特集2017年10月15日更新

見た目も味もインパクト大の個性派ラーメンたち

日本人なら誰もが大好きなラーメン。ラーメン職人が頭と腕をこらした、様々なラーメンが今日も日本のどこかで作られ食されています。そんな中、他とはひと味違う、個性的なラーメンをピックアップしてみました。

目次

見た目のインパクト大!な個性派ラーメン

台南麺かちかち山「雪見ラーメン」(愛知県)

その名の通り、メレンゲが雪山のように見える一品。ふわっふわのメレンゲを崩すと辛みの効いたラーメンが現れて、混ぜ合わせて食べると辛さが中和されていくとのことで辛さが苦手な人にもおいしくいただけそうですね。

「雪見ラーメン」の上にのっている白い雪山を連想させる物の正体はメレンゲで、卵を6個ほど使って作られている。このメレンゲの山はラーメンのフタ代わりになっており、スープがなかなか冷めないと来店客から評判。メレンゲの下から覗かせるスープは鶏がらをベースにしたしょうゆ味で、ラー油と胡椒でピリ辛に味付けされている。

りんすず食堂「レモンラーメン」(東京都)

レモンの入ったラーメンは時々みかけますが、こちらはどんぶりに一面敷き詰められた、まるごと一個分のレモンスライスがすごいインパクト。レモンと麺つゆの香りがあっていて、さわやかな雰囲気を感じさせるラーメンです。用意されてる水にもレモンの輪切りが入っていて、お店のレモンに対する情熱を感じます。

目の前に出されたレモンラーメンには、麺が見えないほどどんぶり一面にスライスされたレモンが浮いています。スープは醤油ベースで、あらゆるダシが合わさって複雑でありながらシンプルに「うまい」と感じる味になっていました。
もちろん、ほんのりとレモンの味がします。でも強烈な酸味はなく、あくまで「じんわりとくるアクセント」としてレモンを感じます。とはいえ、しっかりと麺にもレモンエキスが浸透していて、麺をすするたびに爽やかなキリッとした味が舌を刺激します。

拉麺 吉法師「鶏清湯 青」(東京都)

ブルーハワイか!と言いたくなりそうな、トロピカルな青いスープの色が超インパクト。しかしその味はさっぱりとした正統派の鶏系ラーメンです。ネットで話題になり来客数が3倍になったというこのラーメン、先入観を捨ててじっくり食してみたい一品です。

『青』を注文したあなたは、きっと2度驚かされることでしょう。1度目は、目の前に『青』が置かれたとき。頭ではわかっていても、やはり現実を見たときのインパクトは強烈です。そして2度目は、『青』のスープを口に運んだとき。見た目からは想像もつかない優しい味に、思わず言葉を失ってしまいます。
スープを一口飲めば、『青』がイロモノではないことがすぐに分かるはず。滋味深い鶏の旨味が口いっぱいに広がり、鶏油が醸すコクも◎。麺は細めのストレート麺で、鶏湯系との相性は抜群です。トッピングの煮玉子は完璧と言える半熟具合で、濃いめの味付けがアッサリ系スープに映えます。白髪ネギとカイワレの仕事もイイ!
ネットを中心に話題になっていることもあり、やはり多くのお客さんは『青』を注文するそう。

めん馬鹿一代「ネギラーメン」(京都府)

ラーメンの名前は普通ですが、最大の特徴はお客さんの目の前でネギ油を注ぐパフォーマンス。器に注いだ瞬間、ラーメンから火柱が。これはネギの香りを引き立たせるのが目的なんだそうですが、ものすごいインパクトです。正面から写真が撮れるよう配慮もしてくれるらしく、まさに究極のSNS映えラーメンです。

注文を受けて御主人が用意しだしたのは鶏ガラと豚骨をベースに醤油で味付けしたスープ。麺を投入してから京都産の九条ネギをトッピングとしてドッサリ載せ、御主人から「歯を食いしばってね!!」とアドバイスが飛んだかと思うと、火のついた液体がラーメンに注がれる。次の瞬間、爆発したかのように勢いよく火柱が天井まで立ち上った。実は、この液体は高温に熱したネギ油。これを使う事でネギの香りが増すのだという。

中華ひろや「小松菜クリーミーラーメン」(千葉県)

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小松菜を麺とスープにふんだんに使用し、鮮やかな緑色をしたラーメン。濃厚なのにまろやか、ポタージュみたいな味わいが楽しめます。

スープも麺も鮮やかな緑色をしている「小松菜クリーミーラーメン」はスープや麺、さらにはトッピングの春巻きにもたっぷりと小松菜を使った小松菜尽くしのラーメンだ。西船橋は小松菜の産地。店主は「ただ単に小松菜をボイルしてのっけるだけではつまらないので、どうせなら全部小松菜色の真緑にしてしまおうかなと思い開発しました」と語った。

大岩亭「特鳥ラーメン」(愛知県)

