特集2017年6月7日更新

Apple製品どう進化した?6.6WWDC2017まとめ

毎年話題を呼ぶ、Appleの開発者向けイベント、WWDC。今回はCEOであるティム・クック氏曰く「史上最大のWWDC」、一体どんな内容だったのでしょうか?まとめてみました。

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iPhone 8/X非対応、iOS 17に見るアップル製品のこれから(本田雅一)

ASCII.jp / 2023年6月9日 7時30分

AppleCEOティム・クック氏とAppleVisionProアップルの開発者向け会議「WWDC23」が始まり、まったく新しいパーソナルコンピューティングの形としてAppleVisionProが発表された。2021年末に「将来に製品化する技術」としてソニーが紹介していた1インチ4KOLEDマイクロディスプレーを採用しただけではなく、ソフトウェアからハードウェア設計、そして専用チップにいたるまで、極 [全文を読む]

ほぼ全製品をアップグレード「史上最大のWWDC」

開催中の「WWDC 17」は開発者向け会議なので、通常ハードウェアの発表はメインではありません。しかし、CEOのティム・クック氏は今回のキーノートのはじめに「これは史上最大のWWDCです」と宣言し、たしかに最大らしく、コンピュータのラインナップのほぼすべての製品に関してのアップグレードを発表しました。

それでは、どのような発表があったのか見ていきましょう。まずはOS関連の話題から。おなじみののiOSとAppleWatch用OSであるwatchOSについてメジャーバージョンアップが発表されました。

iOS11

対応機種は変わらず

 対応機種は、iPhoneが「iPhone 5s」以降、iPadが「iPad mini 2」以降、iPodがiPod touch(第6世代)で、iOS 10と変わらない。
 iOS 11では、メッセージ、Apple Pay、カメラ、Siri、マップ、App Storeなど多岐にわたってアップデートされる。

進化したSiriには翻訳機能、AppStoreも大きく変更

 Siriは賢く進化。翻訳機能が新たに搭載され、英語で話しかければ、Siriが中国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語のフレーズに自動で翻訳してくれる。ヨーロッパ圏でのホテル宿泊時やレストランでのオーダー時に重宝しそうな機能だ。また、ユーザーの音楽の好みを学習するようになったので、Siriに音楽をかけるように頼むと、ユーザーが好きな曲や、これから好きになるであろう曲が聴こえてくるようになる。このほか「QuickType」機能では、ユーザーが文字入力をする際に、映画、音楽、場所など、最近チェックしたあらゆる名前をSiriが提案してくれるように。また、Safariではユーザーが前に確認していた情報に基づいて次に何を検索するかをSiriが提案するようになる。また、ユーザーがオンラインで予約を取ったり、旅行のウェブサイトでフライトを確認すると、その情報をカレンダーに追加するかどうかをSiriが確認する。
新たに設置されるTodayタブは、毎日読めるコンテンツという位置付けのもの。編集を担当するグローバルチームがアプリやゲームをピックアップして、オリジナルの特集記事や開発者インタビューなどを掲載。また、ヒント、ハウツーガイドなどを通じ、アプリの使い方を紹介する。
「ゲーム」「アプリ」はそれぞれにタブを設置し、オススメの新作やアップデート、ランキング、コレクションなどを特集。現在以上にゲームとアプリが明確に棲み分けられた形となる。
アプリ個別のページも大きくリニューアル。プレビュー映像は最大3本、スクリーンショットは5枚まで使用可能に。評価やレビューのスタイルが変更され、ランキング順位も表示される。また、App内課金の有無も分かりやすくなる。この他、検索やアップデートの画面も大きく変更される。

iMessageを使った個人間送金も可能に

まずリニューアルされたiMessageでは、iOSやmacOSなどを搭載した複数端末間でメッセージの履歴が共有できます。共有はiCloud上で行なわれるので、デバイスのストレージ容量が節約できるのも特徴。
そしてApple Payでは個人間送金が可能になります。送金に利用するのはiMessageアプリ。金額を設定してピピッと送金を済ませることができます。またTouch IDでセキュリティを高めることも可能です。

カメラ機能

動く写真「Live Photos」にループ、バウンス、長時間露光という3つのエフェクトが加わった。特に今までデジタル一眼レフカメラでしか得られなかった長時間露光は時間と動きの要素が相まって美しく、クリエイティブな写真が簡単に撮影できるようになりそうだ。さらに、カメラのフィルターも複数追加された。圧縮テクノロジーの進化により、半分のファイルサイズで今までと同じクオリティを持つ写真も撮影可能となっているので、容量不足の方にとっては嬉しい新機能となりそうな予感。

