新iPad Pro、Macよりも先にM4チップを搭載した理由 - 松村太郎のApple深読み・先読み
マイナビニュース / 2024年5月9日 19時0分
Appleは2024年5月7日、ライブストリーミングで新型iPad ProとiPad Air、アクセサリーを発表しました。プレス向けには世界3拠点でイベントが開かれ、ニューヨーク、上海とともに、ロンドンのApple Batterseaに世界30カ国のプレスが集められ、ライブストリーミングの視聴と実機のタッチアンドトライが行われました。ロンドンでのイベント開催は、Appleの40年の歴史の中で初めてだったそうです。
今回話題が多かったのは、iPadの最上位機種であるiPad Pro。なかでも意外だったのが、iPad Proに搭載された最新のAppleシリコン「M4」チップの存在でした。
Appleは、Macを独自設計のチップに移行すると2020年に宣言。M1チップを発表して以来、まずMacに新チップを搭載してきました。その後、M1、M2チップをiPad ProやiPad Airに搭載し、チップそのものをMacとiPadで共有してきました。2024年2月にアメリカで発売されたVision ProにもM2チップが用いられています。
そうした経緯からすると、新しいM4チップがMacではなくまずiPad Proに搭載されたことは、これまでのパターンとは異なっています。その理由について探っていきましょう。
M4チップとは?
Macに先んじてiPad ProにM4チップを搭載した理由を3つ挙げるとしたら、以下の3点でしょう。なかでも、ディスプレイ改良のウェイトが高いと考えます。
ディスプレイのため
消費電力低減のため
AIの優位性拡大のため
M4チップは、4つ(もしくは3つ)の性能コアと6つの効率コアの10コア構成のCPUと、M3と同様にダイナミックキャッシングやレイトレーシングのハードウェアアクセラレーションに対応する10コアGPU、そして16コアのニューラルエンジンを搭載しています。
M2・M3との構成の違いはおもにCPUで、これまで性能・効率ともに4コア構成だったところ、M4では効率コアがさらに2コア増えました。
M3チップで採用された3nmプロセスの第2世代で製造されており、チップそのものの設計が見直されています。製造プロセスが変更されるため、チップ全体の設計の見直しに及んでいる可能性が高い、と見ることができます。
また、M3からM4への進化の重要なポイントの1つは、長らく100GB/sだったメモリ帯域幅が、120GB/sに向上している点です。ユニファイドメモリはメインメモリ、グラフィックスメモリを兼ねることから、メモリ帯域幅の拡大はパフォーマンスの向上に直結すると考えられます。
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