猛暑に負けず夏を乗り切れ! 夏バテ対策特集

2018年8月9日更新

これまで「熱中症対策」「熱中症対策に使えるグッズ」と2回にわたり熱中症を特集してきました。しかし、夏に用心しなければならないのは熱中症だけではありません。食欲がない、疲労感が抜けない、やる気もでない…こんな状態になってしまう「夏バテ」にも要注意。食べ物や飲み物、入浴法など気軽にできる工夫で夏バテ対策を始めましょう!

そもそも「夏バテ」ってなに?

夏バテの正体は「自律神経の疲労」

夏は自律神経がフル稼働して疲弊する

夏バテについて、東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身氏は次のように語ります。

「夏バテは単なる肉体疲労と思われがちですが、正確には脳の疲労、自律神経の疲労なのです」と語る梶本さん。
体が疲れて動きたくないと感じる。それこそが脳の自律神経のなせる業なのだという。
外気が高温になる夏は、体温を安定させるために自律神経はフル稼働し、疲弊します。でも生命維持のためにダウンするわけにはいきませんから、これ以上、自律神経を酷使しないよう、脳が体に疲労を感じさせ、意欲も喪失させ、活動させないようにする。これが夏バテの正体です

夏バテの症状はどんなものが現れる?

■冷え
■だるさ
■のぼせ
■頭痛
■めまい
■イライラ
■やる気が出ない
■食欲不振
■便秘
■下痢
■むくみ

食欲の低下から喉ごしのよい冷たい麺類などに偏ると、栄養バランスが崩れて慢性的な疲労感が現れることも。その結果、夏バテは免疫力の低下にもつながる、と伝える記事もありました。

夏バテになりやすい人の特徴は?

内分泌代謝専門医の山本咲氏は夏バテになりやすい人についてこのように説明します。

「例えば、『クーラーの効いた部屋にこもりがち』『涼しい屋内と暑い屋外の行き来など、急激な温度差にさらされる機会が多い』『冷えたジュースやビールといった飲み物や、アイスクリームなどの冷たいものをたくさん摂取する』『栄養バランスに偏りのある食事をしている』などの条件に該当する人は、夏バテを起こす危険があります。また、暑くて眠れずに睡眠不足になることや、十分な水分を摂取せずに脱水になることも体に負担をかけ、夏バテの原因になります」

夏バテと熱中症が組み合わさると危険

熱中症に詳しい横浜国立大学の田中英登教授は「働き盛りだからと安心していては非常に危ない」と語ります。

「ひとくちに熱中症と言っても、原因や症状で熱失神、熱けいれん、熱疲労、熱射病の4つに分類されます。熱失神は一過性の血圧低下、熱けいれんは塩分不足、熱疲労は高体温や水分不足が原因。これらが組み合わさって熱射病になれば、命の危険もあります。軽い熱中症でも夏バテと組み合わさると危険な状況になることもあるので、この季節は特に注意すべきですね」

夏バテになってしまったらどうすればいい?

「自律神経を休めるには睡眠しかない」

自律神経を休める方法について前出の梶本氏は次のように語っています。

「この自律神経を休めるには、睡眠しかありません。睡眠中にも心臓をはじめとする内臓を動かし続けますが、それ以外の活動は休止するので、唯一の休息時間なのです。
ただ、熱帯夜で寝汗をかいたり、寝つけなかったり、高齢者に多い夜間頻尿などで睡眠が妨げられれば、自律神経は休まりません。
夏は自律神経にとって過酷な環境なのです。体の疲労を感じるのは脳からのSOSです。その声に素直に従い体を休めるようにしましょう」

就寝時のエアコンは是か非か?

