[古森義久]【TBSへの公開抗議状―放送法違反の偏向?】〜「NEWS23」岸井成格キャスターの発言に対し〜
Japan In-depth / 2015年11月16日 19時8分
TBSテレビ報道の偏向については当コラムでも何回か提起してきたが、ついに有識者多数による正面からの抗議状が11月14日、公表された。抗議の焦点はTBS報道番組「NEWS23」のメインキャスター(司会者)岸井成格氏の発言と放送法を主管する総務省の対応に絞られている。TBSの出方が注視されるところだ。
この抗議は産経新聞11月14日朝刊に1ページ全面の意見広告として掲載された。広告の主見出しは「私達は、違法な報道を見逃しません」となっていた。
抗議した側は「放送法順守を求める視聴者の会」とされ、その中心となる「呼びかけ人」として、すぎやまこういち(作曲家)、渡部昇一(上智大学名誉教授)、渡辺利夫(拓殖大学総長)、ケント・ギルバート(カリフォルニア州弁護士)の各氏ら著名人7人の名があった。
抗議の主対象は岸井氏が今年9月16日放映の「NEWS23」で折から国会で審議中の平和安保法案に対して「メディアとしても(安保法案の)廃案に向けて声をずっと上げ続けるべきだ」と述べた言葉である。
一方、公共の電波の使用を特定媒体に許していることに関してその放送のあり方には放送法の一連の規定がある。その放送法第四条は「政治的に公平であること」とか「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」と規定している。
TBSの同番組では岸井氏も他の出演人物たちもすべて安保法案への反対の立場を一貫して示し続けた。9月16日放映の番組も、さらにはその前後2週間ほどの同番組でも、同法案への賛成側の主張や動きはまったく報じられなかった。
しかも岸井氏は単に意見を述べるコメンテイターではなく、司会者であり、放送局側を代表する立場にあった。そのTBS代表が堂々とすべてのメディアに対して安保法案の廃案を求め続けるべきだという特定の主張を表明したのだ。明らかに放送法違反として映る。
この意見広告は同時に放送法を主管する総務省に対していま同省が偏向に関する判断基準とする「一つの番組ではなく番組全体をみて、全体としてバランスがとられているかどうかを判断する」という立場に抗議していた。「一般視聴者は一局の報道番組全体をみることはできない」ためにこの基準は不適切だというのだ。そのうえで同意見広告は総務省に岸井氏のコメントへの見解を問いただしていた。
さあどうなるか。まずはTBSの回答が待たれるところである。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「夫婦別姓」で家族は壊れる? 自民党総裁選 候補者9人討論会(4)【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月19日 18時8分
-
政治とカネ「納得できない」の声にどう答える? 自民党総裁選 候補者9人討論会(1)【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月19日 18時5分
-
【ひと目で分かる政策比較】自民党総裁選の争点「解雇規制」各候補の主張は?
日テレNEWS NNN / 2024年9月18日 19時47分
-
ジョージア、反LGBT法案を可決 進む反リベラル化 EU入りに暗雲
産経ニュース / 2024年9月18日 8時38分
-
「区別がつかない」 加藤勝信氏と大越キャスター「報ステ」共演で視聴者困惑
J-CASTニュース / 2024年9月13日 16時15分
ランキング
-
1「完全なプライベートの話とは言えない」兵庫県・斎藤元彦知事(46)“親族トラブル”と“知事選”の密接な関係《親族が記者に語った本音は…》
文春オンライン / 2024年9月25日 7時0分
-
2投資持ちかけ詐取疑いで逮捕 ブレイキングダウン元代表
共同通信 / 2024年9月25日 12時21分
-
3触手がない新種クラゲ、沖縄で発見…「シライトトンボダマクラゲ」と命名
読売新聞 / 2024年9月25日 8時49分
-
437歳大学院生が教授の推薦状偽造「とても意欲的、ずば抜けたものがある」…詐欺未遂の疑いで逮捕
読売新聞 / 2024年9月25日 7時24分
-
5「JPドラゴン」メンバーを逮捕 特殊詐欺の被害金を受け取った疑い
毎日新聞 / 2024年9月25日 11時26分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください