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マーケティングオートメーションで、できること・できないこと/エクスペリアンジャパン 株式会社

INSIGHT NOW! / 2016年11月8日 12時0分

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エクスペリアンジャパン 株式会社 / エクスペリアンジャパン株式会社

現時点では、主にECサイトの顧客データベース(DB)上から抽出されたターゲットに定期的にメッセージを配信したり、配信したメッセージの開封やクリックなど受信者の反応の有無に合わせた二次メッセージを自動配信したり、ECサイト会員とのメールコミュニケーション領域から徐々にオートメーション化が試みられているようです。一言で企業のマーケティング活動と言っても、マーケティング戦略策定から市場調査、プロモーション、製品プランニング、ブランドマネジメントなど、その内容は多岐にわたっています。マーケティングオートメーションが文字通りこれら全ての活動を自動化するものと捉えてしまうと少々語弊があるように思われます。

下記チャートに既存の見込客DBまたは顧客DBに対して販売促進を行う場合のPDCAサイクルを整理してみました。

マーケティング活動と自動化の対象領域:
  1. プロモーションプラン策定
  2. ターゲット分析、定義・選定
  3. ターゲットセグメント、リストの設定(配信システムへのインポート)
  4. オファー企画(製品、クーポン、その他インセンティブなど)
  5. メッセージクリエイティブ企画・制作
  6. 配信設定
  7. メッセージ送信
  8. リスポンスの記録と集計、レポート
  9. 改善策立案

プロモーションプランに基づいて特定のターゲット顧客にオファーメッセージを送信し、
その結果を分析してPDCAを回すという一連の作業フローです。これらの作業の中で現在マーケティングオートメーションにより自動化されている作業が太字部分(3.6.7.8)です。

オートメーション化できるタスクを明確にする

コミュニケーションの方針となる戦略立案や、ターゲットとオファーの選定、メッセージクリエイティブの制作などPDCAサイクルの大部分はオートメーション化の対象外です。いつ、だれに、なにを、どのようにオファーするのか、といった基本的なマーケティングコミュニケーション方針をマーケターが考案し、マーケティングオートメーションツールにシナリオとして設定しておく必要があります。ただし、一旦シナリオを組み込んでしまえば、同一条件のプロモーションを自動的に繰り返すことができます。

ECサイト既存会員へのプロモーションメール配信のみであっても、マーケティングオートメーション導入前ならば、まず顧客データベースから対象者のメールアドレスを抽出し、無効アドレスのクレンジングを行い、メール配信ツールにインポートしてメールクリエイティブを設定する…。同じ手順の繰り返しがマーケティング担当者にとっては大きな作業負担となっていたはずです。こうした日々のルーティン作業が自動化されるだけでも、かなりの業務効率化が期待できます。

とはいえ、現在オートメーション化の技術、対象領域は日進月歩で進歩・拡張しています。レコメンドエンジンとマーケティングオートメーションツールを連携させることで、対象者と推奨プロダクトの組み合わせをアルゴリズムにより最適化し、パーソナルオファーを自動送信することも可能です。あるいはメールに加えてLINEやスマートフォンのSMS送信も自動化するなど、オートメーションの対象チャネルも徐々に増えつつあります。


マーケティングオートメーション導入時に、あれもこれもと全てを自動化するのではなく、まずは手間のかかるルーティン作業の自動化を優先するのが望ましいでしょう。そして、空いた時間でコミュニケーション効果を検証しながらシナリオやチャネルなど、オートメーション領域を拡大する。このように、小さく始めて徐々に育てていくことがマーケティングオートメーションを用いたマーケティング活動の成功への近道といえるでしょう。

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