また、梶本氏は就寝時のエアコンについて「つけたままに」と語ります。

いちばんの夏バテ対策は質のよい睡眠です。そのため、熱帯夜のときは、エアコンはつけたままに。高齢者に冷えすぎはよくないと、タイマーで数時間後に止まるようにするのはNG。気温が上がれば眠っていても自律神経が働いて汗をかきます。寝苦しさで何度も目覚めて眠りの質が悪くなったり、逆に気づかぬうちに脱水や熱中症になる恐れもあります。タオルケットなどで冷えすぎを防ぎながら、朝までぐっすり眠れる環境がベストです。

就寝時のエアコンの上手な使い方

一方、前出の田中教授はこう説明しています。

冷えすぎはやはりよくないですし、気流を直接肌に浴び続けると脱水症状になる可能性も。お酒を飲んだ夜などは特に危険です。扇風機などで間接気流をつくり、エアコンが苦手な人はタイマーも活用を。

就寝時のエアコンは基本的にはつけたままが良いようです。エアコンが苦手な人はタイマーなどで調節しましょう。就寝時のエアコンの設定温度など詳しいことは後述します。

食べ物や飲み物で夏バテ予防と対策を

夏バテ予防に摂取したい栄養素は?

夏バテ予防に大切な栄養素は「ビタミンB1」

管理栄養士の尾上雅子氏によると、夏バテで疲れやすくなってしまうのは、エネルギー不足と身体の老廃物が代謝されないことが影響しているそう。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変え、さらに疲れの原因となる乳酸などの老廃物がスムーズに代謝されるように働きかけてくれるのだそうです。

麺類・ビール・アイスなどが増えるとビタミンB1が不足する

暑さで食欲がなくなると、そうめんやそばなどの喉越しがよく、あっさりした麺類に偏りがちです。また、ビールや炭酸飲料など冷たい飲み物やアイスなどが増えてくると、炭水化物、糖質に偏りがちになってしまいます。糖質の多い食生活に偏ることで、代謝に必要なビタミンB1が不足し、エネルギー代謝が滞り、むくみや疲労感を感じやすく、夏バテにつながるわけです。
糖質は私たちにとって大切なエネルギー源なのですが、糖質をエネルギーに変えるためにはビタミンB1を必要とします。ビタミンB1は、肉や魚、卵、大豆製品など「おかず」として食べているようなものに多く含まれる栄養素です。

ビタミンB1を多く含む食材は?

ビタミンB1は取りにくく、不足しがちな栄養素で、ビタミンB1を多く含む食材は、豚肉、レバー、うなぎ、玄米、雑穀、全粒粉のパン、豆類、緑黄色野菜など、土用の丑(うし)にうなぎを食べるのもそのためだとか。

ビタミンB1の吸収を良くするアリシンとサポートするマグネシウム

ビタミンB1の吸収をよくしてくれるのが、今が旬のにんにく、にら、ねぎ、たまねぎなどに含まれるアリシンです。
糖をエネルギーに変えてくれるビタミンB1を、サポートしてくれるのが、マグネシウムです。不足すると疲れがたまりやすくなります。
マグネシウムは、大豆や納豆などの豆類、アーモンドやピーナッツ、海藻、玄米にも多く含まれます。野菜では、ほうれん草に多く含まれます。

栄養素はチームで働くことで正常に動く

単体の栄養素が不足することもよくありませんが、過剰に摂取するのはもっといけません。私たちの体は、単体の栄養素で動いているわけではなく、食べ物から複合的に摂取できる栄養素がチームで働くことで正常に動いているのです。

まとめると、夏バテ対策にはビタミンB1が多く含まれる食材(豚肉、レバーなど)とビタミンB1の吸収を良くするアリシン(にんにく、にらなど)とマグネシウム(大豆やアーモンドなど)を意識して食べるようにすると良さそうです。しかし、栄養素はバランスが大事なので、同じものばかり食べすぎないように注意が必要ということのようですね。

手軽に作れて夏バテ予防に役立つレシピ

ここからは、ビタミンB1などの夏バテ対策で大事にしたい栄養素がとれて、かつ「包丁いらず」「火を使わない」などの手軽に作れるレシピをご紹介していきます。

包丁いらずの「ヘルシー美容そうめん」

【材料(1人分)】
そうめん 1束
ローストポーク 5枚
刻みネギ お好み量
温泉卵 1個
ローストポークのタレ(付属のもの) 大さじ1(タレ用)+α(仕上げ用)
オリーブオイル 大さじ1
タバスコ 数滴
※ローストポークのタレがついていない場合、焼き肉のタレ、焼き鳥のタレで代用して。
【作り方】
(1)ゆでたそうめんを氷水で冷やして水気を切った後、ローストポークのタレ、オリーブオイル、タバスコを加えたボウルの中で混ぜ合わせる。
(2)盛り付け用の器に、そうめん、ローストポーク、刻みネギの順に乗せ、温泉たまごを落とす。最後に残しておいたローストポークのタレ(仕上げ用)をかければ完成。
温泉たまごをくずし、よく混ぜて召し上がれ!

