米SEC、イーサ現物ETFの承認申請を来月却下か=業界筋
ロイター / 2024年4月26日 11時23分
4月25日、米国で暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(イーサ)の現物に連動する上場投資信託(ETF)の上場を申請している発行体や業者は、米証券取引委員会(SEC)が承認申請を却下すると予想している。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2021年11月撮影(2024 ロイター/Dado Ruvic)
Suzanne McGee
[25日 ロイター] - 米国で暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(イーサ)の現物に連動する上場投資信託(ETF)の上場を申請している発行体や業者は、米証券取引委員会(SEC)が承認申請を却下すると予想している。この数週間に行ったSECとの協議で手応えがなかったためだ。業界筋4人が明らかにした。
イーサの現物ETFは9つの発行体や資産運用会社が申請しており、SECは最初に申請したヴァンエックとアーク・インベストメント・マネジメントについて、5月23日と24日までに判断を下す必要がある。
業界筋によると、発行体とSECによる最近の会議では、発行体側が一方的に発言し、SECのスタッフからは詳細についての質問が出なかった。発行体側は、SECが1月に承認したビットコイン現物ETFや、昨年10月に承認したイーサ先物ETFの実績を強調したほか、規制上の懸案事項に対処してきたことも訴えたが、SEC側は耳を傾け、一般的な質問をするだけだったという。
対照的に、SECがビットコイン現物ETFを承認する前の数週間は、発行体とSECとの間で濃密で詳細なやり取りが行われた。
発行体の一部は、SECが実際にイーサ現物ETFを却下する場合、イーサ市場の統計的データの性質や深度など、幅広い問題点がその理由になると予想している。
ETF専門家は「承認は年内の遅い時期、あるいはもっと先にずれ込む可能性が高いようだ」と述べた。
SECのゲンスラー委員長はかねて仮想通貨に懐疑的で、相場操縦への警戒感から10年以上にわたってビットコイン現物ETFの承認を却下してきた。しかし資産運用会社グレイスケールによる同ETFの導入をSECが却下したのは不当、との裁判所判決が出たことから、承認を余儀なくされた経緯がある。
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