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フードデリバリーは曲がり角…出前館が6年連続赤字、ファインダインはサービス終了の衝撃

日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年4月23日 9時26分

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コロナ禍ではあんなに利用してたのに…

 このところ低迷が伝えられるのが、コロナ禍で特需に沸いたフードデリバリー(料理宅配)市場だ。15日、大手の「出前館」が2024年8月期中間決算を発表。連結最終損益は42億円の赤字と、前年同期(87億円の赤字)に比べて赤字幅が縮小しているものの、同期間で6年連続の赤字に。

 さらに5月26日をもってサービスの終了が発表されたのが、宅配代行サービスの「ファインダイン」だ。グリル満天星やキャンティ飯倉片町本店など老舗有名店の料理も気軽に楽しめることで知られているが、運営会社はサービス終了の理由をこう説明している。

〈2006年から18年の長きにわたり、皆様のご支援のもとサービスをご提供させていただきましたが、様々な環境の変化により、今後お客様にご満足いただけるサービスの提供が困難であるという結論に至りましたため、サービスの終了を決定いたしました〉

 ネットではファインダインのサービス終了を惜しむ声が聞かれる。

〈コロナ中はすごい利用させてもらっていただけに残念〉〈名店のラインナップが充実していたのに〉〈ウーバーや出前館より好きだったな〉

 消費経済アナリストの渡辺広明氏はこう話す。

■否めない割高感…庶民の利用機会は減少の一途

「出前館の赤字は広告宣伝費や販促費の影響が大きい一方で、アクティブユーザーが2月時点で25%減少しているようにコロナ明けで利用者が減少しているほか、物価高騰の中、賃金が上昇しない人が多く節約志向がより強まっている影響が大きい。店や商品によっては店頭よりも価格が高く、配送手数料が上乗せされることから割高感は否めません。一部の富裕層やヘビーユーザー以外、店が近くにあるなら自分で買いに行く、食べに行く人が多いのは当然で、我々庶民はせいぜい雨の日や疲れている日の利用に限られるでしょう」

 さらなる競争激化のほか、配達の担い手確保が難しい状況にあるという。

「ローソンが店内の弁当や日用品を最短10分で宅配するサービスを全国1万4600店での展開を目指すなど、他業態のライバルが増えていますが、一方で若者の人口が減少傾向の中、ギグワーカーの確保が難しくなっています。どうしても外出できないという人も少なくないことから、サービス自体がなくなることはないと思いますが、店側の手数料負担も重く、すでに淘汰が始まっています」(渡辺広明氏)

 コロナで一気に拡大したフードデリバリー市場は転換期を迎えている。

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