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国立天文台、観測衛星が撮影した「X5.8」太陽フレアの様子を公開 白トビするほどの明るさ

ITmedia NEWS / 2024年5月18日 12時20分

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太陽観測衛星「ひので」のXRT望遠鏡がX線で捉えたX5.8フレアの発生直前の様子。(C) NAOJ/JAXA/MSU

 国立天文台の太陽観測科学プロジェクトは5月17日、日本各地でオーロラが観測されるという珍しい現象を引き起こした、一連の太陽フレアについての観測結果を発表した。最も規模が大きかった11日のX5.8フレアをX線で捉えた映像では、周囲との明るさの差があまりにも大きく、フレア部分が白く飛んでしまった。

 また、このX5.8フレアでは東京・三鷹市に設置した太陽フレア望遠鏡がモートン(Moreton)波と呼ばれる現象を捉えることに成功した。モートン波は、フレアによる衝撃波が伝播し、彩層を上下に運動させる現象。矢印が移動していく波の位置を示している。

 太陽フレアは、太陽の表面で起こる爆発現象。観測されるX線の強さによって活動規模をB、C、M、Xの4クラスに分けていて、Xは最も大きな規模にあたる。なお、M1.0とX1.0のように数字が同じでクラスが1つ上がると、その規模は10倍になるが、X1.0とX2.0では2倍となる。

 一連の太陽フレアでは、5月8日から13日にかけ、2つの太陽黒点群で、Xクラスが9回も発生した。多くはX1台だったが、X5.8、X3.9、X2.2もそれぞれ1回あった。

 放出されたコロナガスは11日に地球へ到来し、大規模な磁気嵐と電離圏嵐が発生。世界各地でオーロラが観測されたほか、GPSの誤差拡大などの影響があった。

 太陽観測科学プロジェクトでは、太陽観測衛星「ひので」の他、三鷹地上観測、野辺山強度偏波計など複数の施設で太陽を定常観測している。国立天文台は「観測では、複雑な磁場構造の形成と、どこでどのように巨大フレアが起こったのかを追跡し、その発生メカニズムに迫ることができる。ひいてはフレアの発生予測にも貢献することができると考えている」としている。

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