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知って納得、ケータイ業界の"なぜ" 第168回 最上位のフラッグシップモデルが姿を消した、シャープの生き残りをかけた戦略と課題

マイナビニュース / 2024年5月14日 15時45分

画像提供:マイナビニュース

シャープは2024年5月8日に、新機種「AQUOS R9」と「AQUOS wish4」の発売を発表した。いずれも当初からインドネシアなどに向けて販売するなど、海外市場開拓に攻めの姿勢を見せる一方、1インチのイメージセンサーを搭載した2023年の最上位フラッグシップモデル「AQUOS R8 Pro」の後継が登場しなかったことには驚きもあった。シャープのスマートフォン戦略にどのような変化が起きているのだろうか。
○様相が異なる「AQUOS R」「AQUOS wish」の新機種

ゴールデンウィーク明けからスマートフォン新機種の発表が相次いでいるが、いずれの新機種も従来とは異なる要素が多く、メーカー各社が大幅な戦略転換を推し進めている様子がうかがえる。そうした中の1つに挙げられるのがシャープだ。

シャープは2024年5月8日にスマートフォンの新製品発表イベントを実施し、新たに「AQUOS R9」と「AQUOS wish4」の2機種を、2024年7月以降に発売することを明らかにしている。これらは2023年のモデルでいうところの「AQUOS R8」と「AQUOS wish3」の後継機種に当たるものだが、その中身にはかなりの変化があるようだ。

全体的に変化した要素の1つがデザインであり、デザイナーの三宅一成氏が設立した「miyake design」の監修によって、カメラ部分に独特の曲線を取り入れたデザインに統一化を図っている。だが今回の2つの新機種は、それにとどまらない多くの変化を見て取ることができる。

エントリーモデルのAQUOS wish4に関して言えば、最も大きな変化となるのがディスプレイだ。実際AQUOS wish4のディスプレイサイズは6.6インチとなっており、約5.7インチのディスプレイを搭載していた前機種「AQUOS wish3」と比べ1インチ近く大きくなっている。それに伴い本体サイズも大きくなっており、大画面で見やすくなったが、コンパクトさや片手での持ちやすさは失われてしまった。

一方のAQUOS R9で大きく変わった点となるのがチップセットである。前機種となる「AQUOS R8」はチップセットに、当時最新だったクアルコム製のハイエンド向けとなる「Snapdragon 8 Gen 2」を採用していたのだが、AQUOS R9は同じクアルコム製の最新チップセットではあるものの、1ランク下となるミドルハイクラスの「Snapdragon 7+ Gen 3」を採用している。シャープではチップセットのパフォーマンス自体はAQUOS R8と変わらないとしているものの、最新のハイエンドモデルと比べれば性能が落ちる。

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