日本でも発売する「Xiaomi 14 Ultra」カメラ実写レビュー 光と影を追いたくなる描写、こんなにも写真が楽しいスマホは久々だ
ITmedia Mobile / 2024年5月9日 13時9分
Xiaomi 14 Ultraにおける最大の特徴は、カメラ機能を拡張する専用ケース「Photography Kit」の存在だ。Xiaomi 14 Ultraを買うのであれば、絶対にあったほうがいいオプションだと感じた。
Photography Kitはシャッターボタン、録画ボタン、ダイヤル、拡張バッテリー、ストラップホールなど、カメラを最大限活用するために必要な“多機能グリップ”で、Xiaomi 14 Ultraにに装着することで、コンデジのような見た目と操作感を得られる。
持ち心地の向上だけでなく、ハードウェアダイヤルによる露光コントロールが実現するなど、細かくカメラの設定を調整したいユーザーにはうれしいものだ。従来はタッチで操作する必要があったパラメーターがダイヤル1つで機敏に動き、非常に直感的な操作感だ。
「花の華やかさを撮りたいからハイキーにしよう」「陰影を強調する明るさに変えよう」といったシーンで、思い通りキビキビ動くのは実に気持ちがいい。気分はさながらスナップ用コンデジの王者こと、RICOH GRを使っている感覚である。
一方で、持ち心地には改善の余地も感じる。Xiaomi 14 UltraのPhotography Kitは一般的なカメラグリップと比べると薄くてホールド力は劣るため、片手で持つには少し疲れる。ポケットに入れることを考えるとギリギリの薄さではあるが、カメラ片手に街角スナップというのには、いささか合わない気がした。
もちろん一般的なスマホと比べればはるかにホールドしやすく、十分ではある。また、スマホとして使うことも考えるとこれが限界の薄さではあるのだろう。
●素直で透明感のある描写が心地よい
Xiaomi 14 Ultraで撮影を始めると、まず驚くのはその素直な描写だ。
近頃のスマホカメラはAIによる補正が過剰であることが多く、シャッターを押すだけで映える写真は撮れるが、見たままに撮れない──そんなシーンが多かった。しかし、Xiaomi 14 Ultraは一味違う。
くすんだところの彩度は低いし暗いところは暗く撮れる。ただ、その素直さや忠実さが、その場の空気感までもを映すようで実に心地よい。撮れた写真を見返すと写真に真摯に向き合ってきたライカの哲学を感じる。
かといってAI補正が全くなされていないわけではない。23mmと75mmの間ではメインカメラのデジタルズームとなるが、5000万画素の1型イメージセンサーとAI補正によって、どの画角でも品質が大きく落ちることはない。
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