1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. サッカー

プレミア2戦連発の「100パーセントで一生懸命やる」1年生ストライカー。鹿島ユースFW吉田湊海が眩く放つハンパない期待感

ゲキサカ / 2024年4月22日 20時6分

「ロングボールが来た時に、前に12番の大きい選手がいて、ファウルギリギリだったとは思うんですけど、身体をぶつけて自分のボールにしました」。力強くボールを収めると、そのままグンと縦に持ち出して右足一閃。「1本目の右足のシュートはちょっとうまく当たらなくて、『入らないかな』と思ったんですけど、キーパーが弾いたボールが左足の方に来たので、空いていたニアに流し込みました」。左足で打った“2本目”のシュートはゴールネットへ滑り込む。



 前節の市立船橋高(千葉)戦に続く2戦連発弾。絶叫しながら走り出す15歳へ、チームメイトたちも叫びながら駆け寄ってくる。「嬉しかったのは嬉しかったですけど、まだ同点ゴールだったし、次に点を獲れないと勝てなかったので、『まだ試合は終わっていない』という感じでした」という吉田はユニフォームのエンブレムにそっとキスすると、そのまますぐに自陣へと戻っていく。

 以降は双方にチャンスもありながら、2-2のままでタイムアップ。試合が終わったことを告げるホイッスルを聞いた吉田は、その場に崩れ落ちて、しばらく立ち上がれない。「鹿島アントラーズというチームは常に勝利を求めてやっているチームで、まだプレミアで勝利がなくて、アウェイでもホームでも勝ちにこだわってやっている部分はあったので、勝ちたかったです」。このクラブに求められているマインドを、早くも強烈に滲ませるような感情の発露も印象に残った。



 FC多摩ジュニアユース時代から周囲の耳目を集め、中学3年時の夏のクラブユース選手権では大会MVPと得点王に輝き、チームの日本一に大きく貢献。年代別代表にも招集され続けるなど、その才覚を高く評価されてきた吉田が、高校年代の進路先として選んだのは本人も「本当に伝統あるクラブですし、鹿島の熱い感じが自分は好きだったので、そこで選びました」と語る鹿島ユースだった。

 中学卒業を前にユースの練習には合流していたため、ある程度の準備はできていたが、「プレースピードには最初の方に比べれば慣れてきたんですけど、『まだまだ自分に足りないところはあるな』と感じるので、そこをもっと高めてやっていきたいなと思っています」と自分の現在地も冷静に見つめている様子。高い向上心も言葉の端々に垣間見える。

 チームを率いる柳澤敦監督は「これから世界で活躍するとなれば、1年生でもゴールを量産してほしいですし、まだまだ機動力の部分では物足りない部分も感じているので、そういったところはもっと成長してほしいなと思います」と課題に触れながらも、「キャラクターはいいですね。熱いですし、100パーセントで一生懸命やる選手で、『こっちが止めないと』というぐらいの選手なので、そういう選手が上に行ってくれればいいなとは願っています。基本的には純粋でかわいい選手ですよ」とも言及。実際に開幕から3試合続けてスタメンに指名しているあたりにも、指揮官からの信頼が窺える。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください