なぜ「オーストラリア不動産」は、日本人投資家から支持されるのか?
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月20日 9時15分
昨年、オーストラリア不動産への海外からの投資額は日本が1位でした。なぜ、オーストラリアの不動産は、日本人投資家から支持を集めているのでしょうか。理由を紐解いていきます。
オーストラリアで「安定した賃貸経営」が実現しやすいワケ
筆者はこれまで、多くの日本人投資家と取引を行ってきましたが、2010年代のまだ不動産価格がそこまで上がっていない時代に購入した投資家のなかには、数年でも1.5倍位の価格が上昇し売却したケースもあります。また多くの投資家が、いまなお所有を続けていますが、家賃は年5%前後も上昇し、10年で倍近くになった物件もあります。さらにシドニーやメルボルンは、空室率も1%前後と、物件が空いても1週間前後で入居者が決まる状況で、安定した賃貸経営が実現しています。
オーストラリアは、法的国家で賃貸経営についてはオーナーに有利な国です。
たとえば家賃の滞納については、数日でも家賃の振り込みがない場合、管理会社が入居者に支払いの通知をします。それでも支払いがない場合には適切なステップを踏んだうえで法的措置を行います。筆者の過去17年間の経験では、1度だけ家賃の滞納があり、トライビューナルで法的措置を行い家賃回収はできました。
入居者が物件を借りる際に、次に借りる管理会社に審査の資料として今までの支払い履歴の提示を求められます。滞納がある入居希望者を受け入れるオーナーはほとんどいません。このような状況から、家賃滞納のトラブルはあまりオーストラリアでは見られません
また退去するときには、原状回復義務もあります。入居した状態と退去する状態は、同じ状況で退去の義務があるので、ほとんどの入居者は綺麗な状態で部屋を利用します。不動産管理会社は、入居中でも年に数回確認に行くので、ほとんどの入居者はきれいなコンディションを保ちます。
このように「安定した賃貸経営」が実現するベースがあることは、海外投資家にとっても安心材料だといえるでしょう。
日本のデベロッパーが再参入…「日本の賃貸物件」が高評価
オーストラリアの人口は増加の一途で、住宅不足が続いています。「需要>供給」である点も、不動産投資においてはメリットです。
日本人がオーストラリアで投資物件を探す際、日本のデベロッパーが手掛けた物件であれば、クオリティーも高く、安心して購入できるでしょう。日本のゼネコンやデベロッパーは、バブル崩壊の際に一度豪州市場から姿を消しました。2010年前後に積水ハウスがシドニーで大型分譲を始め、その後大和ハウスなど続けてオーストラリア住宅市場に参入してきました。また住宅分譲を始め、オフィスビル、商業施設、また近年では、賃貸住宅開発への出資案件も増えています。近年、日本のデベロッパーが手がける物件が増えたことで、多くの日本人投資家を呼び込むことになりました。
豪州は相続税がない国なので、日本のように相続税対策のために賃貸住宅を建てる習慣はありません。しかし近年、住宅不足解消のために、賃貸物件の開発が盛んです。日本のデベロッパー単独での分譲開発もありますが、賃貸住宅の運営経験の豊富な日本のデベロッパーと豪州企業が手を組み、JVとして取り組んでいる案件がいくつもあります。このような物件は、可能な限り日本仕様を取り入れているので、日本人投資家や、オーストラリアにたまに来る際に利用したいという日本人に喜ばれています。また日本のデベロッパーがつくる住宅の質は高く評価され、日本人だけでなく、現地でも良い評判があがっています。
オーストラリアのデベロッパーは、常に日本のデベロッパーで新たに進出するところはないかと注目しています。今後も日本のデベロッパーがオーストラリアでの開発案件は続き、今後も、日本の投資家が安心して購入できる物件は増えていくでしょう。
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