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移民受け入れ数は湾岸諸国が多く、難民発生は中東アフリカで多数、送金が増加(アフリカ、中東、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルコ、クウェート)

ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年5月20日 0時15分

国際移住機関(IOM)は5月7日、国際的な人の移動に関するレポート「2024年版世界移住報告書」を発表した。それによると、国際的な移民(注)は世界人口の約3.6%に当たる2億8,100万人と推定されるという。2000年時点で1億7,323万人だったが、増加傾向だ。

移民受け入れ数は米国が世界首位、次いでドイツ、サウジアラビアの順となっている。中東諸国では、アラブ首長国連邦(UAE)6位、トルコ12位、ヨルダン18位、クウェート20位だった。2020年時点での移民数は、米国が4,343万人で、人口に占める移民の割合は13.1%、ドイツは1,422万人で同17%、サウジアラビアは1,300万人で同37.3%だった。UAEの移民数は843万人で、人口での移民割合85.3%、クウェートでは298万人で同69.8%と、湾岸諸国では移民の割合が多い。

また、報告書では、国際送金額が2000年の1,280億ドルから、2022年に6.5倍の8,310億ドルとなり、国際的な人の移動は人材開発と経済発展に影響するとした。2022年は送金元としては、米国が世界首位で792億ドル、サウジアラビアが2位で394億ドル、クウェートが6位で177億ドルなど、移民が多い国が上位だった。送金先としては、インドが首位で1,112億ドルのほか、エジプトが7位で283億ドル、ナイジェリアが9位で201億ドルなど、国外へ出稼ぎ労働者が多い国が上位となった。

国際的な難民については、同報告書によると、2022年時点で3,530万人だった。このうちシリアから国外への難民が650万人で最多、ウクライナ、アフガニスタン、南スーダン共和国、ミャンマー、コンゴ民主共和国、スーダン、ソマリア、中央アフリカ共和国、エリトリアの上位10カ国の合計で87%以上を占める。難民受け入れ国をみると、シリア難民などを受け入れるトルコが360万人で最多となり、アフガニスタン難民などを受け入れるイラン、ドイツと続いた。

なお、国内避難民モニタリングセンターによると、2023年末時点で世界各国での「国内難民」(該当国内での避難)は合計7,590万人、サブサハラ・アフリカ諸国では全体の約46%の合計3,480万人、中東・北アフリカ諸国では合計1,530万人だった(2024年5月16日記事参照)。

(注)国連経済社会局人口部は国際的な移民について、本来の居住国を変更した人々全てと定義している。定義で居住期間などは各国の統計など参照元データによって異なる。

(井澤壌士)

(アフリカ、中東、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルコ、クウェート)

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