ローストポークには疲労回復に必要なビタミンB1が豊富だそうです。さらにネギに含まれるアリシンがビタミンB1の吸収を助けてくれます。ローストポークや刻みネギ、温泉卵はスーパーなどで買えるのも便利ですね。

火を使わない「もやしとねぎのレンチン肉巻き」

約5cmに切ったもやしとねぎ(ニラでもOK)を、塩こしょうで下味をつけたうすぎり豚肉(牛肉やラム肉でもOK)でくるりと巻き、耐熱容器に重ならないように並べる。
酒、しょうゆ、みりんを1:1:1の比率で混ぜたタレを回しかけ、レンジで5分加熱すれば完成。
お好みでタレにおろしにんにく少々を混ぜてもおいしい。スタミナ食材のニラ、豚肉で夏バテ予防。もやしでボリュームを出し食べ応えもUP。

梅で食欲増進「オクラと豚しゃぶの梅ごまソース和え」

疲労回復に役立つ「ビタミンB群」が豊富なオクラと豚肉をさわやかな風味の梅ごまソースでいただく、食が進む一品です。
材料(2人分)
・オクラ 8本
・しゃぶしゃぶ用豚肉 150g
・しょうゆ 大さじ1
・みりん 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・梅干し 2個
・すりごま 小さじ2
作り方
(1)オクラはヘタをとってさっと茹でこぼしたら冷水にとり、斜め半分に切ります。
(2)豚肉は茹でて水気を切っておきます。
(3)種をとって叩いておいた梅干しとしょうゆ、みりん、ごま油、すりごまを混ぜ合わせてソースを作ります。
(4)(1)(2)(3)をよく和えれば完成です。

梅干しの酸っぱい成分(クエン酸)には唾液の分泌を促して食欲を増進させる効果があるそうです。さらに、胃や腸の働きも活発にして消化吸収を効率的にしてくれるのだとか。

旬野菜をさっぱりと「夏野菜の冷やしおでん」

<材料1人分>
トマト 1個 大根 3cm分 おくら 3本 ちくわ 1本 ゆで玉子 1個 ★顆粒おでんだし 小さじ1/2 ★水 400cc
<作り方>
トマトは湯剥きする。大根は半月切りにする。ちくわは斜めに切る。おくらはヘタの固い所を落としておく。 ★の材料で大根を煮る。おくら、ちくわを後から加えて火が通ったら火を止める。 トマト、ゆで玉子を入れてそのまま冷まし、粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やす。 食べる前に器に盛り付けて出来上がり。
夏が旬の野菜、おくらとトマトをさっぱり食べられるレシピ。どちらも緑黄色野菜ですので、疲労回復に有効なビタミンB群の摂取が見込めます。栄養価の高い卵も一緒に食べられるので、暑さによるダルさの予防にもつながります。

夏バテ対策に役立てたい飲み物や食べ物は?

女子プロゴルファーたちは甘酒で体調管理

夏バテ対策は「日頃からの体調管理から始まる」と話すのは諸見里しのぶだ。諸見里は甘酒のドリンクを毎日飲んで体調を整えているという。
「甘酒にプロテインを混ぜて飲んでいます。八海山の甘酒が飲みやすくておすすめです。塩を少しだけ加えるのが、美味しくなるポイントかな」と諸見里。
「私は甘酒の味が苦手なので、牛乳で割って飲んでいます。ラウンド中は甘酒を含んだ餡を餅で包んだ小さなお菓子を食べています」というのは小倉ひまわり。
実は甘酒は飲む点滴といわれており、健康や美容によいと最近女性たちの間で流行っているという。甘酒に含まれるブドウ糖が効率よくエネルギーとして吸収され、ほかにもアミノ酸やビタミンB群が豊富なのだとか。

記事では、甘酒には麹甘酒と酒粕甘酒の2種類があり、健康に効くといわれているのは麹甘酒なので気をつけてほしいとしています。

食欲が落ちて肉や魚が食べられない…そんなときには?