(ちょっとお行儀が悪いですが)刺したレンゲが立つほどの、どろっどろな超濃厚なスープは「日本一濃いラーメン」とも言われているんだとか。通常の濃厚なラーメンに物足りなさを感じる方なら、挑戦してみる価値はあるかも!?また、濃いのはラーメンだけでなく、「ぁぁあああああいっ!!!」っと叫ぶ、個性が強すぎる店主やマッチョなバイト君もテレビで紹介され人気者に。

こちらが今話題となっている日本一濃いラーメン。このエキスは、お客様を喜ばすため店長が追及しまくった結果、これだけの濃さになったのだというしかし問題は濃いラーメンだけではなく、濃い店長。「オー―――イッ」と叫ぶさまはなんともビビる。最初はビビるのかもしれないが常連は黙ってそれを食すのかもしれない。

亜呂摩喫茶部「アイスコーヒーラーメン」(東京都)

その名の通り、麺とスープにコーヒーを加えた冷たいラーメン。コーヒーの苦みが意外とマッチするらしく、全国から訪れる人も多いんだとか。

コーヒーを練り込んだ麺にコーヒーをふんだんに使用したスープを合わせ、ベーコンやフルーツ、コーヒー豆を乗せたゆで玉子、アイスクリームなどを人の顔のようにトッピングした冷たいらーめんだ。

丹頂「茶碗蒸しラーメン」(大阪府)

巨大な茶碗蒸しの中に”塩ラーメン”が隠れている不思議な一品。鳥のダシが効いていてラーメンも茶碗蒸しも協調して一つの料理として完成されているようです。

今回、提供された「茶碗蒸しラーメン」(750円 税込み)とは、スープが茶碗蒸しの玉子でできている巨大茶碗蒸しのようなラーメンだ。直径16センチの茶碗蒸しの中には、塩しょうゆラーメンが入っている。和食の料理人でもある店主が、大阪名物「小田巻蒸し」をヒントに考案したものだ。

番外編

菊や「アイスクリームラーメン」(東京都)

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「牛乳ラーメン」「納豆ラーメン」「ココアラーメン」など変わったラーメンを数多く提供していた「菊や」の代表作といっていいアイスクリームラーメン。しょうゆ味のラーメンにバニラアイスクリームが溶けて混ざることで2度楽しめるラーメン…だったのですが、残念ながら閉店してしまったとのこと。

ラーメンの上にトッピングされたアイスクリームは、冷たいスープの中でゆっくりと溶け、スープの味を徐々に変化させていくのです。一口目は、酸味が効いたしょうゆ味スープが味わえます。でも、食べ終わりの頃には、アイスクリームはすっかり溶け、しょうゆ味スープを甘じょっぱい「クリームスープ」へと変化させるのです。これって、流行りの「ダブルテイスト」と呼んでも良いのでは?アイスクリームラーメン、意外にも最先端のラーメンでした。

麺屋 はちどり「ぼくのビール麺」(東京都)

ビールのジョッキにラーメンが!?見た瞬間のインパクトが図り知れないこの一品、苦味と酸味のあるスープに加え、泡まであってビールを完全再現。今年の夏、SNSをきっかけに大きな話題となったこのラーメン、夏だけの期間限定で現在は販売していないとのこと。

太郎庵「喜多方ラーメンプリン」(福島県)

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もはやラーメンですらありません(笑)が、紹介させて下さい。福島の老舗菓子屋さんが製作・販売しているもので、スープは紅茶のゼリー、麺はモンブランクリームと生クリームで具材はチョコとピスタチオを使い、喜多方ラーメンを再現しています。その再現度の見事さもさることながら、見た目が本当にかわいらしいですよね。2014年に福島で行われた将棋の名人戦において、森内俊之名人が注文したことで話題になりました。

そんななかでもプロ棋士・羽生善治氏との闘いの際に森内俊之名人が注文して食べた「喜多方ラーメンプリン」は“変わったスイーツ”としていまも語りぐさになっているそうです。

Dessert Kitchen「アイスクリームラーメン」(アメリカほか)

こちらもラーメン風スイーツ、しかも海外の店舗からの紹介です。なぜ白玉団子にラーメンをトッピングしようと思ったのか、そしてラーメンがなぜ青いのか。いろいろと謎な一品ですが、突っ込んだら負けなような気がします。

実際にこのアイスクリームラーメンを食べたアメリカ人は、「まるでラーメンを食べているように感じるわ。ラーメンのように麺を『啜る』ことができるし、アイスが溶けた液体は、まるで出汁を飲んでいるかのよう。それに何より甘すぎない。ラーメンで言うところのチャーシューと卵にあたるメロンとマンゴーのおかげね」とコメントしています。

言うまでもなく、日本人の国民食であるラーメン。今回紹介したラーメンたちは、日本中にある、数え切れないくらいのラーメン屋で他の店と少しでも差をつけようと職人たちが工夫と努力をした結果でしょう。本文でも紹介したとおり、見た目だけでなく味も保証できるものばかりですので、機会があれば一度食べに行ってみては。