2017年に発売され大人気商品だった

「ここ5年間で出した中では一番のヒットだった」(マーケティング部の加藤俊輔氏)のが、ブラックペッパー(黒コショウ)味である。昨年10月から約3カ月間出した「やみつきペッパー味」は、「通常の約1.5倍の売り上げが出た」と加藤氏。

山椒・花椒に続き、ブラックペッパーも人気上昇中?

実は、ブラックペッパーも昨年ぐらいから人気が上昇しており、『dancyu』では2017年9月号で「黒胡椒、すごい!」という特集を組んでいる。カルディファームやエスビー食品が、ミル付きの挽きたてが味わえるペッパー商品を販売したほか、カルビーもポテトチップスに「堅あげポテト ブラックペッパー」や「ポテトチップスクリスプ ブラックペッパー味」などを出している。

「カラムーチョ」の鍋スープが新発売

カラムーチョのフレーバーを再現したという鍋スープ「コイケヤ監修 カラムーチョ鍋スープ ホットチリ味」には中辛と辛口の2種類があります。それぞれ、おいしい食べ方があるそうで…

中辛には「カラムーチョ」そのものをトッピングしても

中辛は、豚うす切り肉、白菜、長ネギ、ニラ、シメジに加え、「カラムーチョ」をイメージした細切りジャガイモなどの具材に合う味だそうだ。鍋あとは、トマト、チーズ、ご飯で作る「トマトチーズリゾット」がおススメ。さらに「カラムーチョ」をトッピング、というのもアリだとか。

辛口の鍋スープに合う具材は?

辛口の方は、鶏もも肉、白菜、長ネギ、ニラ、豆腐に、「カラムーチョ」風に刻んだ細切りジャガイモなどの具材と相性が良く、鍋あとスープは中華麺を煮込み、卵黄、刻みネギ、刻みのりをトッピングした「辛口ネギ玉まぜそば」に。

カルディで買える「オリジナル 食べる麻辣醤」

花椒と唐辛子に干し海老や八角を組み合わせた調味料

花椒と唐辛子の辛みに、干し海老や松の実、八角(はっかく)などを絶妙に組み合わせた万能調味料「オリジナル 食べる麻辣醤」(415円)は、ごはんにのせるのはもちろん、うどんや冷奴などのシンプルな食材にもかけるだけで台湾風に!

青い山椒の実と青辛子を使った「青の麻辣醤」

ソースにしたりスープや炒め物の味付けに使える調味料

中国料理店の虎萬元(とらまんげん)は、「青の麻辣醤(まーらーじゃん)」を、2018年9月7日から通信販売限定で発売する。
同店で使用していた自家製調味料「青の麻辣醤」のレシピをそのまま再現。花椒(ホアジャオ)などの香辛料が入った料理を食す"マー活"で注目を集めている、山椒がメインの調味料だ。青い山椒の実と青辛子を細かく刻み、塩などで調味。痺れる辛さが特徴で、単体でも味が決まるため、ソースとしてそのままかけたり、スープや炒め物の味付けに使ったりと、幅広い用途で使用できる。

新宿で「激辛グルメ祭り2018」開催中!

過去5回開催されている激辛好きのためのお祭り

過去5回の開催では数十万人以上の方に来場いただいており、今年は20万人の集客を見込んでいます。激辛だけど超うまいメニューばかりです。フォトジェニックとムービージェニックなメニューとスポット多数。美味しさに満足しながらも、辛さに衝撃を受けるお祭りです。屋外ならではの開放感抜群。着席用の長テーブル、スタンディング用のハイテーブル、ひとりでも仲間でも楽しめる空間をつくりました。
4th round 9月11日(火)〜9月17日(月・祝)
★辛麺屋一輪、ソウルフードインディア、スペインクラブ、ホルモン焼幸永、★晴々飯店、アジアンタワン168、ソウルフードバンコク、★マレーアジアンクイジーン、赤い壺

※★印は初出店ということです。

激辛グルメ祭り2018開催概要

*営業時間11:00~21:00
*8月27日、9月3日、9月10日は店舗入れ替えのため休業
*雨天開催も、荒天時は中止の可能性あり
会場 :新宿歌舞伎町特設会場(大久保公園)
所在地 :東京都新宿区歌舞伎町2-43
アクセス :西武新宿駅徒歩3分、JR・小田急・京王線新宿駅徒歩8分
入場方式 :入場無料(飲食は有料)

10月に京都で「KARA-1グランプリ2018」開催

全国の辛くて旨いグルメを味わえるかも?

激辛を売りにしている京都の向日市激辛商店街のイベント「KARA-1グランプリ2018」が10月28日に行われるそうです。詳細はまだ発表されていませんが、出店者募集のページを見る限り、昨年と同じく京都向日町競輪場で開催される模様です。その昨年のイベント内容を参考に掲載しておきます。

向日市激辛商店街を始め、全国の「辛い」「旨い」食品の販売
出品物例:カレーうどん、激辛ラーメン、チゲ、激辛たこ焼き、ホルモン焼き、唐揚げ、牛すじ焼き、
麻婆豆腐、激辛クレープ、ナン、カレー など

なお、