暑さ・温度差への対応や、生きていくための体内活動の土台となるたんぱく質ですが、含有量の多い肉や魚などは食欲が落ちてくると食が進まなくなることも。そんなときでも、たんぱく質を多く含んだ、食べやすい食品をご紹介します。

冷凍庫にストックしたいのが枝豆。タンパク質やビタミンB群がたっぷり。水でさらせばすぐに食べることができますし、さっぱりした味で食べやすいのも魅力です。おやつ代わりにするのも。
枝豆と同様、冷蔵庫にスタンバイしておきたいのが納豆。そうめんに温泉卵をトッピングするとき、納豆もプラスすればさらにタンパク質を多くとることができます。また、納豆に生卵を落として食べるのもタンパク補給になります。きゅうりを刻んで入れれば涼味が加わりますよ。

その他、コンビニで手に入る温泉卵や、お刺身などが勧められています。さらに栄養カウンセラー・栄養士の吉川圭美氏のオススメとして…

さらに、最近私が取り入れているのは食べる前に梅干しを口に入れること。ギュッと強い酸味で食欲アップ。さらに梅干しのクエン酸が消化酵素が出るのをうながし、消化スタンバイOKの状態にしてくれます。

やむなく冷たい麺類ばかりになってしまう場合は?

仕事の付き合いなどで、やむなく冷たい麺類をはじめとする炭水化物の摂取が増えてしまうような場合は、サラダやフルーツを追加したり、酢を用いてたんぱく質や脂質などをさっぱりと食べやすくしたりするのもいいだろう。

ここまでご紹介してきた、ビタミンB1を多く含む豚肉や、枝豆や納豆、温泉卵など、たんぱく質を含む食材を麺類にトッピングするのも良さそうですね。

エアコン、入浴、運動…その他の夏バテ対策法

熱帯夜のエアコンの設定温度、ベストは何度?

「27度・風量は微か弱」? それとも「26度・湿度50%」?

睡眠コンサルタントの友野なお氏によると…

「現代はヒートアイランド状態なので、本格的な夏を迎えたあとはタイマー設定ではなく、ひと晩中エアコンはつけておくのが理想。温度は27℃で、風量は「微」か「弱」にして風は直接身体に当たらないよう十分に注意しましょう」とのこと。
また、扇風機などを併用するのも手です。

一方、睡眠改善インストラクターの小林麻利子氏は26度がいいと話しています。

「夏場の室内は26度に、湿度は50%台に保ちましょう。同じ気温でも、湿度が70%を超えると、中途覚醒が1.3倍に増えることが研究でわかっています。湿度が高い場合は除湿機をかけるか、エアコンをドライにして湿度を下げてから冷房に切り替えましょう」

別の記事でも、「26度以下、湿度50%」を勧めるものがありました。また、一晩中エアコンをつけるのがイヤという場合も、就寝後3時間、目覚める30分前にはエアコンのタイマーを設定することがオススメとも伝えています。

エアコンの風が当たらないように扇風機やサーキュレーターを

前出の小林氏はエアコンをつけっぱなしで寝るとだるくなるのは、エアコンの風が直接体に当たっている可能性があると説明します。

「“不感気流”といって、まったく感じないくらいの気流であったとしても、冷気は睡眠を妨げることがわかっています。とはいえ、エアコンをつけないで寝ると、熱中症になるおそれも。エアコンの羽根を上向きにして、体に直接当たらないようにすれば、だるくなるのを防げます。また、冷気がなくても不感気流があったほうが深い眠りが増えることがわかっています。扇風機や空気を循環させるサーキュレーターを天井に向けて回し、気流の“ゆらぎ”をつくってあげると、より快適です。タイマー設定はオフに。途中で暑くて目が覚めることが、だるさの原因にもなります」