カメラアプリでQRコードが読めるようになったという便利機能も。

その他の機能

●その他
 「マップ」アプリでは、インドアマップが利用可能になり、日本を含む、世界各国の空港や商業施設が対象となる。
 各種メッセージを受信しないようにできる「おやすみモード(Do Not Disturb)」が、運転中に自動で有効になる。運転中にメッセージが来ると、運転中なので返信できない旨のメッセージを返してくれる。
 Apple Musicでは、友達が聞いている楽曲が共有されるようになる。
 新たな「AirPlay 2」では、家に設置してある複数のオーディオシステムをiPhoneから操作できるようになる。

VRに対応

今回の発表の中で意外だったものが、VRへの対応です。
本日発表された「macOS High Sierra」そして「Metal 2」によって、iMacもVRに対応。Steam VRプラットフォームも利用できて、本格的にVRコンテンツを遊べるようになるようですよ。
 つまり、SteamVRをサポートする、例えば台湾HTCのVR HMD「Vive」をMacに接続して使えるようになるということだ。
 Appleは、Thunderbolt 3で接続する外付けGPUユニットも発表した。このユニットを含む開発者向け「External Graphics Development Kit」を同日から599ドルで提供開始した。一般ユーザーにも6月に発売する見込み(価格はまだ発表されていない)。

watchOS 4(Applewatch用OS)

Siriとの連携強化、AppleMusicプレイリストの自動同期も

 watchOS 4の最大の特徴は、Siriとの連携が強化された点。AIアシスタントと・Siriだが、次期基本ソフトではユーザーが必要な情報が必要な時に先読みして表示されるようになる。Siriがトップに表示される文字盤が新たに提供され、提案内容がカード形式で表示されるようにもなっている。
ミュージック関連でもアップデートがあった。Apple Musicのプレイリストが自動的にApple Watchにも同期されるようになり、EarPodsと組み合わせればワークアウト中も退屈しないといった提案もなされた。watchOS 4はこの秋リリース。

アクティビティとワークアウトもグレードアップ

ユーザーの活動を記録する「アクティビティが」グレードアップ。朝には進捗状況が表示。あとどれくらいで目標を達成できるのかがわかります。夕方に目標が達成できていない場合は、Apple Watchが応援。目標達成時には派手なリングでお祝いしてくれます。
トレーニングメニューや運動量を監視してくれる「ワークアウト」では、あらゆるワークアウトをワンタップで行えるようになりました。また、心拍数と動きを高強度インターバルトレーニング専用としてモニタリングが可能に。これにより、激しい有酸素運動時の消費カロリーを正確に記録できます。
また、水泳時の記録機能の強化や、ジムのマシンとの同期も可能となりました。エクササイズのお供にどうぞ。

iMacシリーズ

新しいiMacシリーズは、ケースのデザインに変更はないが、CPUがIntelの「Kaby Lake」世代にアップデートされたほか、80%~300%高速化されたグラフィック、これまでより2倍高速なメモリ、従来比で43%明るくなり10億色表示をサポートするディスプレイを搭載している。さらに、カスタマイズまたは上位モデルで「Kaby Lake」世代のCore i5、Core i7シリーズを選択できるようになった。

iMacPro

アップルは、ハイエンドの一体型モデル「iMac Pro」を発表。12月より発売する。
価格は4,999米ドルから(日本での価格は未定)。
「これまでのiMacでもっともパワフル」かつ、「これまでのMacの中でも最高」と紹介された、新しいiMac。カラーはスペースグレイ。
最大でIntelのサーバ向け高性能プロセッサ、Xeonの18コアを、グラフィックスにAMDの最新世代グラフィックス「Radeon Pro Vega」を搭載可能に。エアフローはデュアルファンで冷却効率を80%向上。ほか、メモリ最大128GB、ストレージ最大4TB SSD、GigabitイーサネットやUHS-II対応SDカードスロット、Thunderbolt 3ポート×4基など、ハイエンドを極めた感がある製品になっている。

iMac

デザインは変わらず、CPUは「Kaby Lake」に

アップルは、液晶一体型「iMac」シリーズの新モデルを発表。21.5インチモデル3機種、27インチモデル3機種の計6機種をラインアップし、6月6日より同社直販サイト「Apple Store」などで販売を開始した。
いずれも、デザインは従来モデルと変わらず、CPUが第7世代のインテル「Core」プロセッサー「Kaby Lake」に変更されたほか、Retinaディスプレイが500ニトの輝度と10億色に対応し、より明るく鮮やかになっている。

