ハリルJめぐる“喧噪”に持論…本田「議論のレベルが低い」
ゲキサカ / 2018年3月26日 7時5分
チーム内外の“混乱”をいさめるように言った。日本代表FW本田圭佑(パチューカ)は25日の練習後、報道陣の取材に対応。「余計なことにちょっと捉われすぎているし、議論も全体的にレベルが低いような話が多すぎる」と持論を展開した。
試合内容の乏しかった23日のマリ戦(1-1)後、選手たちはさまざまな課題や反省点を口にし、ハリルジャパンに対する批判の声も強まっている。チームの雰囲気について「暗いのでは?」と問われた本田は「それは事実だと思う」と認め、「みんなが自信を持って、ピッチ上で自分を出せるような雰囲気づくりは必要だと思う」と言った。
縦に速いサッカーを志向するハリルホジッチ監督はマリ戦でもロングボールを指示したが、単調な攻撃は有効打とならず、チームとして連動した攻撃も見られなかった。監督の指示を聞き過ぎる、ピッチ上で臨機応変にプレーすべきだった――。そうした意見に対し、「サッカーは相手ありき。(相手が)来るから裏を取るとか、そういう話なので。試合にならないと、やるべきことというのは本当には分からない」と指摘。極論に走りがちな現状に疑問を投げかけ、日本サッカー全体の課題として受け止めた。
「日本の一つの弱点は、歴史が浅いせいで“日本とはこれ”というサッカーがないこと。(W杯ごとに)毎4年、違うスタイルを模索しながらここまで来ている」。4年おきにリセットされる代表チームのサッカー。「困ったとき、集団には原点回帰するものがあるけど、それが今の日本サッカーにはない。普通は簡単に立ち返る場所があるけど、そういう楽な道がない」。チームの拠り所がない現実を踏まえたうえで、しかし、あえてポジティブに言った。
「どの国もそういうことをやってきて、歴史は築かれている。こういう場に出くわせるのは光栄なこと。この難しい状況をどう打開するか。それは一選手として、日本人として考えているし、案もある。これからもトライしようと思っている」。この苦境からどう這い上がり、ロシアへとつなげていくのか。本田にはその道筋が見えている。
(取材・文 西山紘平)
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