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何だか腕がだるい?肘から下が痛い・しびれる原因と対処法は?

ハルメク365 / 2024年4月17日 19時0分

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「腕がだるい……」「肘から下が痛い、しびれる」など、前腕のお悩みを解消する対処法をご紹介!腕は生活の中でもっとも多く使う体の部位の一つです。つらい症状によって日常生活に支障が出てしまわないよう、原因を知ったうえで適切に対処しましょう。

腕のだるさや肘から下の痛み、しびれの原因は?

腕のだるさや肘から下の痛み、しびれの原因は?

肘から下の前腕には、手首や指の動きをコントロールする筋肉が集中しています。さらに指先まで正中神経や尺骨神経、橈骨神経などの神経も通っているため、腕の筋肉が緊張したりむくんだりすると、神経を圧迫して神経症状が起こりやすい部分でもあります。

このように、神経の圧迫によってさまざまな症状が出やすい前腕部分ですが、どのような原因でだるさや痛み、しびれなどが起こるのでしょうか。

ここでは、腕のだるさや肘から下の痛み、しびれの原因をご紹介します。

腕の疲労

腕が痛い、だるい原因としてもっとも多いのが、腕の疲労によるものです。

腕の症状を感じる前日から数日前に、テニスや水泳などの腕に負担のかかるスポーツを行った場合や重たいものを運んだ場合などは、筋肉の疲労が起こっている可能性があります。

これは、ヒスタミンという痛みの原因物質や乳酸といった疲労物質が筋肉にたまることで、筋肉が収縮して腕のだるさや痛みなどの症状が現れてしまいます。

この症状が現れやすいのは、普段あまり運動をしない人です。急に腕をたくさん使うと、筋肉疲労、いわゆる筋肉痛が起こりやすくなります。

他にも、冷え性の人やストレスが多く自律神経が乱れている人も、血行不良になりやすく腕のだるさを感じやすいといえます。

また、スマホやパソコンが普及した現代では、腕を酷使することによってだるさや痛みを感じることも。

猫背などの悪い姿勢で長時間パソコン作業をしたり、寝転がってスマホを触ったりしていると、腕だけでなく頭痛や目の疲れ、息苦しさ、胃腸の不調にまでつながってしまいます。

首や肩のこり

首や肩のこりはよくある症状ですが、腕のだるさは首や肩の筋肉と連動している可能性もあります。

首の筋肉が凝って伸縮機能が衰えると、肩の血流が停滞して腕にまで老廃物がたまりやすくなり、腕のだるさにつながってしまうのです。

デスクワークなどによって、ストレートネック(クレーンネック・スマホ首)と呼ばれる状態になっている場合も要注意。

ストレートネックになると、頚椎のアーチ型の構造が損なわれて首や肩の筋肉が固くなり、体の表面を通っている神経を圧迫し、腕や指先に重だるさやしびれなどの症状が現れることがあります。

また、こりが原因の腕のだるさや痛みは、肘を長時間曲げていることによって起こる可能性も。

パソコンやスマホを操作するときは肘を曲げた状態になることが多いですが、この状態が長く続くと肘を曲げるときと伸ばすときに使う筋肉が両方とも緊張し続けることになります。

すると、肩から肘までの間にこりが生じ、痛みやだるさを感じる原因に。

さらに上腕三頭筋にこりが生じると、肘の内側や肘から手首までの後ろ側にまで違和感が生じることもあります。

加齢による女性ホルモンの減少

40代以降の女性は、手に痛みやこわばりを感じることが多いです。これは女性ホルモンの減少による影響だといわれています。

女性ホルモンのエストロゲンには、骨の新陳代謝の際に骨吸収を緩やかにして骨からカルシウムが溶け出すのを抑える働きや、関節の動きをなめらかにして筋肉の衰えを防ぐ働きがあります。

そのため、更年期に差し掛かり女性ホルモンが急激に減少すると、腕に痛みやしびれを感じる可能性があります。

肩こりも起こりやすく、それによって腕にまで症状が現れることもあるでしょう。

その腕のだるさや痛み、病気が原因の場合も!

その腕のだるさや痛み、病気が原因の場合も!