Macbookシリーズ

MacBook

2304×1440ドットの12型Retinaディスプレイを搭載したモデル。本体の厚さが13.1mmで、重量が920gと薄型・軽量な点が特徴だ。また、独自設計のバタフライ構造キーボードや、感圧タッチトラックパッドを装備。インターフェイスは、USB-Cポート×2とヘッドホン端子を搭載する。
今回の新モデルでは、CPUに第7世代のインテル「Core」プロセッサー「Kaby Lake」を採用。Core m3/i5/i7が搭載可能で、最大20%のパフォーマンスアップを実現している。オプションでは、最大16GBのメモリーを選択することも可能だ。
本体サイズは28.05(幅)×0.35~1.31(高さ)×19.65(奥行)cm。重量は920g。ボディカラーは、ローズゴールド、スペースグレイ、ゴールド、シルバーのの4色を用意する。
価格は、Core m3モデルが142,800円、Core i5モデルが175,800円(いずれも税別)。

MacBook Pro

いずれも、2016年10月に発売された「MacBook Pro」から、第7世代のインテル「Core」プロセッサー「Kaby Lake」に変更し、パフォーマンスを向上させている。
共通の特徴として、キーボードの上部を従来のファンクションキーから、「Touch Bar」に変更したモデルを用意。「Touch Bar」では、その作業に関連したツールを表示することが可能だ。また、指紋認証のTouch IDを搭載し、ロックを一瞬で解除したり、Apple Payで決済をすることもできる。

MacBook Air

従来は「1.6GHzデュアルコアIntel Core i5」を基本スペックとし、「2.2GHzデュアルコアIntel Core i7」をオプションで選択可能だったが、このたび基本スペックが「1.8GHzデュアルコアIntel Core i5」になった。
価格は、128GB SSDモデルが98,800円、256GB SSDモデルが118,800円(いずれも税別)。

iPadシリーズ

iPad Pro

小型モデルは9.7インチから10.5インチに

 9.7インチモデルが10.5インチモデルに置き換えられる。12.9インチモデルも10.5インチモデルと同じ機能が追加され、アップデートする。
 また、別売のキーボードカバー「Smart Keyboard」にJIS配列版が追加される。
Retinaディスプレイ、プロセッサ、カメラなどが強化され、小型モデルがより広い10.5インチのディスプレイを搭載、「10.5インチiPad Pro」と「12.9インチiPad Pro」のラインナップになった。
10.5インチiPad Proのディスプレイは、9.7インチモデルよりも約20%大きい。本体サイズは250.6×174.1×6.1ミリで469グラム(Wi-Fiモデル)。9.7インチモデル (240×169.5×6.1ミリ、437グラム)と同じ厚みで一回り大きくなったが、10.5インチモデルはオンスクリーンでフルサイズキーボードを表示できる。内蔵バッテリーは30.4Wh、バッテリー動作時間は9.7インチモデルと同じ最大10時間 (Wi-Fiインターネット利用/ ビデオ再生/ オーディオ再生)。
新しい12.9インチモデルのサイズは305.7×220.6×6.9ミリ、重量は677グラム (Wi-Fiモデル)。前世代と同じサイズで軽量になった。内蔵バッテリーは41Whで、バッテリー動作時間は最大10時間。

待望の新製品「Homepod」

満を持して登場、Appleのスマートスピーカー

Wi-Fiスピーカーは音楽を聞くだけの存在でした。スマートスピーカーは主にホームアシスタントのインターフェースとして使うための存在でした。「HomePod」はWi-Fiスピーカー&スマートスピーカーの1台x役。機能MORIMORIなのに価格は349ドル。安!
まずは北米やイギリス、オーストラリアで発売。日本は……もう少しおあずけですね。

そのデザイン、何かに似ている…?

WWDCで発表されたAppleのスマートスピーカーHomePod。発売はまだ先で、ティザー動画だけのお目見えでしたが、Appleのウェブサイトにはすでにページができており商品画像も公開されています。その中のワンショット、上から見た画がどうにもHAL 9000。横から見ると全然違いますが、上からのショットは(赤くはないものの)真ん中に光がはいっており、とってもHAL 9000。むしろ、わざわざ寄せたショットを公開したのではというくらいHAL 9000です。
Appleのスマートスピーカー「HomePod」。12月の発売を待ちきれない人たちが、すでにネットで大喜利を開始しています。ネットミームとして広まっているのは、HomePodがどう見てもトイレットペーパーというもの。
HomePodのデザインが、『2001年宇宙の旅』に出てくるHAL 9000に似ている!なんてのは高尚なもんで、もっと日常的に考えれば確かにトイレットペーパーです。HAL 9000よりもずっとトイレットペーパーです。これは確かにトイレットペーパーです。

その他

AppleTVでプライムビデオが観られるように

 うわさ通り、Apple TVのアプリとして「Amazonビデオ」が年内に公開される。Amazonプライムの会員は、Apple TVでようやくプライムビデオのコンテンツを視聴できるようになる。

気になる機能、製品はありましたか?今回は大幅にリニューアルされた製品も多く、新製品HomePadは購入を検討する方も多いのではないでしょうか。早く実物を見てみたいものですね。

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