清水富美加の「出家」は事務所への不満ありきだったのか

日刊ゲンダイDIGITAL / 2017年2月17日 9時26分

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卵が先か、鶏が先か…(C)日刊ゲンダイ

コラム【芸能界クロスロード】

 成宮寛貴は薬物疑惑、江角マキコは不倫疑惑で芸能界を引退した。2人に今後の展開が見えないなか、今度は女優の清水富美加が引退するという。芸能活動歴8年。伸び盛りの女優が出した決断は信心する宗教法人「幸福の科学」に出家するというものだった。それも5月の契約満了を待たず、2月中に所属する「レプロ」に契約解除を通告した。

 芸能人は基本的に個人事業。事務所とは契約で成立している。契約満了をもって引退や移籍が可能となる。そのルールを無視するかのように清水が退社の理由にあげたのが事務所の問題。

 第一報では“奴隷契約”“性的対象にされるの嫌”といった衝撃的な文字が載った。「給料5万円」「水着の仕事を強要された」という内容をすべて信じれば、「ひどい」と同情も集まる。ましてや、「レプロ」は以前、所属していた能年玲奈(現・のん)とも同じような問題で独立騒動が起きている。若手女優が2人続けて事務所の待遇等に不満を抱けば、「事務所に問題あり」という見方もされてしまうが、清水の退社には違和感を覚える。

 事務所は会社の利潤を求めるが、女優は自分の価値を高め個人の利潤を占める確率のほうが高い。事務所のためよりも個人のために働く。いわば相反する者同士が一緒に仕事をしていることになるから衝突しやすい。それをカバーするのが人間関係だが、それも崩れると不信感だけが先に立ち、時には独立騒動につながる。

「事務所は女優を売るために全力を尽くす。売れるまでは薄給も普通だが、売れると女優が主導権を取り、事務所の内容や待遇に不満を抱く傾向がある」(芸能関係者)

 清水の不満は現在ではなく大半が過去の話なのも気になるひとつ。憧れて芸能界に入っても未知なる世界。誰もが悩み苦しむ時期がある。清水と同じく10代で女優になった加賀まりこが月刊誌で「女優は生涯続ける仕事ではない」と20代で「人生をリセット」とパリに逃避行していた話をつづっていた。

 清水も悩んだ末に出した結論だったのだと思うが、仕事と信仰の自由を一緒にしているのもひっかかる。〈卵が先か、鶏が先か〉。清水は事務所に対する不満から出家を選んだのか、先に出家ありきで事務所に対する不満を理由にしたかは定かではないが、引退を半ば撤回。「教団から女優として出演することもある」では、リセット先を教団にしたとの見方もできる。
(二田一比古・ジャーナリスト)

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