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生前退位問題「有識者会議」の議論に注目 麗澤大学教授八木秀次氏

Japan In-depth / 2016年10月26日 18時0分

皇位継承者現象の問題にも直面している中で、どのタイミングで代を引き継ぐか、という議論を起こした今回の生前退位発言。しかし、「今の憲法や皇室典範は生前退位を否定している。むしろさせないようにしている。」と八木氏は話す。理由は大きく二つあり、一つは政治利用の問題。政治的に利用された形で、退位や即位があったということをなくすためだ。もう一つはより本質的な問題。「その時々の天皇陛下の自由な意思によって退位ができるようになれば、次の世代も自由な意思によって即位の拒否ができる、あるいはいったん即位をなさってもすぐにやめることができる、ということにつながるわけです。そうなると皇室制度の存立が危うくなる。すなわち当事者の意思が関わらないような制度設計にしているわけですね。」と八木氏は解説した。陛下の意向としてはこの制度設計自体を変えてほしいということではあるが、その二つの理由を考えると、「やはりそう簡単なことではない。」と八木氏は述べた。

また、これまで生前退位はできないということを国会での政府答弁で繰り返し行ってきた政府としても、「今政府に何が求められているかというと、今まで自分たちが否定してきたものを肯定するための理屈を非常に困っている。従ってそう簡単なものではない。」と、政府の対応の難しさを強調した。

ご高齢の天皇陛下のお気持ちを尊重しよう、といった国民の同情論が世論調査でも高くなっているが、難しい課題であると八木氏は指摘した。天皇陛下の意向、世論、そして憲法とそこにこめられた意味を加味し、有識者会議がどう着地点を探るのか注目される。

(この記事はラジオ日本「細川珠生のモーニングトーク」2016年10月22日放送分の要約です)

「細川珠生のモーニングトーク」

ラジオ日本 毎週土曜日午前7時05分~7時20分

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細川珠生公式HP http://www.cheering.net/tamao/#
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トップ画像:©Japan In-depth 編集部

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