1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

バイクでも使える! ETC2.0の特徴とは?

バイクのニュース / 2022年3月3日 9時0分

近頃カー用品店などで目にする機会が増えた ETC2.0は、従来のETCとはどんな点が異なり、どんな特徴を備えているのでしょうか。

■双方向で大量の情報を送受信できるようになったETC2.0

 近頃、カー用品店などを訪れると、ETC2.0をよく目にします。ETC2.0は、従来のETCとはどんな点が異なり、どんな機能が備わっているのでしょうか。

速道路を利用するライダーにとってありがたいETCを更に便利にしたのが「ETC2.0」速道路を利用するライダーにとってありがたいETCを更に便利にしたのが「ETC2.0」

 ETCを装着していれば、高速道路や有料道路の料金所で、お金のやり取りをせずに通り抜けることができます。高速道路を利用するライダーにとってありがたいサービスですが、そのETCを更に便利にしたのが「ETC2.0」です。

 ETC2.0では、高速道路を走行するバイクやクルマが、リアルタイムで情報の送受信が可能となりました。

 そのため、電光掲示板を確認しなくても、渋滞や交通規制情報がリアルタイムで把握することができ、迂回ルートの情報や落下物情報、災害時には誘導情報も受信が可能です。

 また、大量に情報が送受信できるため、高速道路に関わる情報だけでなく、周辺の観光情報も受信できます。つまり従来のETCの機能に加え、交通に関わる情報のやり取りができる仕組みが追加されたモデルとなっています。

 ETC2.0の特徴は、全国の高速道路の約1800ヵ所に設置されている通信機「ITSスポット」によって、お互いにデータを送受信している点です。この通信は「DSRC(Dedicated Short Range Communication)通信」といわれており、5.8GHzの専用電波帯で無線通信が行われるため、ピンポイントで安定、かつ大量のデータの送受信が可能となっています。

 収集されるのは、走行履歴と挙動履歴データであり、バイクやクルマが「ITSスポット」の下を通過する際、自動的に情報が集められています。収集された情報は、サーバーを経由し道路管理者の元に届けられ、渋滞対策や交通安全対策に使用されます。

ETCを使うメリットは、料金所で止まることなく高速道路に進入と退出ができますETCを使うメリットは、料金所で止まることなく高速道路に進入と退出ができます

 ライダーにとってETC2.0を使うメリットとしては、従来のETCと同様に料金所で止まることなく高速道路に進入と退出ができる点が挙げられます。また、関東圏では一部ですが、ETC2.0を使っている車両には、高速料金の割引が適用される点もメリットといえます。

 加えて、従来のETCよりも高速道路の交通状況が把握しやすくなったため、渋滞の回避や観光情報などツーリングに役立つ情報が確認できます。

川崎近海汽船の「シルバーフェリー」は、ETCが利用できます川崎近海汽船の「シルバーフェリー」は、ETCが利用できます

 その他にも、フェリーに乗船する際にETC2.0があると、船賃の支払いができるようになっています。今後は、有料駐車場の駐車料金やドライブスルーでの支払いにETC2.0の仕組みを導入する計画も思案されています。近い将来、支払いのたびに現金を出す煩わしさから解放されるかもしれません。

 ただし、バイクでETC2.0を使用する場合、受信した道路情報を確認するにはそれを出力するディスプレイが必要です。

 クルマの場合は、カーナビを設置するスペースがあるため、さほど問題になりませんが、バイクの場合、ディスプレイを設置するためのスペースが限定されています。

 代わりの方法として、ETC2.0に対応したアプリをインストールしたスマホに、情報を表示させる方法がありますが、バイクの運転中に高速道路の情報をチェックするのは困難であり、危険です。そのため、落ち着いて情報を確認できるのは、サービスエリアなどの休憩中になることが多くなるといえます。

 このように、クルマに比べて、バイクの場合はETC2.0の受信する情報を十分に活用するには一工夫が必要です。そのため、単純に高速道路の支払いをするだけなら、旧モデルのETCの方が安価なため、ETC2.0は要らないという意見もあります。

 しかし、中にはバイク用のETC2.0車載器を製造しているメーカーもあるため、それらを使うことで、バイクでもより有効にETC2.0を活用することが可能になります。

ETC2.0が受信した情報をインジケーターのLEDランプの色と点滅で判断できますETC2.0が受信した情報をインジケーターのLEDランプの色と点滅で判断できます

 バイク用のETC2.0車載器の特徴としては、専用のインジケーターを備えていることが挙げられます。運転中に手が離せないライダーでも、ETC2.0が受信した情報をインジケーターのLEDランプの色と点滅で判断できるようになっています。

 加えて、耐震性や防水・防塵性に優れていることもバイク用のETC車載器の特徴です。バイクの運転中は外気にさらされていることを考慮すると、嬉しい機能といえます。

 クルマ用のETC2.0車載器を転用すると、故障の原因となる可能性があるため、ETC2.0の搭載を検討しているライダーは、バイク用を選ぶと良いといえます。

スズキ「GSX-S1000GT」には、ETC2.0車載器を標準で装備スズキ「GSX-S1000GT」には、ETC2.0車載器を標準で装備

 今まではオプション扱いが多かったETCですが、カワサキ「MEGURO K3」、ホンダ「NT1100」、スズキ「GSX-S1000GT」など、現行モデルの中には、ETC2.0車載器を標準で装備している車種もいくつか存在します。

 これらのモデルはETC2.0の取付工事は必要なく、セットアップをすればETC2.0が使えるようになるため、「後からつけるのがめんどくさい」という人にはおすすめのモデルといえるかもしれません。

※ ※ ※

ETC2.0は、高速道路の料金支払いシステムに便利な情報が受信できるようになり、使い勝手が向上したサービスです。現時点では、ライダーにとっては従来のETCと大差ないかもしれませんが、ETC2.0の導入が進み、駐車場やドライブスルーの支払いで使えるようになれば、ライダーにとってより魅力的な仕組みになるかもしれません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください