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ありそうでなかった“目盛り”で時間経過「ビジュアルバータイマー」を衝動買い

ASCII.jp / 2024年5月17日 11時45分

キングジムの「ビジュアルバータイマー」

 決して急ぐ仕事を一杯抱えているわけでもなく、時間管理に熱を上げるライフハッカー系でもないのに、なぜかタイマー系のハードウェアは大好きだ。

 昨今ならタイマー系のハードウェアでできることのほとんどは、スマートフォンやスマートウォッチ上のアプリで100%以上解決しそうだ。しかし、ついつい単機能なハードウェアに惹かれて買ってしまうのが、ガジェットオタクの悲しいところだ。

筆者のタイマー系コレクション

盛で残り時間が一目で分かる「ビジュアルバータイマー」

 今回ご紹介するのはキングジムの「ビジュアルバータイマー」と名付けられた、「目盛で残り時間が一目で分かるタイマー」というのが特徴のデジタル/アナログ変換ライフハック系商品だ。

パッケージ

 米国で生まれた「ライフハック」という言葉の意味するところは個人によって理解や想定は多少異なるが、世間一般では「ちょっとしたアイデアやテクニック、時にはデバイスの活用で仕事や生活のリソースを効率よく最大限使って生産性を上げる」ことだと理解している。

 ライフハック大好き人間ではない筆者個人としては、人がどのレベルで「ハッピー」を感じるかが最も重要で、生産性の向上や合理性などは二の次なのだ。そういう意味なら「ビジュアルバータイマー」を手に入れて活用のパターンが理解できたところで90%は満足だ。

 ビジネスピープルや学生がアナログ的な「目盛」で残り時間をスピーディに理解することは、昔から世界中で極めて重要なことだ。よくある「学習時計」はカウントダウンの時間の長さを赤いエリアの面積でビジュアライズする、よく似たコンセプトの時計だ。

 昨今は同じ学習時計でも残り時間の減り方をプレッシャーに頑張るレガシーなカウントダウン方式なのか、目標に向かって前に進むうんちく型のカウントアップ方式なのかで、多少意見が分かれているようだ。こだわりは大事なのだ。

 前者は時計ダイアルを右周りで時間を設定し、後者は左回りで時間を設定するらしい。今のところ圧倒的に前者のイメージが多いので、後者の仕組みを採用している学習時計は価格的に2倍くらい高価なようだ。SNSの浸透で発言者が増殖し、ライフハックの世界もどんどん複雑で、面倒臭い世界になってきているのかもしれない。

 そもそも残り時間をクイックに理解するには、アナログが良いのかデジタルが良いのかも、個人差や世代差がありそうだ。昭和な筆者は、デジタル表示ならアタマの中で引き算をして「なるほど……」ということになってしまう。

 腕時計が些細な趣味の筆者のコレクションでは、もう圧倒的にアナログ表示のモノが多いのも、その結果を暗示している。間違いなく筆者はアナログ人間だ。時刻のデジタル表示がメカ不要で安価だということ以外に、筆者はそのメリットがあまり思い浮かばない。

 きっと分かる人には分かるデジタル表示の良さがあるはずだ。ゆえに「アナデジ腕時計」なるモノが登場してきているのだろう。昨今はアナログ表示のメジャーなどもそのアナログ表記を加速して、よりよく長さを理解できるような目盛が階段状の「快段目盛」というクールでファンキーなモノも登場してきている。

カウントダウンとカウントアップ、リピートと タイマーに求める機能は網羅

 オフィスや家庭に必須のタイマーは、キッチンタイマーに代表されるゼンマイ形式のモノが多いが、今回のビジュアルバータイマーは単4アルカリ乾電池2本で約2年間動作する。提供される機能は「①カウントダウンタイマー」「②カウントアップタイマー」、そしてポモドーロテクニックに使える「③リピート計測モード」の3つのモードだ。

 3つのモードの選択や時間設定は、ビジュアルバータイマー上面にある5つのボタンでする。側面にある小さなスライドスイッチは、アラームとボタンの操作音のオンオフを切り替え用だ。またタイマー設定数値のリセットは、1分と10秒のキーの同時押しで対応するようになっている。

 ビジュアルバータイマーは左側3分の2ほどの面積に棒型目盛が20個、右側にはデジタル4桁の表示をする構造だ。カウントダウンタイマーとして使用する場合には、最大計測時間は99分50秒。それを20個の棒型目盛で表現する。

 例えば10分のカウントダウンタイマーを設定したら右側には「10.00.」という数値。左側には棒型目盛が20個表示されてスタートする。時間の長短に関わらず棒型目盛は常に一定の20個なので、10分のカウントダウンタイマー設定時は30秒経過するごとに、棒型目盛が右端から1個ずつ消えていく。

 前述したようにカウントダウンタイマーの最長設定値は、4桁液晶と設定ボタンの最小単位が10秒であるがゆえに、最大で99分50秒となる。この場合でも棒型目盛は20個を使うので、実際には棒状目盛1個は299.5秒(4分59秒5)となるが、20個の最初の棒状目盛1個を10秒短い4分50秒として清算して残りの19個を各5分とすることはせず、全体を通じて10秒の誤差をある程度均などに修正していく仕組みのようだ。

 そのためビジュアルバータイマーのある瞬間の右側のデジタル数値の残り時間と、左側の棒状目盛の数のミスマッチが発生する。些細な誤差なので基本的には気にすることのない話だが、つい興味を持ってしまった。ボタンで残り時間の設定不要なカウントアップタイマーは、最大で99分59秒までが測定可能だ。棒状目盛は5分ごとに左から1本ずつ増えていく。

 今回のビジュアルバータイマーも、作業時間と休憩時間を組み合わせて何回か繰り返す人気の「ポモドーロテクニック」用のタイマーとしても活用できる。基本的にはポモドーロタイマーの設定は、作業時間25分+休憩5分、この組み合わせを3回繰り返すケースが多いようだ。

 しかし実際に自分で何度かやってみると、25分ではなく30分、5分ではなく10分、繰り返しは3回ではなく5回とかに設定したい人も多いだろう。ビジュアルバータイマーの「リピート計測モード」(ポモドーロタイマー機能)は、個人の最適値を設定可能なところがなかなか便利でありがたい。

 棒状目盛の増減だけを見ていると、横型のビジュアルバータイマーよりスペースセーバー型の縦型の方がしっくりきそうだ。ポモドーロタイマーとして見ても、従来からのアナログ学習時計の示す「時間の量」の面積による見える化ではなく、デジタル時代の「時間の量」の見える化をグラフ表現したビジュアルバータイマーはなかなかおもしろい商品だ。

 操作系のユーザインターフェースがデジタル時代的な素気のない5つのボタンではなく、レガシーなタイマー系で多く採用されているような「回す」「捻る」「引っ張る」「ひっくり返す」などが加わると、もうひとつ楽しく実用的なガジェットアイテムになりそうだ。

 
T教授

今回の衝動買い

・アイテム:キングジム「ビジュアルバータイマー」(VBT10) ・購入:ヨドバシ.com ・価格:2970円

T教授

 日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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