“奇跡”続くNY爆発事件 容疑者スピード拘束で残る“謎”
Japan In-depth / 2016年9月20日 12時4分
しかしなんとも腑に落ちないのは、事件の中途半端さと、場所の選択である。ニューヨークと ニュージャージーで起きた2つの爆発事件、そして同州にある容疑者の自宅付近の駅に置かれた爆発装置…
なぜこれらの場所を選んだのか?一見、計画性も一貫性もない状況にネット世界では様々な憶測が流される。
「ニューヨークの爆発事件のおかげで、同じ日にアメリカがシリアで起こした誤爆事件の報道を掻き消すことができた…」という、アメリカ政府の陰謀めいたものや、「テロ組織が警察の動きを見るために手下を使った予行練習だ…」というものまで様々ある。あくまで推測の域を出ない内容ではあるが、それだけ、人々がこの事件を理解できないということの現れであろう。
ただ実際に、この事件は警察の捜査にとって価値あるケーススタディにはなるはずだ。また今回はこういった事件の捜査としては初めて、ニューヨーク市民の携帯電話に警報が送られている。市民は月曜の朝8時頃に、「指名手配中 アフマド・ラハミ28歳 写真はメディアで」というメッセージを受け取っている。このメッセージが実際の捜査にどう役立ったのかは不明だが、ネットメディアのVICEは「肝心な容疑者の詳細が欠けた警報だ」と題し、名前と年齢だけで、風貌の説明や写真も掲載されていなければ役に立たないと酷評している。
実際にはCNNでは容疑者の写真は出ていたのだが、見ていない人も多いだろう。そんな不手際があったとしても、容疑者は見事拘束されている。偶然が重なりあった奇跡の逮捕なのか?それとも この国の警察が優秀であることが証明されただけなのか?今後、容疑者が何を話すか、またその情報がどれだけ開示されるか注目である。
トップ画像)ニュージャージ州警察が発表したアフマド・ラハミ(Ahmad Khan Rahami)容疑者の写真
©New Jersey State Police
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