スズキ スペーシア新車情報・購入ガイド 売れない理由は顔だった!? フェイスチェンジで売れる顔にした「スペーシアカスタムZ」投入!【ニュース・トピックス:スズキ】
CORISM / 2017年1月9日 14時14分
クラストップの燃費や軽量ボディを誇るが、販売面ではライバルN-BOX&タントに大きく引き離されて苦戦中
スズキ は、スーパーハイト系 に属する軽乗用車「スズキ スペーシア」 に力強さと大きく迫力のあるフロントマスクを特長とした新機種「スペーシア カスタムZ」を設定。同時に「スペーシア」シリーズを一部仕様変更し発売を開始した。
スズキ スペーシアは、2013年に登場。スペーシアが属するスーパーハイト系セグメントは、今や軽自動車 で最も売れているクラス。両側スライドドアを装備し、非常に高い全高から得られる広大なスペースが高く評価され子育て層を中心によく売れている。
このスーパーハイト系で最も売れているのがホンダN-BOX 。2017年にはフルモデルチェンジする予定で、モデル末期ながら圧倒的な販売台数を誇る。燃費はライバルに対して、大敗しているものの値引きが大きいことや広大な室内スペース、デザインが評価されている。
その次に売れているのがダイハツ タント 。ライバル車に無い左側のBピラーレスとしたミラクルオープンドアにより、使い勝手を大幅に向上させ高い人気を得ている。
この2車が圧倒的によく売れていて、スズキ スペーシアは大きく引き離されているのが現状。2016年11月までの累計販売台数は75,257台。N-BOXシリーズは171,400台も売っており、スペーシアはN-BOXの40%程度しか売れていないのが現状だ。
こうした結果は、スペーシアがライバル車に対して劣っているからという訳ではない。スペーシアは、マイルドハイブリッド機能を持ち32.0㎞/Lというクラストップの低燃費性能を誇る。さらに、スズキの優れた軽自動車技術により、クラストップの軽量ボディを誇り、N-BOXより60kg前後も軽い。この軽さは、燃費だけでなく、走行性能にも大きく貢献。ライバル車の自然吸気エンジンを搭載したモデルは、車重が重いためやや物足りない動力性能となるが、スペーシアは車重が軽いこともあり自然吸気エンジンでも十分な動力性能を誇る。
優れたクルマなのに売れていない理由は「カスタムのデザイン」?
このように、N-BOXやタントより優れている部分をもつスペーシアだが、これだけ販売台数で差を広げられている理由のひとつがデザインと言われているのだ。万人受けを狙いすぎたのか、標準車はあまりに平凡すぎて存在感が無い印象をもってしまう。そして、ライバル車に対して、決定的な差となったがカスタムだった。スペーシアカスタムは、全体のまとまりがよく、スポーティでデザインとしての完成度も高く、カスタムが標準車でもいいと思うくらいだった。
しかし、マーケットが除くカスタムの方向性とは、まったく異なっていたのだ。マーケットが求めるカスタム系は、デザイン性というよりもとにかく大きく見える強面迫力系で目立つこと。そうしたニーズとスペーシアカスタムのデザイン性は、残念ながらマッチしなかったようだ。こうしたカスタム系のデザインは、ダイハツが上手く顧客のニーズにシッカリと応えている。
こうした顧客ニーズにマッチしたモデルということで登場したのが新機種「スペーシア カスタムZ」なのだ。
売れる顔に大胆フェイスチェンジ! さらに、お買い得!! ただし、安全装備の脆弱さは残ったまま
新型スズキ「スペーシア カスタムZ」は、かなり大胆なフェイスチェンジが施された。なんと、ボンネットフードの位置を高くし、まず顔を大きくした。そこに、専用のディスチャージヘッドランプ、LEDイルミネーション、大型メッキフロントグリル、フロントバンパーなどの専用装備が加わった。こうしたフェイスチェンジが行われたことで、スペーシアカスタムは、もはやまったく別のクルマといえる売れる顔になった。
インテリアもスペーシア カスタムZの雰囲気に合わせ、ブラックを基調にした精悍な印象の内装に、随所にチタンシルバーの加飾を施すことで上質感を演出した。さらに、後席右側ワンアクションパワースライドドアなどの快適装備を充実させた「ユーティリティパッケージ」、前後左右4カ所に設定したカメラで車両周辺の映像を映し出す「全方位モニター付メモリーナビゲーション」、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」などをメーカーオプション設定し利便性の高い装備や安全装備を充実させた。
ただ、歩行者検知式自動ブレーキである「デュアルカメラブレーキサポート」が標準装備化されていないことや、サイドエアバッグの設定がそもそも無いといった状態は、褒められたものではない。
クルマは扱い方を間違えると凶器になる。いつ誰がどこでちょっとしたミスで加害者になるか分からない。同様に被害者になる可能性もある。誰もが事故を起こしたくはない。すでに安価でリスクを減らすための装備があるのなら、凶器となる可能性がある製品を製造して販売する自動車メーカーは、積極的に標準装備化し交通事故を減らすための努力をする責任がある。オプション装着として、責任を顧客に負わせるという手法は賛同できるものではない。せっかくの素晴らしい技術が、多くの人の役に立たないのでは、意味が無い。
さて、スペーシア カスタムZの価格は1,490,400円からとなった。燃費は30.6㎞/L(FF)で、ターボ車が26.8㎞/Lとなった。この価格は、スペーシアカスタムだけでなくライバル車に対しても安い設定になっていて、かなり買い得感がある設定となった。
