[総体]苦戦想定し、「覚悟と勇気を持って」戦ったV候補・青森山田、暑さと難敵の挑戦乗り越える
ゲキサカ / 2016年7月30日 6時32分
[7.29 全国高校総体3回戦 青森山田高 1-0 鹿島学園高 呉市総合スポーツセンタ-多目的G]
広島県内で開催中の平成28年度全国高校総体「2016 情熱疾走 中国総体」サッカー競技(男子)は29日、3回戦8試合を行った。昨年度全国高校選手権4強の青森山田高(青森)と鹿島学園高(茨城)との一戦は1-0で青森山田が勝利。青森山田は準々決勝で米子北高(鳥取)と戦う。
「『絶対に苦しむ』って覚悟して臨むこと。『覚悟と勇気を持って行け』と言っていた」。青森山田の黒田剛監督は3連戦3試合目となる3回戦へ向けて、選手たちにそうアドバイスしたという。今大会の青森山田は愛知の伝統校・中京大中京高との初戦を6-0の大差で制し、前日は2回戦屈指の好カードと目された立正大淞南高戦との一戦を期待のルーキー・MF天笠泰輝(1年)の2発などによって4-2で快勝した。
11年ぶりの日本一へ順調な船出。だが、名門は夏の全国が甘くないことを知っていた。北海道・東北地域の各校が2回戦までに全て敗退していたが、過酷な暑さが無関係だった訳ではない。青森山田もコンディション面に不安のあった選手がいた。それでも、最大限に警戒して迎えた3回戦を青森山田はタフな戦いで乗り越えた。MF住永翔主将(3年)は「自分たち青森で練習しているので、この広島や去年の兵庫もそうですけど(経験の少ない)暑さで持続力というか、後半になると暑さで頭もボケてきて集中力が継続できないのが、自分たちの課題。それでも難しい3戦目を勝てたことは良かった」。覚悟と勇気を持って3回戦に臨んだ北の名門は、気温32.2度の暑さと好チーム・鹿島学園の挑戦に屈しなかった。
現在茨城県1部リーグに所属する鹿島学園は高円宮杯プレミアリーグ勢の青森山田をリスペクトした戦い。だが、負傷離脱したCB塩野清雅主将(3年)に代わってキャプテンマークを巻いたMF岡部知紘(3年)や中盤で素晴らしい潰しを見せるMF竹内利樹(3年)らが声を掛け合いながら集中した守りを披露した。そしてボールを奪うと、連動した動きと配球によってハイサイドを取り、クロスまで持ち込んでくる。前半は集中力を欠いたプレーもあった青森山田がリズムに乗れず。鹿島学園は相手に主導権を握られながらも、力の差を埋めた戦いを見せる。
それでも、青森山田は前半のうちに鹿島学園ゴールをこじ開けた。27分、ジェフユナイテッド千葉内定の注目MF高橋壱晟(3年)が独力で鹿島学園守備網に穴を開けてラストパス。これを初戦5ゴールのFW鳴海彰人(3年)が右足でしぶとくゴールへねじ込んだ。
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