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60歳以降は「再雇用」「再就職」どちらを選ぶべき? 収入を減らさないためにはどちらを選ぶべき?

ファイナンシャルフィールド / 2023年7月28日 2時10分

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60歳で定年を迎えても、年金が支給されるのは原則65歳からです。それまでの5年間、無収入では暮らしていけない、という人も多いでしょう。また、65歳以降も年金だけでは暮らしていけないので働き続ける、という人もいるかもしれません。   それでは定年後の働き方として、再雇用と再就職はどちらがよいのでしょうか。それぞれの違いやメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

再雇用と再就職の違い

再雇用とは、それまで勤めていた会社を定年退職した後に再び雇用されることを意味します。2021年4月から改正高年齢者雇用安定法が施行されたのにともない、企業は65歳までの雇用確保が義務であるのに加え、70歳までの就業確保が努力義務となりました。65歳を定年と定めている企業に定年後改めて雇用される場合、再雇用になります。
 
一方、再就職は、定年後にこれまでとは別の会社に就職することです。定年後はもうどこにも雇用してもらえないのではないかと考える人もいるかもしれませんが、65歳以上の高齢者を採用している企業や、定年後の再就職先で活躍している人も多くいます。
 
実際、総務省統計局が2021年に行った調査によると、高齢者の就業者の数は2004年以降18年連続で上昇し、2021年は909万人です。高齢者の再就職先は決してないわけではありません。
 

収入は現役時代の何割程度になるの?

定年後も働ける環境が整ってきたとはいえ、収入は現役時代と同じというわけにはいかないのが現状です。厚生労働省が2021年に行った調査によると、高齢者の平均稼働所得額は71万7000円です。月あたり6万円程度になります。
 
この平均額にはさまざまな雇用形態の人が含まれていますが、それでも老後に月20万円や30万円の給料を得るのは難しいといわざるを得ないでしょう。定年後は収入が現役時代の半分以下になる可能性も考慮しておく必要があります。
 

それぞれのメリット・デメリットとは?

再雇用のメリットとしてまずあげられるのは、現役時代に働いてきたのと同じ会社や職場で働けるということです。これまで培ってきた知識や経験、スキルを生かせるでしょう。また、自分で仕事先を探す必要がないこと、定年退職してから再雇用までのタイムスパンが短いことも大きなメリットです。条件を満たせば、社会保険や雇用保険が継続できることも見逃せません。
 
その一方、デメリットとしては、再雇用の場合はこれまでと同じ仕事内容なのに賃金が低くなってしまったり、これまでは部下だった同僚が上司になってしまったりする場合があげられます。現役時代と同じようにはいかないことを肝に銘じておくべきです。
 
再就職のメリットは、全く新しい環境で新しいチャレンジができることです。これまでは築けなかったような人間関係を築くチャンスも生まれます。また、厚生労働省が2021年に行った調査では、65歳以上の高齢者で再就職をした人のうち、約4割が収入額に変化はなかったか、あるいは増加したと回答しています。
 
定年後も収入額を減らしたくない人は、再就職先を探してみるのもよいでしょう。ただし、再就職先は必ず見つかるとは限りませんし、再就職先によっては、また一から仕事を覚えなければならないリスクもあります。
 

どちらがよいのかはその人次第!

再雇用と再就職は、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが向いているのかは、現役時代にどのような仕事をしていたのか、職場の人間関係はどうだったのか、新しくチャレンジすることに積極的な性格かどうか、などによって異なります。
 
また、どちらにしろ、再雇用や再就職後は現役時代よりも収入が減ってしまう可能性が高いです。収入を減らしたくない人は、条件にこだわって再就職先を探す必要があるでしょう。
 

出典

厚生労働省 高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~

厚生労働省 II 各種世帯の所得等の状況

厚生労働省 令和3年雇用動向調査結果の概況

総務省統計局 2.高齢者の就業

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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