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泳がせた方が利用価値高い? 蓮舫氏、親中派牽制の道具に

Japan In-depth / 2016年10月20日 11時45分

泳がせた方が利用価値高い? 蓮舫氏、親中派牽制の道具に

岩田太郎(在米ジャーナリスト)

「岩田太郎のアメリカどんつき通信」

ついに、朝日新聞までが民進党・蓮舫代表(48)の二重国籍疑惑で批判的な論調を取り上げ始めた。さらに、党代表と幹事長という一「蓮」托生の関係にある野田佳彦・民進党幹事長(59)までが、二転三転する蓮舫氏の説明は「一貫性に欠ける印象を与え、自身を含めて反省している」と述べた。代表辞任は近いかもしれない。

だが、蓮舫氏が民進党代表であり続けた方が、安倍晋三首相(62)にとっては、かえって好都合だろう。年末あるいは1月とも噂される衆議院解散総選挙で自滅してくれるという可能性以上に、習近平国家主席(63)率いる中国共産党政権を利する言動を行う民進党・自民党などの親中派議員への牽制に使えるからだ。

国籍選択で忠誠を誓ったとされる日本国の国民に対して虚偽の説明を続けた蓮舫氏は、政府見解よりも踏み込んだ「中国は一つ」発言で中国共産党政権の覚えもめでたく、アイデンティティー意識が強く華人寄りだとされる。フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領が中国のCCTVに対し、「自分の祖父は中国人であり、自分も中国人だ」と発言したと伝えられるが、中国とアジア各国の地政学的緊張が高まるなか、アイデンティティー問題は火種をはらむ。

蓮舫代表が強く疑われているのは、「1995年から97年にかけて北京大学に語学留学をした際に、台湾の旅券を使った、あるいは台湾人としての権利を行使して、日本人よりも価格が安くなるサービスを受けたのではないか」という点だ。この時点では日本の公職には就いておらず、もし事実だとしても違法性はないが、これまでの自身の国籍に対する説明を決定的に覆すものになる。

さらに、「中国は一つ」発言をする背景に、華人意識を基礎とする、中国留学時代やそれ以降の中国共産党政権関係者との親しい交際があるのではないか、という疑問も浮かぶ。だが、それには彼女の生い立ちも考えなければならない。

蓮舫氏の世代の在日華人は、戦前からの中国人差別がまだ色濃く残っていた時代に育った。多感な幼少期に「謝蓮舫」だった彼女を、中国人に対する蔑称を使い、「●●●●●め!」などといじめた悪ガキは、多かったのではないか。

告白するが、筆者は蓮舫氏とほぼ同世代で、小学2年生や3年生の時に、華人の女の子の同級生をそうしていじめたことがある。だから、後悔や謝罪の念とともに、「もし蓮舫氏が、自分がいじめたあの子のような体験をしていたならば、反発して華人意識がより強くなるのは当然だ」と思う。

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