藤井聡太八冠、３連勝で名人初防衛に王手

将棋の藤井聡太名人（２１）＝棋聖・竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将＝に豊島将之九段（３４）が挑戦している第８２期名人戦七番勝負の第３局が８、９の両日、東京都大田区で指され、先手の藤井名人が９５手で勝ち、開幕から３連勝で２連覇に王手をかけた。

第４局は５月１８、１９の両日、大分県別府市で行われる。

タイトル全８冠を持つ藤井名人は２日の第９期叡王戦五番勝負第３局で、タイトル戦初の連敗を喫して１勝２敗のカド番に追い込まれ、８冠陥落の黄信号がともった。しかし、本局ではきっちりと勝ちを収め、名人初防衛にあと１勝とした。

一方、５期ぶりの名人復位で無冠返上を目指す豊島九段はあとがなくなった。

終局後、藤井名人は「序盤は激しくなりそうだったが、中盤は駒組みに戻り、判断が難しい一局だった。（第４局は）すぐにあるので良い状態で臨めるようにしたい」、豊島九段は「中終盤で難しい一局だった。本局は早い段階で均衡が崩れてしまった。（第４局では）もう少し（均衡が）保てるように頑張っていきたい」と、それぞれ話した。