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ファッションは人を幸せにできるのか?ITC/EFIとUAの取り組み1/2【エシカル特集】

FASHION HEADLINE / 2014年12月27日 21時0分

ITC/EFIが新丸ビルで行ったエキシビションとパネルディスカッションの様子

ファッションは、時代の空気をまとうことで進化していくものだ。20世紀が「ファッションの世紀」と呼ばれたのは、社会背景の変化に伴いディケード毎に更新されていくファッションを女性達が謳歌したからに違いない。21世紀を迎える頃になると、新しさを競い使い捨てていくファッションは地球環境の破壊につながるとのエコ意識が高まっていく。環境に優しいファッション製品、またそれを製造する人達の人道的な側面も考慮したファッションを考える「エシカルなファッション」に注目が集まるようになった。

こうした一連の動きに呼応するように、活動を始めたのが国連機関のITC(International Trade Centre)が行うEFI(The Ethical Fashion Initiative)というプログラムだ。

ITC/EFIは“Not Charity, Just Work”のスローガンのもと、アフリカ、ハイチ、パレスチナといった貧困地域に暮らす人々、特に女性職人の手仕事と世界中のファッションブランドやリテーラーと結びつけ、新しい雇用を産み出す手助けをおこなっている。

ITC/EFIは、「エシカル」について考えるエキシビションとパネルディスカッションを、12月8日から14日まで新丸ビルで開催し、EFIの協働先であるユナイテッドアローズ(UA)も参加した。

11日に行われたパネルディスカッションのメンバーは、ITCからアランチャ・ゴンザレス、EFIのシモーネ・チプリアーニ、ミラノコレクションで活躍するデザイナーのステラ・ジーン、UAの上級顧問であり、同社新レーベル「テゲ(TEGE)」 生みの親・栗野宏文。立場は違うが、エシカルなファッションを実現させるという課題に臨むメンバーだ。

何がエシカル(道徳的)なファッションか、なぜエシカルなファッションへ向かうのか、「ファッションは人々を幸せにできるのか」についてディスカッションされた。この活動の全容は、ケニアでは伝統的なビーズのアクセサリー、ブルキナファソに古くから伝わる手織りの生地、マリではボゴランと呼ばれる泥で染めた生地などをヴィヴィアン・ウエストウッドやステラ・マッカートニー、今回来日したステラ・ジーンなどのデザイナーがコレクションに使用、UAもそれらの一部を使い「TEGE」というブランドを立ち上げた。デザイナーやリテーラーがこれらを使用・買い付けすることで、7,000人(内95%が女性)が仕事を得て貧困から脱出し、普通に食事をとり、子供達が学校に通うことができるようになった。

何より重要なことは、女性たちが「尊厳」を持ち生きていけるようになったことだと、ITCのアランチャ・ゴンザレスは言う。もはやチャリティーではなく、持続可能な仕事を提供する“Not Charity, Just Work”に意味があるのだ。

2/2「新しいファッションが始まる時」に続く。

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