ＥＵ、米製品への報復関税25年3月末まで停止 選挙控え棚上げ

　１２月１９日　欧州連合（ＥＵ）は、トランプ前米大統領が２０１８年にＥＵの鉄鋼・アルミニウムを対象に導入した関税への報復として米国製品に課した輸入関税を２５年３月末まで停止する。写真はＥＵの旗で、１１月８日にブリュッセルで撮影（２０２３年　ロイター／Yves Herman）

Philip Blenkinsop

[ブリュッセル １９日 ロイター] - 欧州連合（ＥＵ）は、トランプ前米大統領が２０１８年にＥＵの鉄鋼・アルミニウムを対象に導入した関税への報復として米国製品に課した輸入関税を２５年３月末まで停止する。官報を通じて１９日に発表した。

今回の停止期間延長は米国も関税の適用を差し控えることに伴う措置。米国とＥＵがそれぞれ選挙を終えるまで問題を棚上げする。

ＥＵの関税はハーレー・ダビッドソンのオートバイやバーボンウイスキーといった米国製品を対象としている。

双方は今年末までに過剰生産能力への対応措置で合意するはずだったが、１０月の米・ＥＵ首脳会談を前に協議は行き詰まっていた。

その後、米側は協議時間を確保するため、関税停止期間の延長を申し出ていた。