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ブルー・ボンドとオレンジ・ボンド ‐ 債券におけるインパクト投資の最前線

Digital PR Platform / 2024年4月5日 10時0分

しかしながら、2018年から22年の間に発行されたブルー・ボンドはわずか26銘柄しか存在せず、発展は限定的となっています。原因の1つに挙げられるのは、グローバル・スタンダードが存在しないことがあり、今後の標準化が待たれていた状況でした。

そのような中、世界銀行グループの国際金融公社(IFC)が、ブルー・ボンド市場の発展において重要なプレーヤーとして登場し、標準化と信頼性の確保に寄与しています。IFCは2023年9月に、ICMA、国連グローバル・コンパクト、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)、アジア開発銀行と協働し、ブルー・エコノミーのための新しいガイダンスを公表しました。IFCはさらに、新興国の企業が発行するブルー・ボンドに投資をするファンドを設立し、同時にブルー・ボンド発行の質と量の改善を目的として技術支援ファシリティの運営を開始しました。

こうした動きの結果、2024年以降、ブルー・ボンドの発行が増加することが予想されます。市場の標準化や、海洋酸性化、気温上昇といった問題に対処するための持続可能性ソリューションへのニーズの高まりといった要因が、この成長のカタリストとして作用すると期待されます。


オレンジ・ボンド

市場におけるもう1つの新たな動きは、オレンジ・ボンドの登場です。インパクト・インベストメント・エクスチェンジ(IIX)は女性活躍支援の一環として、世界初のオレンジ・ボンドを発行しました。オレンジ・ボンドは、2022年10月にIIXにより発表された「オレンジボンド原則™」に概説されている原則を遵守するジェンダーに焦点を当てた債券です。当原則はオレンジ・ボンドの促進に関わる発行体、投資家、アレンジャー、認定検証機関を支援するためのガイドラインを示しています。

オレンジ・ボンドとして認定されるためには、以下の原則に準拠することが求められます。

1. Gender-Positive Capital Allocation
LGBTQI+のコミュニティや、ジェンダー関連の差別に直面している女性、女児、ジェンダー・マイノリティ等が恩恵を受ける製品・サービスの開発、または資金提供に資する

2. Gender-Lens Capacity & Diversity in Leadership
発行体は、社内意思決定プロセスにジェンダーの視点を取り入れていることを証明し、ダイバーシティ&インクルージョンへのコミットメントを示す

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