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トラウマを与えるか、仮面ライダーフォーゼ。

インフォシーク / 2012年7月17日 14時0分

トラウマになるか、仮面ライダーフォーゼ。(顔を失った清水富美加さん)

トラウマ…

重軽度の差はあれど、誰もが持つ心の傷。ウマとシカだと馬鹿なのに、トラとウマが並ぶと途端に重たくなる。

私のトラウマと言えば、チャーシューだ。深夜のラーメン屋で働いていたとき、店長から朝までひとりでチャーシューを作れと命令された。ラーメン屋は1階のカウンターと、薄暗い地下1階で構成されている。想像してほしい。以前は首切り場だったと言われる地下1階の厨房で、真夜中に、グツグツとチャーシューを作り続ける男の姿を。どんなに明るいウマとシカでもトラとウマになる。そう、私はあの日以来、チャーシューメンが食べられない。本当の話である。

第43話(7月15日放映)の仮面ライダーフォーゼは、子供によって、もしかしたら多少トラウマになるかもしれない。ヒロイン役である清水富美加に偽者が現れ、その偽者がどんどんと本物の存在を侵食していくのだ。偽者は真っ白な顔をしていたのだが、最後には本物の顔を奪い、本物が真っ白な顔になってしまった。

ストーリーの中で清水富美加は、「ドッペルゲンガー」という言葉を使う。ドッペルゲンガー。生きている人間の霊的な生き写し。確かに怖い話だ。

しかし。

そもそも仮面ライダーとはそういうものだった気もする。ライダーキックで敵の首が吹っ飛ぶなんてフツ―にあったように思う。

トラウマとはなんだ。

映画監督の清水崇(代表作「呪怨」。過去、ヴェネチア国際映画祭3D部門審査委員長も)くんと、インターネット番組で仮面ライダーアマゾンについて対談をしたときに、彼が「心地よいトラウマのある作品が減っている」というような発言をした。これを「さすがホラー映画の監督!」と見て終わってはいけない。要するに、世の中はずいぶんと過保護になっているのである。情報発信側も「トラウマを与えちゃいけない(クレームを受けちゃいけない)」と過敏になる。

しかし、幼き心が感じる微々たるトラウマは、むしろ学びだってあったはずなのだ。

今回の仮面ライダーフォーゼは、そのあたりが表現されていて絶妙と言えた。そしてなんと、ある情報では、今回のストーリーの後編にあたる次回の仮面ライダーフォーゼが、実はもっと怖いという噂がある。とても楽しみである。過保護でない仮面ライダーに期待したい。

夏ということで、ちょっと怖い話でした。

ガッケンター
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。

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