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NTTデータ本間社長が語る 「ITサービス事業者が果たすべき役割」

ITmedia エンタープライズ / 2024年5月14日 7時0分

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NTTデータが中期経営計画に掲げる「5つの戦略」(出典:NTTデータグループの決算資料)

 ITサービス事業者がこれから果たすべき役割とは何か。同事業者の代表的な存在であるNTTデータグループの戦略から探るとともに、6年間同社の社長を務め、2024年6月で後任にバトンを引き継ぐ本間 洋氏に決算会見の場で聞いてみた。同氏は何と答えたか――。

●中期経営計画に掲げる「5つの戦略」の最新状況

 NTTデータグループは2024年5月9日、2023年度(2024年3月期)の決算と今後の業績見通し、および2022年度(2023年3月期)から2025年度(2026年3月期)までの中期経営計画の取り組み状況について発表した。本稿では、ITサービス事業者がこれから果たすべき役割を探るために、中期経営計画における戦略の内容と、会見の質疑応答での筆者の質問に対する本間氏の回答に注目する。

 中期経営計画では、実現する姿を「業界の枠組みを超えた連携による社会課題の解決とConnectivityを活用した提供価値の向上」、戦略の柱を「コンサルティング力と技術力の強化を両輪で進め、アセットとして徹底活用することで、競争力強化と事業ポートフォリオを進める」、戦略の土台を「中長期的な競争力維持に向けた人財の獲得・育成と活躍の場の創出」と定義し、図1に示すように5つの戦略を打ち出している。

 本間氏は会見で、それぞれの取り組み状況について次のように説明した。

 戦略1の「ITとConnectivityの融合による新たなサービスの創出」については、「国内事業においては業界の枠を超えた連携、海外事業においてはリージョン間の連携などにより、新たなサービス創出に取り組み、着実に実績が出てきた。特に(海外事業を推進する)NTTとの連携によるシナジーは大きく、2023年度は1300億円を超える受注額を計上した。各リージョン間での連携案件も多数創出されており、引き続きこうした連携シナジーを強化する」としている(図2)。

 戦略2の「Foresight起点でのコンサルティング力強化」では、「お客さまや業界の将来像を描くForesight起点でのコンサルティングにより、お客さまとともに価値を共創する取り組みを進めている。これまで、当社独自のコンサルティングメソッドである『Foresight Design Method』の浸透により、コンサルティング力の強化に努めてきた。成果の一例として、大手食品メーカーのビジネスコンサルティング案件を受注した。業界の未来像を見据えてお客さま企業の経営層と議論し、プライシングや人財変革などのさまざまな経営課題の解決を一体となって推進している」とのことだ(図3)。

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