運動をした、重いものを持ったなど、腕のだるさや痛みが筋肉の疲労によって起こっているものであれば時間の経過とともに治っていくため心配いりませんが、そうでない場合は病気が原因で起こっている可能性もあるため注意が必要です。

ここでは、腕のだるさや痛み、しびれなどが起こる可能性のある病気を4つご紹介。

胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)

胸郭出口症候群とは、腕に力が入りにくくなったり手がしびれたりする神経の病気です。

胸郭出口とは、神経の束や血管が通っている、首と胸の間にある通路のこと。もともとの体格や生まれつきの体の構造によって肩の筋肉が引っ張られて神経が圧迫されると、腕を上げる動作をする際に肩から指までの間にしびれや痛みが起こることがあります。

例えば、洗濯を干すときやつり革につかまったときなどに手や腕にしびれを感じる人は注意が必要です。

肘から下の前腕部分では、前腕尺側(肘から下の小指側)と手の小指側に沿って痛みやしびれ、ビリビリするなどの感覚障害、症状が進行すると手の握力低下や運動麻痺の症状が生じます。

小指の手のひら側が痩せる、手が熱い、反対に冷たいなどの症状がある場合も、胸郭出口症候群の可能性があります。

首が長い人やなで肩の女性、デスクワークなどで座っている時間が長い人はリスクが高まるため注意しましょう。

橈骨神経麻痺(とうこつしんけいまひ)

橈骨神経麻痺とは、手首や手指の感覚を司る橈骨神経が圧迫されることにより、だるさやしびれ、手が動かないなどの症状が起きる病気です。

手首を上に挙げられない、指がまっすぐに伸びないなどの症状が現れることもあります。

肘から指先までの間で橈骨麻痺が起こる主な原因は、ガングリオンなどの腫瘤や腫瘍に伴うもの、骨折、神経の通り道が狭くなることなどです。

橈骨神経は肘の部分で後骨間神経(運動を司る神経)と浅橈骨神経(感覚を司る神経)に分かれていて、どこが損傷するかによって症状が異なります。

しびれや感覚が鈍いなどの感覚傷害が起こるのは、手首に近い部分の浅橈骨神経を傷めた場合。この場合は、手首や手の甲の親指側に感覚障害が起こります。

指を伸ばせない下垂指(Drop finger)になるのは、後骨間神経が傷ついた場合で、この場合は感覚障害は起こりません。

頸肩腕障害(けいけんわんしょうがい)

頸肩腕障害とは首や肩、腕などにだるさや痛み、しびれが起こっている人の中で、仕事をすることによってそれらの症状が起こっている場合に付けられる病名です。同じ症状でも仕事との関連がはっきりしない場合は、頸肩腕症候群という病名が付きます。

頸肩腕障害になりやすいのは、パソコンを長時間打ち続けるような仕事をしている人や、調理をする仕事の人、スーパーなどで商品の仕分けをする人などです。

手を酷使する仕事だけでなく、体をよく動かす仕事の人にも起こることがあります。

重いものを運ぶなど力をグッと入れる作業をした場合は、短い時間でも症状が現れる可能性がありますが、同じ動きを繰り返したり同じ姿勢を長時間続けたりして徐々に疲労がたまり、筋肉疲労が積み重なって起こることも。

徐々に疲労がたまって頸肩腕障害の症状が現れた場合は、マッサージや整体などで一時的に症状が軽くなっても、またすぐに戻ってしまいます。

ひどくなるとマッサージすら痛みを感じるようになり、しびれや冷え、力が入らない、動きにくいなどの症状だけでなく、眠れなくなったり食欲がわかなくなったりなど、体以外の症状が現れることもあるため、早めに対処しなければいけません。

頸椎椎間板ヘルニア

頸椎椎間板ヘルニアは、頸椎の神経が圧迫されることで、腕のだるさやしびれなどの症状が起こる病気です。

腕に起こるのは神経根によるもの。7つある頸椎の4番目より下の神経根が障害されることで、腕や手の痛み、しびれ、むくみ、握力低下などが起こります。重度になると、感覚障害や排尿障害など頸椎以外の症状が現れることもあるでしょう。

頸椎椎間板ヘルニアの主な原因は、加齢による椎間板の機能低下です。

椎間板は重たい頭部を支えていて常に圧力がかかっているため、体の中でも早く衰えてしまいます。椎間板が老化して外側の膜に亀裂が入り、椎間板の中にある髄核という柔らかい部分が飛び出して神経が圧迫されることで起こってしまうのです。

