松岡禎丞、少年時代に『猿の惑星』ラストに衝撃 新作吹替えの裏側明かす
シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年5月15日 22時40分
声優の松岡禎丞が15日、都内で行われた映画『猿の惑星/キングダム』(公開中)公開記念舞台あいさつに登壇し、本作のアフレコの裏側を明かした。
猿と人間の争いを描く名作SF『猿の惑星』の新作となる本作。いまから300年後、人類と猿の立場が逆転し猿が支配する世界を舞台に、秘密を抱えた人間の女性ノヴァと若き猿のノアが世界を変えるため猿の独裁に共に立ち向かう。『ゼルダの伝説』実写映画の監督にも抜擢され注目を浴びるウェス・ボールがメガホンをとった。松岡は、独裁者のプロキシマス・シーザーに村と家族を奪われたノアの声を担当する。イベントには、同じく日本語吹替え版でシーザーを担当する竹内力と、人間の女性ノヴァを担当する小松未可子、本作の公開を祝うために駆けつけたお笑いコンビのサルゴリラ(児玉智洋、赤羽健壱)も登壇した。
松岡は「子供の頃『猿の惑星』を観た時に一番最後のシーンが衝撃的でした。あれを忘れられなかったので携わらせてもらえたことが本当に光栄でした。精一杯演技をさせてもらいました」と本作の吹替えを担当した感激をあらわに。
役づくりにもこだわったといい、松岡は「オーディションの時から、ディレクターから向こうの役者さんは猿の生態を日常からずっと体に染み込ませていたと聞いていて、猿の動きでどういう声が出るのかっていうことを僕も考えました」と明かす。演じたノアについては「ある種、そんなに強くはないけど、猿を思いやれる猿。人と猿というのは何なのかというのを突き詰めていくけど、やっぱり人間はっていう気持ちにさせられる。そんな心情を大事に演じさせてもらいました」と振り返り、アフレコ作業が約7時間に及ぶ長丁場だったことも紹介した。
竹内は自身が演じたシーザーを「高慢ちきな独裁者。でも知性のある戦略家。かというとブチ切れて高圧的な怒号もあげる。喜怒哀楽の激しい猿」と分析。その上で「普通に滑舌よく話せばいいのか悩みました。猿っぽく喋った方がいいのかなって、上唇の動きを工夫したりしました」とアプローチに触れる。「人間と猿が逆転した社会。それが現実だったら怖いなという違和感を感じた」とストーリーの魅力にも言及し、「今、各国で起きている戦争とかコロナとか、そういうことを考えてこの作品を観ると、今の人間の破滅的な行動へのメッセージが込められた作品だとも思いました」と解釈を述べた。
一方、サルゴリラはコンビ名にちなんで呼ばれた「ラッキー出演です」と自虐的だったが、実は前半のシーンで吹替えに参加しているとカミングアウト。二人揃って「ウォッウォツってやっています、探して見てください」と呼びかけていた。
本作は10日より封切られ、初日から3日間で観客動員18万2,000人、興行収入2億7,100万円を記録し、国内映画ランキングで初登場2位のヒットスタートを切った。(取材・文:名鹿祥史)
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