異次元ゴラッソ!50mライナー弾の浦和FWチアゴ・サンタナ「決まったのは今回が初めて」
ゲキサカ / 2024年4月4日 6時55分
[4.3 J1第6節 FC東京 2-1 浦和 国立]
眼福と言うべき超絶ゴラッソだった。0-0で迎えた前半24分、FC東京のFW荒木遼太郎が前線に付けようとした縦パスを浦和DF酒井宏樹がカットからダイレクトでFWチアゴ・サンタナにパス。前節の福岡戦で浦和への加入後初ゴールをPKで決めたばかりの背番号12は巧みなターンでボールを足元に収めると、MF松木玖生の猛烈な寄せをものともせず前を向き、そこからドリブルで約20m前進。ハーフウェーラインに達したところで左足を振り抜いた。
「酒井選手からボールが来て、最初は岩尾憲選手にパスしたかったが、出す前にボールがワンバウンドした。その瞬間にドリブルしていて、FC東京のディフェンス(松木)が来たがうまくドリブルを続けて、ドリブルしながら前を向いたらキーパーが前に出ていた。その瞬間に打つのを決めた」
スカウティングの情報から、相手のGK野澤大志ブランドンについては「ビルドアップに関わるGKだというのは知っていた」と言うが、シュートに関しては「自分がボールを持った時に前に出ているのを見て(打つと)判断した」と振り返るように、抜け目ない姿勢がゴールを呼び込んだ。
それにしてもほとんどお目にかかれない約50mの超ロングシュート。チアゴは「これまで何度か狙ったことのある距離だったけど、決まったのは今回が初めて」と敗戦の中でわずかだけの笑みを浮かべる。
清水から今季、浦和に加入。沖縄キャンプ期間中に負傷し、コンディションが上がりきらないままで開幕を迎えた。そこから4試合は無得点。ゴールに飢えていたところで、前節の福岡戦で2-1勝利の決勝点となるPKを決め、呪縛が解けた。
「自分にとってとても大切な得点だった。今年から新しいチームに来て、馴染むことに時間がかかっているが、これからチームに貢献したい」と意気込む。開幕時に比べてパスの収まりも格段に良くなってきている。
後半に立て続けに2失点を喫して逆転負けしたため、表情は硬いが「まだ100%ではなかったし、違和感があって自分の本来のプレーができなかった。でもやっと100%になってきているので、本来のプレーができると思う」と前を向くチアゴ。埼玉スタジアムに鳥栖を迎える次節の勝利を誓った。
(取材・文 矢内由美子)
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