この価格設定から分かる通り、スズキはかなりこのスペーシア カスタムZに力を入れている。タントやN-BOXのように1万台超/月の販売は見込んでいないようだが、スペーシアシリーズで8,500台/月のという目標を掲げている。2016年現在で平均7,000台/月程度なので、20%アップの販売台数を狙っている。今後の販売動向が楽しみな1台だ。
「スペーシア カスタムZ」の主な特長・装備
<迫力のある専用フロントマスクと外観デザイン>
・スペーシア カスタムZ専用外装(フロントバンパー[エアロ形状]、メッキフロントグリル、大型メッキフロントミドルグリル、ディスチャージヘッドランプ、LEDイルミネーション[フロントバンパー])
・LEDフロントフォグランプ
・ブラックメッキバックドアガーニッシュ
・メッキドアハンドル(カスタムZターボ)
・14インチタイヤ&アルミホイール(カスタムZ)
・15インチタイヤ&アルミホイール(カスタムZターボ)
・新色ブリスクブルーメタリックを含む全7色の設定とし、ブラック2トーンルーフ仕様を含め全10パターンを用意した。
*アクティブイエロー、アクティブイエロー ブラック2トーンルーフ塗装車は2017年3月発売予定。
<精悍で上質な内装デザイン>
・ブラックを基調とした専用内装(ファブリックシート表皮、ドアアームレスト[チタンシルバー]、エアコンルーバーリング[チタンシルバー])
・本革巻ステアリングホイール[チタンシルバーガーニッシュ付](カスタムZターボ)
・防眩式ルームミラー
<「スペーシア」、「スペーシア カスタム」、「スペーシア 車いす移動車」一部仕様変更の主な特長・装備>
(1)スペーシア
・全車、ブラック内装を標準として、クリスタルホワイトパール(X)とホワイト2トーンルーフ仕様車(X)はベージュ内装も選択可能とした。
・新色ブリスクブルーメタリック、フェニックスレッドパール、アーバンブラウンパールメタリックを採用。全8色の設定とし、ホワイト2トーンルーフ仕様を含め全12パターンとした。
(2)スペーシア カスタム
内装樹脂色をブラックに統一し、バックアイカメラを標準装備(XS、XSターボ)した。
(3)スペーシア 車いす仕様車
新色ブリスクブルーメタリック(X)を採用した。
スズキ スペーシアカスタムZ価格
■スズキ スペーシアカスタムZ価格
・カスタムZ 2WD 1,490,400円/4WD 1,611,360円
・カスタムZターボ 2WD 1,598,400円/4WD 1,719,360円
【関連記事】
- スズキ スペーシア/スペーシアカスタム新車情報・購入ガイド クラストップの燃費性能32.0㎞/L! さらに軽自動車初のステレオカメラを使った自動ブレーキを搭載し、燃費&安全性能でライバルと圧倒!
- 新型スズキ スペーシア(SPACIA) カスタム新車情報・購入ガイド 待望のカスタムが登場! ターボ車の燃費はクラストップの26.0km/L!
- スズキ スペーシア新車情報・試乗評価一覧
- 三菱eKスペース新車情報・試乗評価一覧
- 三菱eKスペース/eKスペースカスタム新車情報・購入ガイド フェイスデザインを一新しイメージチェンジ! しかし、安全装備面に物足りなさも・・・
- ホンダN-BOX新車情報・試乗評価一覧
- ダイハツ タント新車情報・試乗評価一覧
- ダイハツ ウェイク新車情報・試乗評価一覧
- スーパーハイト系軽自動車新車情報・試乗評価一覧
- 軽自動車新車情報・試乗評価一覧
この記事に関連するニュース
-
スズキの「新型“SUV”ワゴン」発売に反響多数!? 「ジムニー顔」「イケてる」 丸目2灯×タフデザイン採用でめちゃカッコイイ「新型スペーシアギア」全面刷新し登場
くるまのニュース / 2024年9月20日 16時10分
-
スズキが新型「スペーシアギア」発売! デリカミニなどライバル急増、どう戦う?
マイナビニュース / 2024年9月20日 11時3分
-
ホンダ軽「N-BOX JOY」ライトアウトドアの大本命 N-BOX新グレード、狙いは手軽な外遊びユーザー
東洋経済オンライン / 2024年9月19日 14時0分
-
ホンダ N-BOXジョイの価格は184万4700円〜! 発売は2024年9月下旬
MōTA / 2024年9月2日 18時0分
-
ホンダが「軽SUVワゴン」に初参入! アウトドア仕様の「“斬新”N-BOX」登場! 新型「ジョイ」ライバルとの違いはどこに?
くるまのニュース / 2024年8月26日 10時10分
ランキング
-
1226kmを走破「世界一超人の91歳」その驚く肉体 20年間食べ続けてきた「食事メニュー」を公開
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時0分
-
2痛くて腕が上がらない…【医師監修】五十肩という思い込みには要注意!痛みの原因と病状セルフチェック
ハルメク365 / 2024年9月23日 11時50分
-
3お財布も「ETCカード」も忘れて「高速」乗ったらどうなる!? つい「うっかり」が大ごとに? 二度と経験したくない「一部始終」とは
くるまのニュース / 2024年9月23日 7時10分
-
4岸田総理「税収増を国民に還元する」→財務大臣が「真っ向から否定」した結果…財務省が“総理大臣よりも偉い”日本の権力構造の不可解【森永卓郎の見解】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月23日 12時0分
-
5〈倍速老化の恐怖〉痛みがまったくないのに体の中は地獄絵図…急に老け込む人に見られがちな6つの病態、その真犯人とは
集英社オンライン / 2024年9月23日 10時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください