巨人・坂本勇人は今や「守備の人」…打は沈黙も三塁の腕は各方面から大絶賛、GG賞は確定的
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月13日 16時10分
坂本勇人(C)共同通信社
巨人の坂本勇人(35)が「打撃の神様」に並んだ。12日のヤクルト戦で六回に右前打。通算2351安打とし、プロ野球史上13位の川上哲治(巨人)に肩を並べた。
巨人では歴代3位タイの記録だが、11日に一度は722日ぶりの単独首位に立ったチームで、存在感を増しているのは守備の方だ。
この日は0-0の三回1死満塁から三ゴロを素早く処理し、ダブルプレーを完成させ、前日は4-2の九回無死一、三塁から、ボテボテの三ゴロを二塁へジャンピングスロー。併殺に仕留め、4-3で逃げ切った。
この試合では4-2の七回無死一塁からも、長岡の三塁前のセーフティーバントに対して猛チャージ。素早いランニングスローで一塁アウトにした。阿部監督は「さすが」と脱帽。マウンド上の大江も「勇人さんに助けられました」と最敬礼だった。
今季、本格的に遊撃から三塁へ転向したばかりだが、今やホットコーナーになくてはならない存在だ。さる巨人OBがこう言った。
「最近は猛打賞の数で長嶋終身名誉監督に並んで歴代3位とか、現役最多の通算446二塁打といったニュースが話題になったが、打率は.234とパッとしない。『若い選手を使った方がいい』と突っ込まれてもおかしくない数字ですが、ピカイチの守備力で周囲を黙らせている。遊撃より運動量の負担は減るとはいえ、三塁守備は簡単ではない。処理する打球のスピード、強さが全く違って、元ヤクルトの名手・宮本慎也でさえ『慣れるまでに時間がかかる』と言っていた。坂本はさすがのセンスです」
11日の試合をニッポン放送で解説した里崎智也氏も「岡本敬遠の後に一本(安打)打てなくて打点は稼げなくても、守備で長岡のセーフティーバントもそうでしたけど、相手の打点を減らすことができているので、守備で打点2はありますね」と絶賛していた。
ちなみに、昨年のセ・リーグ三塁部門のゴールデングラブ賞はDeNAの宮崎が受賞。その前の2年間は巨人の同僚・岡本和だが、今季は一塁へ転向している。故障で離脱することがなければ、遊撃手として5度輝いた坂本の三塁手での同賞取りは間違いなさそうである。
◇ ◇ ◇
この日、先発のマウンドに立った高橋礼は日刊ゲンダイでコラムを連載中の専大松戸・持丸修一監督の教え子でもある。
●関連記事【もっと読む】…では、高橋の「人生ベストボール」について持丸監督が当時を振り返りつつ、ユーモラスにつづっている。巨人ファンは要チェックだ。
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