パソコンやスマホの使い過ぎなどによって悪い姿勢が定着している人や、加齢によって水分が減り椎間板が硬くなっている人などに起こりやすいため注意しましょう。

腕のだるさや肘から下の痛み、しびれがあるときの対処法

腕のだるさや肘から下の痛み、しびれがあるときの対処法

ここからは、腕のだるさや肘から下の痛み、しびれの対処法をご紹介します。

症状が現れてからの期間や原因によっても適切な対処法は異なるため、まずは自分の症状に合ったものを試してみてください。

患部を冷やしてみる

仕事や運動の後に急に腕のだるさや痛み、しびれなどの症状を感じた場合は、まずは炎症を抑えるために患部を冷やしてみましょう。市販の湿布薬を貼るのも有効です。

反対に、症状が現れてから時間が経っている、慢性的に症状を感じているような場合は、温めて血行を促進してください。

また、パソコンやスマホの使い過ぎによって腕がだるくなっているのであれば、少なくとも1時間に1回は休憩を入れ、腕を休めてあげることが大切です。可能であれば、30分以上同じ姿勢を取らないよう、腕や肩を回すなどして体を動かしてみてください。

姿勢を正す

姿勢が悪いことによる腕のだるさや痛み、しびれなどの症状は、姿勢を正すことで軽減できる可能性があります。

仕事などで座って長時間作業するときは、やや浅めに椅子に腰掛け、背筋を伸ばすよう心がけると同時に、肩甲骨を少しだけ寄せるようにして背中が丸まらないよう注意しましょう。

歩くときは土踏まずから耳までのラインを一直線に保ち、太ももの真横に手がくるよう意識します。

また、歩き出す際に前足のひざをできるだけ曲げないよう意識し、かかとから着地して後ろ足は母趾(親指の先)の内側を蹴り出すようにすることも大切です。

50代を過ぎると大臀筋(お尻の筋肉)の量が減り、猫背や反り腰になりやすくなります。特に女性は筋肉量が減りやすく姿勢が崩れやすいため、正しい姿勢をキープするよう努めましょう。

ストレッチをする ストレッチをする

出典:腕が痛いのはなぜ?こりをほぐすストレッチを紹介

腕のこりがひどい場合は、ストレッチをして疲労を蓄積させないようにするのがおすすめです。自宅だけでなく、職場でも気付いたときに行いましょう。

以下は、いすに座ったままできる前腕のストレッチのやり方です。

  1. 手のひらを下に向けて、片側の腕を前に伸ばす
  2. 伸ばした腕の手首を下に曲げ、もう一方の手で指をつかんで体に引き寄せる
  3. その状態を一定時間キープする
  4. 前に伸ばした腕の手のひらを上に向け、もう一方の手で手首を反らすように引き寄せる
  5. 1〜4の動きを反対側の腕でも同じように行う

前に伸ばした腕の肘が曲がらないよう意識しながら、こまめに取り組んでください。

整形外科を受診する

痛みやしびれが強い、力が入らない、症状が長引いているなどの場合は、早めに整形外科を受診することが大切です。

腕の痛みは、脳と直結する重要な部分である首や首まわりの異常によって起こっている可能性もあるため、少しでもおかしいなと思ったら専門の医療機関で検査を受け、適切な治療を受けるようにしましょう。

女性の場合は、女性ホルモンの減少によって手指に症状が現れている可能性もあります。手指の症状以外に更年期と思われる症状があるときは、婦人科を受診してみてください。

原因を知って適切に対処することが大切!

腕のだるさや肘から下の痛み、しびれの原因はさまざまです。

腕の疲労によるものであればそれほど心配することはありませんが、原因が思い当たらない、急に痛み出した、症状がひどくなっているような場合はセルフケアでは軽減できない可能性もあります。気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診してください。

また、生活習慣を整えて十分な休息を取ることで症状が改善できる場合もあるため、規則正しい生活を心掛けましょう。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

監修者プロフィール:北城雅照さん

監修者プロフィール:北城雅照さん

東京の足立区に整形外科専門病院である慶友整形外科脊椎関節病院と、整形外科のクリニックである足立慶友整形外科を運営する医療法人円徳の理事長。クリニックは年間延べ10万人以上の患者様が来院。また、instagramやTikTokでも積極的に情報を公開。

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