「シニアの戦力化」の現実 後篇
Japan In-depth / 2024年5月3日 15時1分
1. 状況、外部環境の理解
シニアの方々が今置かれている社会の状況、平均余命だとか人生のライフステージに関する新たな考え方の紹介や会社のシニアの雇用に関する制度のリマインド、そして定年後、会社による雇用終了後の社会の雇用に関する支援制度、年金制度といった制度や仕組みに関する客観的な知識を確認します。
ただ、それだけでは単なる知識に終わってしまうので、シニアになってから転職、定年、キャリア形成など、実際に様々な経験をした人からの体験談によって、リアリティを感じてもらうことも効果があります。
話が深刻になったり、押しつけがましい内容にならないよう、楽しんでもらえるケーススタディやビジネスライフに関して特別に作成したゲームなどをやってもらいます。
2. 自分ごと化。リアリティ、切迫感を持ってもらう
ある程度シニアの頭と心をキャリア形成に向いたところで、グループワークによって、他のメンバーとの相対的な比較によって、定年後の準備、主体性、自発性において客観的にどうなのか把握してもらいます。
3. キャリアの棚卸し
キャリアの棚卸しをキャリアコンサルタントのサポートによって各自行います。キャリアの棚卸し自体は日本においては既にポピュラーであると言って良いと思いますが、筆者がカウンセリングで重視していることは、シニア本人が気づいていない、将来のキャリアのタネになるヒントを数多く「引き出す」ことです。様々な領域でのビジネス体験のあるコンサルタントがカウンセリングすることによって、そのシニアの能力、そして今後磨けば「売れる」キャリアになるダイヤモンドの原石もキャリアの中で探していきます。
4. 一歩踏出す行動
この「一歩踏み出す行動」というものが、筆者が自分の経験の中で考え出した重要なステップです。所詮頭の中だけでのことでは、直ぐに忘れてしまいますし、自信も湧きません。キャリアの棚卸しで見つめたビジネスパーソンとしての自分自身の主体的な意識を一段アップさせ、行動によって気づきと、「やれば自分も出来るかも」と思える自信こそがシニアのキャリア形成にとっては重要なのです。
5. 上記のあとに、一度自分のキャリアについてイメージを文書化してもいます。
筆者は、過去から現在への自分の仕事の延長線上にこそ今後のキャリアがあると思っているので、夢を語ると同時に今の仕事に対する取り組み方を、今後のキャリア形成をいう観点を加味して見つめ直してもらうようにしています。比較的若い人で場合によっては、将来のキャリアを視野に入れて、資格や知識習得にチャレンジし、現在の会社において、担当の変更を希望したりということもあるかもしれません。
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