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【タイ】バンコク新都知事を首相が指名 乱発される暫定憲法44条

Global News Asia / 2016年10月20日 11時0分

新たにバンコク都知事に任命されたアサウィン・クワンムアン氏

 2016年10月19日、タイ国軍事政権首相府は、暫定憲法44条により解任されたスクムパン前知事に代わる新都知事として、アサウィン・クワンムアン副都知事(65才)を昇格させることを発表した。

 スクムパン前知事は、新年のイルミネーションや執務室の改装で、不明瞭な点があるとして今年5月頃に会計監査院から指摘をされた。高まる辞職圧力の中で辞職を拒否してが、8月に入りプラユット首相が憲法44条を発動して、同知事を停職としていた。今回の新知事指名に際して、正式に解任された。

 現在施行されている暫定憲法は、現政権が2014年5月のクーデター直後に発布された。全48条からなり、当時から物議を醸していたのが第44条だ。

 「国の安全保障を脅かす恐れがある場合、行政・立法・司法上のいかなる命令をも出せる。「安全保障」は治安や外交だけでなく、幅広い解釈が可能。命令時に政権などの同意はいらず、事後通告で済む。」

 この規定は、首相が独断で命令することができるため、戒厳令と同様の効果を持つ。最近では、プミポン国王陛下の崩御以前から、不敬罪に関する事案での適応が増加している。
【翻訳/編集 : KK】

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