仮面ライダーウィザードがやたらにカッコよいのは、なぜなのか。
インフォシーク / 2012年9月11日 17時0分
いやぁ、まいった。書きづらい。仮面ライダーウィザードの記事である。
元来、ライターというものは、しょうもないものを「しょうもないなぁ、ダハハハハ」と裸の王様を裸と言うかの如く書くのが好きなのである。ライターとはそういう職種だ。ところが(後半のフォーゼもそうであったが)仮面ライダーウィザードは書きづらくってしょうがない。
なぜって…カッコイイのである。困ったものだ。
9月9日において第2話まで放映されたわけだが、仮面ライダーのビジュアルも変身もさながら、第1~2話通して特にアクションが、ズバ抜けてカッコイイ。
ウィザードの動き、なんだかやたらに速いのである。クルクル回って、バシバシと打撃を当てて、ついでにバイク乗りながら、風圧を完全に無視したアクロバティックなキックをかましたりするのである。
ウィザードのスーツアクター、つまり中に入っている俳優さんは、高岩成二というお方だ。この方、実に平成に入ってからの仮面ライダーほとんどにおいて、主役の中にひっそりと潜みアクションをしているという有名人。しかしそれにしても、今回は動きが半端ないように見える。
なぜだろうと考えるに、私はあのウィザードの顔が関係しているのではないかと思うのだ。
歴代の仮面ライダーの顔は、基本的に中の人にとっては視界が狭く、アクションをしていてもけっこうスリル感たっぷりらしい。
しかし!
ウィザードは全面的にマジックミラー疑惑な顔である。あくまで予想だが、スーツアクターさんにとって、限りなく視界良好、なのではないか。
ちなみにウィザードは、カーチェイスもスゴイ。走る車の片輪が他の車の上に乗って、そのまま横転すべりこみ! って、西部警察かよ! なのである。しかもその上を、仮面ライダーがバイクでかっ飛んだりするのだから、さらにスゴイ。爆薬もけっこう使っている気がする。
困ったものだ。ウィザードはカッコいい。
しいて言えば、私は人間たちの演技に文句が言いたい。上手いとか下手とかいう話ではない。例えば木崎刑事がリン子と話すシーン。木崎刑事はなぜかセリフを、カッコつけて壁に向かって喋っているのだ! これは2時間ドラマなどでよくあるシーンである! 取調室で、なぜか刑事が壁に向かって神妙な顔で「オマエのお母さんが泣いてる」などと語り、犯人はここがオレの出番だとばかりに「…すみません、オレがやりました!」などと泣きわめくのだ。
ありえん! ありえんだろ、そんなコミュニケーションは!
相手の顔を見ずに話すなんて、失礼な刑事である。こういう演技は、ぜひ止めてもらいたい。話がとっても面白いので、2時間ドラマ的ベタ手法は、逆にどうしても目に留まる。
今回は目の話が多かったが、とにかくウィザードはカッコいい。一度、ご覧アレ。
1973年1月生まれ。芸術家。ライター。芸術活動のかたわら、仲間と協力してゆるゆる映画応援サイト「ガッケンターサイト」の運営や、映画監督や俳優もゲスト出演する「ガッケンターTV」(インターネット)の製作をしている。
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