理想的なお湯の温度と入浴時間

さらに小林氏は、快眠を呼び込む理想的なバスタイムについて次のように話しています。

40度のお湯に15分間つかるのがベスト

「体温にも表面体温と、体の奥の深部体温の2種類あって、人は、深部体温が下がるときに眠気を感じます。ですから、湯船につかって体の深部体温を上げて、眠る約1時間前にお風呂から出ると、しっかりと体温が下がるため心地よい眠気が訪れます」
「40度のぬるめのお湯に15分間つかるのがベスト。お湯が熱すぎると15分間つかれませんし、ぬるすぎても深部体温は上がらないので追い炊きなどで40度を保つようにしましょう」

シャワーで済ませたいときは?

「両足首まで入る桶に湯を入れて、足湯をしながらシャワーを浴びましょう。ポイントは、気持ちいいと感じる範囲で、できるだけ足湯の温度を高くすること。体の中で、いちばん放熱しやすいのは足先です。足を温めてから放熱を促せば深部体温が下がりやすくなり、就寝時間までに心地いい眠気を感じることができるでしょう。また、首の付け根を温めるとストレスホルモンのコルチゾールが減ったというデータも」

医師が語る夏バテ予防のために実践したいこととは?

前出の内分泌代謝専門医、山本氏に聞いた“夏バテ予防策3カ条”です。

1. 急激な温度差を避けるためクーラーの設定温度に注意

「急激な温度差を避けるため、クーラーの設定温度は外気との差が大きくならないように、適温で過ごすことを心がけましょう。また、涼しい室内で過ごす場合は体を冷やさないよう、送風機の近くは避けるようにしたり、ひざ掛けやレッグウォーマーなどで冷えを予防したりすることも大切です」

2. 冷たい飲み物や食べ物をとりすぎないように

「冷たいジュースやアイスクリームなどの体を冷やす食べ物の過剰な摂取を控え、常温や温かい物の摂取や、炭水化物ばかりでなく、脂質やたんぱく質、ビタミンなどバランスのよい食生活を心がけることも重要です。辛い物や刺激の強い食べ物も控えるようにしましょう」

3. 定期的な運動をして汗をかく

「運動も大切ですが、日中の炎天下で無理な運動をすると熱中症の危険があります。朝方や夕方などの涼しい時間帯を選び、水分をしっかり補給しながら無理のない程度に行うようにしましょう。水分補給の際は水ではなく、塩分や糖分の含まれたスポーツドリンクがよいと思います」

ジムやサウナなどで汗をかきやすい体質にすると自律神経の働きに効果的だとする記事もありました。ただ、翌日に疲れが残るとやりすぎとのこと。

夏バテに効果的なツボ

疲労回復に「足三里(あしさんり)」

胃腸の調子を整え、内臓系のトラブルに良いとされるほか、免疫力を高める万能のツボといわれています。
このツボは、ひざのお皿の外側に人差し指を当てて指を揃え、だいたい小指が当たる部分にあります。押すと気持ちの良いところを探し、強めに押しましょう。

胃腸の働きを改善「中脘(ちゅうかん)」「梁門(りょうもん)」

胃もたれや食欲がないなど、胃の消化力の減退は腸の健康状態を悪化させる原因のひとつ。そこで、胃の消化機能をアップさせるツボをゆっくり刺激。
「中カン」、左右の「梁門」の3か所を刺激。両手でM字を作り、ツボに両手の指の先端を当て、ゆっくり押し回す。息を吸い、指を押し込みながらゆっくり吐くを繰り返す。硬くなった胃腸が緩んでいくようイメージして。

だるさに効く「湧泉(ゆうせん)」

元気が出るツボとして有名なのが、足の裏の「湧泉」というツボ。体力と気力をアップし、夏バテだけではなく、慢性的な疲れにも効果的です。足の指を曲げた時にできる、土踏まずの上のくぼんだ所が「湧泉」です。ここを3秒ごとに押したりゆるめたりして、温かくなるまで行うと良いでしょう。