『パーセント』和合由依が車椅子の高校生を熱演「今を生きる人たちに届けたいと強く思います」
エンタメNEXT / 2024年5月10日 13時45分
和合由依 写真◎NHK
伊藤万理華主演の土曜ドラマ『パーセント』(NHK総合・BSP4K)が、5月11日(土)より放送される。今回、宮島ハルを演じる和合由依のインタビューが到着した。
【写真】車椅子に乗る高校生・宮島ハルを演じる和合由依【3点】
ローカルテレビ局「Pテレ」のバラエティ班で多忙な日々を送る吉澤未来(伊藤万理華)。いつかドラマ班に異動したいと企画書を出し続けていた彼女は、ある日自身のドラマの企画が通ったことを告げられる。喜んだのもつかの間、部長からの「主人公を障害者ってことにできないか?」という提案のもと、“登場人物に多様性を持たせたドラマ”作りに奔走。
やがて彼女は車椅子に乗った高校生・宮島ハル(和合由依)に出会い、ドラマの出演をオファーをするが、ハルは「障害を利用されるんは嫌や」と拒否。諦めきれない未来は、ハルが所属する劇団「S」の稽古場を訪ねることになる。
今回、宮島ハルを演じる和合由依のインタビューが到着した。
* * *
──『パーセント』に出演することが決まったときのお気持ちは?
和合 演技をするのは、2021年のパラリンピック開会式が初めてでしたが、演技をすること、表現することの楽しさを知りました。そこから2年間、お芝居はせりふのないものだけをしてきたんですが、せりふのある役に挑戦してみたいという思いがあって、今回のオーディションを受けました。
撮影が始まって、まず最初に「楽しい」というのが一番にあることに気づきました。ハルは結構苦しいシーンもあったんですが、楽しいからこそ、そこに向き合えて、頑張ることができました。自分が楽しいと思える事に対して夢中になって、悩めることって、本当にすてきなことだなって、今回役を演じてみて学びました。自分はお芝居することが好きなんだなって思ってます。
──ハルを演じるうえで心掛けていることや役のみどころを教えてください。
和合 ハルは、未来(伊藤万理華)に対して強気な部分もあるんですが、ちゃんと芯を持って、自分の言葉を発していると思うので、その芯をぶれさせないことは、自分の中で考えて大事にしました。個人的には私よりもハルの方が芯を持っている気がして、尊敬してます。
ハルは特別支援学校ではなく、一般の学校の中で生活をしていて、私も同じような環境で育ってきたので、そこは重なるなと思いました。似ているところが多いけど、「和合由依」を出し過ぎても、宮島ハルでなくなってしまうから、自分をどこまで出していいのかが難しかったです。
リアルな部分を出したかったので、ハルも人間だし、撮影する前に緊張する気持ちとか、その状態に体を整えることをやっていました。撮影しているのはハルの数時間なんですが、その前にも生きてきた中でのハルの出来事があって、その流れでちゃんと作るようにしていました。
ハルが関西ことばだと聞いたときは、うれしくて楽しみでした。東京に住んでいるので、最初は関西ことばを気にしすぎて演技がうまくできなかったんですが、だんだん演技に集中しても関西ことばが使えるようになったし、自分でも「関西のことばもいけるんちゃう?」と思っています(笑)
──撮影現場の雰囲気や共演者と印象に残っていることはありますか?
和合 伊藤万理華さんは最初にお会いしたときに、きれいなお姉さんですてきだなという印象だったんですが、今は本当のお姉ちゃんみたいな存在です。撮影中も、困ったことがあればよく相談をしていて、今はお互いいじり合えるくらいに仲良くしていただき楽しいです。
最初の顔合わせのときに、万理華さんが1人ひとりと対話して、「”わたし対あなた”ということを意識して、未来を演じたい」とおっしゃっていたんです。それを感じることができて、空気がすごくよかったというか、そんな現場だからこそ楽しくできたし、安心して撮影できたと思っています。
すごく寄り添ってくれる環境だったと思います。劇団「S」の皆さんは、十人十色という言葉が本当にピッタリで、それぞれに個性があって、劇団としてのまとまりもあって、ハルにとっても安心できる場所だし、すてきな空間だなと思いました。本当に楽しかったです。家庭以外に、そうやって帰ってこられる場所があって、そういう会話ができる大人が周りにいるハルは恵まれているし、本当に羨ましいです。
──放送を楽しみにしている視聴者の方々へのメッセージをお願いします。
和合 『パーセント』は、年齢問わず、今を生きる人たちに届けたいと強く思います。ハルを演じていて、撮影のカットがかかったときに、「ここはうまくいかなかったな」とか思うこともあったんですが、そこにこだわりすぎても、良い作品ができるかどうかと言えば、必ずしもそうではないと思っていました。
自分が抱え込みすぎても、考えすぎてもダメな部分があると思うんです。ハルも私と同じ人間だから、考えているところがリアルに出たらいいなと思いました。未来との関係を通して、私もハルと一緒に成長した3か月間だったし、そこは画面から伝わると思っています。そんなハルと未来を、楽しみながら見届けてほしいし、最後まで見てもらえたらうれしいなと思います。
【あわせて読む】伊藤万理華 NHK土曜ドラマ『パーセント』で主演「プロデューサーから手紙をいただいたのは初めて」
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